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求人広告営業が若手の時に意識する  セールスの「5ステップ」

 こんにちは。某大手人材会社の兒玉です。先日Twitterでも投稿したセールスの「5ステップ」について、自身の備忘録のためにもnoteに残そうと決意しました。各ステップの中で、具体的に何を意識すれば良いのか?の詳細を記載していければと思います。ご興味ある方はぜひご覧ください、 特に若手のフィールドセールスの方は参考になるかと思います!                                                                (実体験を元に)

先日のTwitterの投稿内容に関して

ステップ1 行動力

 まずは社会人・営業の基礎となる行動力です。これはもう基本中の基本、新入社員時代にいかに数を経験し、その様々な成功・失敗から何を学び取っていくのか。基本となる非常に重要な力です。ゲームの世界だったら、最初の洞くつでひたすら経験値の弱いモンスターを倒して倒して、倒し続ければ誰でもある程度のレベルまで上がります。そんな感覚です。
 
1点注意は、「社外行動数」だけでなく、「社内行動数」も意識すること。

 意外とこの「社内行動数」が意識できていないことが多いです。きちんと社内・社外の行動の目標数を定量化して図れるよう、意識して行動してみましょう。私個人もこの「社内行動数」を新入社員時代に意識できていれば、もっと成長速度が違ったろうなと、後悔しております。
 また最後に一番重要な点を。この行動力というのは、後に説明するステップ2~ステップ5の力を作るための基礎にもなります。行動力が無い営業は、その上にスキルをいかに積み上げようとしても、土台が無いものに、荷物も重いものも乗りません。また何歳になっても、どんな役職になっても、この「行動力」を発揮させなければならない場面がたくさんでてきます。衰えないよう日々鍛錬しましょう。

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ステップ2 分析力

 次に分析力です。分析力は営業にとって大きな武器ですし、必須のスキルだと思っています。求人広告営業に必要な分析力には大きく三つあります。
・営業結果に関する分析力
・WEB広告に関する分析力
・マーケティングに関する分析力
一つ一つ解説していきます。

■営業結果に関する分析力
 まずは自分自身の営業結果に対する分析力です。以下に分析にあたって集計すべき項目を羅列します。(最低限)

・TELアポ数
・アポ獲得率
・新規への商談数
・過去既存顧客への商談数(落ちスポとかって言ったりもしますかね?)
・既存顧客への商談数
・提案数、提案率
・見積提出数、見積提出率
・受注率(新規、過去既存、既存)
・受注単価(新規、過去既存、既存)

最低限ですがこの9項目は日々の営業活動でカウント、蓄積していってください。細かく分解すればもっとありますが、あまり細かすぎても分析に時間がかかるのと、精度が下がりがちなので、このくらいの項目数で十分だと思います。あなた自身の貴重なセールスデータです。

これらのデータを元に、自身のKGI(Key Goal Indicator)を設定、
各項目のKPI(Key Performance Indicator)を設定していきます。重要な部分は設定したKPIをきちんと達成できているかを月次で振り返ること、提案率・見積もり提出率・受注率が前月と比べてどのように改善されているか、悪化しているかを見極めることです。これらのデータ集計無くしてPDCAは回せません。若いうちからしっかり蓄積していけば、相当優良なデータになり、また、分析もしやすくなると思います。

■WEB広告に関する分析力
 WEBの求人広告を取り扱っているのであれば、WEB広告に関する知識・分析力は必須です。社歴が長くなれば勝手にそういった用語や分析力が付いてくるものですが、若手の時は何がなんだか、、、。ですが、人材業界でもあり広告業界でもある求人広告営業は、この辺りの用語最低限覚えておかないとまずいです。クライアントにも広告を語れません。まずはWEB広告用語で最低限覚えておくべきもの、まとめました

impression(インプレッション)
ネット広告における、「広告が表示された回数」を意味する。
求人広告で言えば、ユーザーがサイトで検索して一覧画面に表示された回数を意味します。

PV(ページビュー/閲覧数)
ウェブサイト内の特定のページが開かれた回数。求人広告で言えば、ユーザーが該当案件をクリックして詳細ページを見た回数を意味します。

CTR(Click Through Rate)
クリック率のこと。Web広告の表示に対し、クリックされた割合を指す。
求人広告で言えば、PV÷impressionで算出できます。

CV(コンバージョン)
Web上で獲得する最終的な成果のこと。求人広告で言えば、応募数を意味します。

CVR(Conversion Rate)
コンバージョン率ともいう。Webサイトへ訪れたアクセスのうち、何%がコンバージョンに至るかを割合で示す。求人広告で言えば、応募数(CV)÷閲覧数(PV)で算出できます。

CPA(Cost Per Action)
獲得単価ともいう。顧客を1人、もしくは1回の商品購入や会員登録などのCV成果を獲得するのにかかる費用を指す。求人広告で言えば、求人にかかった費用(コスト)÷応募数/採用数(CV)で算出。応募単価や採用単価などと言ったりもします。

