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火力発電の今後の課題
<今後の考え方>
近年、脱炭素の世界的な潮流の中、2050年カーボンニュートラルに向けて、火力発電から排出されるCO2排出を実質ゼロにしていくという、火力政策の抜本的な転換を進めることが必要。
このため、2030年に向けて、安定供給確保を大前提に、火力発電の比率をできる限り引き下げていくことが基本。
その際、火力は震災以降の電力の安定供給やレジリエンスを支えてきた重要な供給力であり、また再エネの
火力発電の特徴と取り巻く環境の変化
2050年カーボンニュートラル実現に向けた取組みの中で、火力発電の在り方について書いていく。
火力発電は周知の通り、大量のCO2を排出し環境性に優れていないという特徴がある。カーボンニュートラル実現に向けて、火力発電を続けることは好ましくないのは明らか。
脱炭素化と電力の安定供給確保の両立は最重要課題であり、今後の火力発電の在り方はどのようになっていくのだろうか。
火力発電の特徴日本では、発電方
今後のエネルギーについて
エネルギー資源に乏しい日本は、2度の石油危機から安定的な資源確保や発電方式の多様化、省エネ化を推進してきた。
今後も安定した電力供給を実現するためには、安全性の観点を加えた「S+3E」の考え方が重要となっている。
「S+3E」とはS+3Eとは、安全確保を大前提に、いつ何時でも電気を安定的に供給し、可能な限り低価格で、環境保全に努めることが重要であるとした日本のエネルギー政策の基本である。
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世界のエネルギー事情
世界のエネルギー消費量は年々増え続けている。
増加分の多くを占めているのが、中国やインドなどのアジア中心の新興国だと予測されている。これらの新興国は、近年大きな経済発展を遂げており、その成長はますます加速していくと考えられる。伴って、経済を支える化石燃料の需要も増加していくとみられている。そのため、限りある資源を巡り、世界で資源獲得競争が激化すると懸念されている。
エネルギー消費の増加に伴い、出て