 最低限この6つの用語は覚えておき、日常で普段から社内社外で使えるように何度も何度も復習しましょう。
「今回の掲載PVは多かったけど、CVが少なった。CTRは改善できてるのに、CVRが悪くなった原因は?」
「掲載プランをあげて、トータルのCVが増えて、結果CPAが下がった」
などなど、言葉の意味を理解できれば分析力は勝手に付いてきます。

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■マーケティングに関する分析力
 営業にマーケティングの知識必要なんですか?という話ですが、今の時代セールス×マーケのスキルは切っても切れない世の中になりました。特に、ある程度競合が多い商品を販売する場合、マーケティングの最低限の考え方は必須だと感じています。マーケティングの知識を使って、いかに採用市場で担当企業が差別化を行うことができるのか、を考えていく必要があります。といっても、マーケティングの世界も奥が深いもの。全部網羅しようなんて到底無理な話ですし、本気のマーケター専門の方には勝てません。ここでは私の経験上、最低限抑えておくべきマーケティングの考え方をお伝えします。

■3C分析
Customer:市場・顧客
Competitor:競合
Company:自社

の3つの視点で分析を行うため、頭文字を取って「3C分析」と呼ばれます。
恐らくこれが一番日々の業務の中で使用頻度が高いと思います。また無意識に3C分析を行っているケースがほとんどで、「実際今やってるのって3C分析だよね」という場面は詫さんでてきます。
これを求人広告の世界に当てはめると、、、

Customer:求職者
Competitor:イチ求人サイト内のクライアントと同業の採用を行っている
       or 同様の求職者がターゲットの企業
Company:担当クライアント

お客さんを知り、お客さんの置かれた環境を知り、求職者を知る。日々の中で意識しましょう。イチ求人広告サイト内での分析になるので、内部環境分析と呼ばれています。

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■PEST(ペスト)分析
 英語で書くと難しそうですが、シンプルにお伝えすると「政治・経済・社会・技術がイチ企業、イチサービスにどのような影響を与えそうか」という外部環境を分析する手法になります。

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 普段仕入れてるニューズの情報を上記PESTに当てはめていけば、「この企業の採用手法であれば、ここで勝負できる」「世の中の流れ的にこういった採用方法や待遇を変化させていくべきだ」などの先見性を高める分析を行うことができます。

 以上、分析力における

・営業結果に関する分析力
・WEB広告に関する分析力
・マーケティングに関する分析力

について記載させていただきました。最低限となりますので、この知識に付随して色々と肉付けしていってもらえればと思います。(私は今絶賛マーケティングの知識をより深めるため勉強中です)
 最も伝えたい重要なことは、普段自分がなんとなくやっている知識を分析力としてスキルアップできるように可視化すること。
 
自分の知識をきちんとアウトプットしておく、というのも分析力向上に置いては重要なフェーズになります。

ステップ3 営業力

 続いては、一番本質的な部分、だが一番具体的な意味が拾いづらい「営業力」についてです。ステップ1→行動力、ステップ2→分析力、を一通りクリアしている営業であれば、自然とその頃には自分の営業力を意識したり、力が付いてきたと自覚があるはずです。

では、営業力とは何なのか?

 これは、様々な捉え方があるため、私個人の経験からの見解ですと、
            営業力=圧倒的長所

と考えています。これは以前の私のnoteの記事でも触れています。一部下記に抜粋させていただきます。社会人3~5年目に意識したところです。

まず意識したことは、自分にしかない強みを発見し、長所として最大化させること、短所や弱みの改善は考えない、ことです。いわゆる選択と集中というやつです。
■当時の強みに関して
・事務処理能力が高い、仕組み作りができる
・大量掲載の案件を取り扱うツールが操作できる
・派遣会社の担当が多く、他の営業よりも派遣業界の知識が豊富
・応募をだす原稿の書き方の引き出しが多い
■当時の弱みに関して
・PUSH型の営業、クロージング能力が弱い
・行動量を担保することが苦手
・アウトプットの能力は低い
という感じでした。この中で私は、「仕組み作り」「派遣業界への知識量」の2軸の強みに絞り、長所として最大化させる方向で動きました。当時、東京の新宿・池袋のエリアを担当しており、派遣会社が多く点在しているエリアというのも今思えば運が良かったと思います。その時の上司にも、まだ取引が無い派遣会社の担当を自分に変更してもらえるよう直訴したり、エリア外の派遣会社も勉強のために同行させてもらって情報収集したりと、この2点に絞って徹底的に日々営業活動を行いました。
 ここで伝えたいポイントは、
①なんでも良いので自分の営業の強みを見つけること(ここだけは負けない
 と思えれば尚良し、思い込みでもOKだと思います)
②その強みを活かせる環境を周りに協力してもらってでも作ること
③環境を整備してもらったら、会社・上司の期待を超える実績を残すこと
④短所は1回捨てること
 この4つが上手く合わされば評価される人財に近づけると思います。そして、気づけばあなたの働き方は変わっているはずです。

 私はこの、長所の最大化、選択と集中を突き詰めた先が、個人の営業力と感じています。そして、次に大事なのは「営業力」があるということを周りに認めてもらう環境づくりも非常に重要な「営業力」の一つです。これはもちろん社内営業しろ、っていう訳ではなく、きちんと実績を残して、評価されるということが伝えたいことになります。

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ステップ4 影響力

 ここまでステップ1~ステップ3までの力をお伝えしてきましたが、このステップ4の影響力を意識し始めれているということは、あなたには皆が認める、相当な営業力が付いているはずです。逆に、「自分の営業力をもっと高められる環境はないのか?」「この会社ではもうあまり成長機会がないな」などと感じ始める時期でもあります。
 こういった停滞感を払拭するためにも、影響力というのはセールスパーソンにとって非常に重要な力になります。

 これはちょっとシャレも入っているのですが、ステップ3の営業力、ステップ4の影響力を平仮名で書くと「えいぎょうりょく」「えいきょうりょく」ほぼ同じ書き方、違うのは「き」に濁点「゛」があるか無いか。影響力とは営業力にある濁点「゛」に溜まった力をを世の中に解き放つイメージです。

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影響力には大きく2つあると考えています。
①社内影響力
②社外影響力
順に説明していきます。

①社内影響力
 初めに考えてほしいのが、身近なチームメンバーに対しての影響力です。チームに入った後輩や、新卒に教えるのでも良いですし、勉強会の主催を積極的に行うなど、自分が培ったステップ1~ステップ3の力を惜し気もなく還元してみてください。最終的なゴールは自分の分身を作ることです。これができる頃には、あなたには相当な社内影響力が付いていると思います。
 次に、自分で行っていた仕事をチームや複数人で動かしてみる、です。これはどういうことかというと、「Aという商材の売り方」「Bという業種の攻略方法」など、あなた独自のノウハウを、チームや複数人で動かしてみる、PDCAを回してみる、ということです。もちろん大事なことは「あなたが主軸で動き、複数人を巻き込むこと」です。この経験が多い人、少ない人では将来マネージャーになった時、蓄積された影響力でマネジメント能力の差が露骨にでます。ぜひ上長や先輩に提案して影響力のスキルアップに努めてください。

②社外影響力
 社外影響力に関しては、正直ここで書ききれない程、様々なことがあると思います。ここでは私が意識して、実践していた社外影響力に関して記載したいと思います。一番意識していたことは、「商品の枠を超えた担当クライアントへの貢献」「自身の人材業界での立ち位置向上」この2点です。
以下は実際に行ったことです。
・クライアントへお取引先候補企業を紹介する。
・同業の人事担当を何社か招いて、情報交換会を企画する。
・クライアントを中心に人材業界の広告会社の情報交換会を企画する。
・クライアントの営業の方と売上向上の戦略を一緒に考える場を設ける。
・採用手法の勉強会を社外向けに企画、実施する。
・会食、ゴルフなどを進んでたくさん経験する(これは少し余談ですが、結果経験できて良かったので)
 以上、何点か実例を出させていただきました。社外影響力に関しては、間違いとかは特に無く、正解は人それぞれだと感じています。この影響力が付くか付かないか?は営業の成長局面に置いて、一つの大きなターニングポイントになると思います。

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ステップ5 独創力

 このステップ5まで来たら、正直私からお伝えすることはほとんど無いかもしれません、というのも、私自身もまさにこの「独創力」は今現在勉強中だからです。最も意識していること、意識してほしいことは、「小さくても大きくても"ゼロイチ"を経験・生み出すこと」です。ここまで来れば、個人的には起業(社内含む)も視野に入れた動きをしても問題無いかなと思います。まずは社内で簡単なものでも、小さなものでも良いので、「ゼロイチ」を起案、運用という経験をしてみることです。別に事業みたいな大きなカテゴリで無くても、社外サービスを社内に取り入れれないか起案したり、自社商材から派生した新企画を起案、運用したり。ステップ1~ステップ4をクリアしているあなたであれば、考える時間の創出、実行するにあたっての周りの協力体制、実行能力は付いているはずです。独創力に関しては、私の方で今動かしている新規事業や取り組みがあるので、また成功事例が蓄積されてから発信できたらと思います。


最後に
 ここまで読んでいただきありがとうございました。私自身もしっかりアウトプットする場が無かったので、note書きながらとても復習になる記事を作成することができました。ぜひこのnoteが営業で悩んでいる若手の方、求人広告営業で悩みを抱えている方に多く届き、助けになればと思います。
 特にステップ1~ステップ4の過程は、自分がステップ踏めているようで踏めていない時も多々あります。そんな時はひとつ前のステップに戻る、並行しながら再学習するなどして、理解を深めていってほしいと思います。
 Twitterでもこういった有益な情報を発信していければと思いますので、ご興味ある方フォローお願いします!



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