素敵なお客さんたちに来てもらう
接客業に従事する者において、お客さんの質はとても大事だ。もしかしたら、その数以上に。
客層が悪いと、ストレス度合いは跳ね上がる。たとえ短期的に利益が上がっても、スタッフは病んでいき、サービスの質は下がる。優秀な人が辞めていく。
そしてお客さんはお店が選ぶものでもある。一見、お店を選ぶのはお客さんなようでいて、お互い様。ビジネスである以上、双方向のもの。価格帯や店構えを変えることは幾らでも可能なわけで、自覚の有無に関わらず、お店がお客を選んでいるのだ。
マックにはマックの似合う客が、スタバにはスタバの客が来る。
薄利多売、どんな人をも受け入れる路線で、質より量を重視するのか。
高級感、贅沢、襟を正させる雰囲気で、数は少なくとも、一人一人に上質なサービスを提供するのか。
メンズエステも同じ。
オーナー目線で言うと、セラピストの採用、教育、待遇、使い方に始まり、どこまで客の要望を聞くのか、問題のあるスタッフやお客さんにどんな対応をするのか。
強気に出る余裕があるのか、下手に出てワガママを聞いてしまうのか。
セラピスト目線で言うと、丁寧で気遣いのある接客、レベルの高いサービスを提供することは大前提。それだけではなく、過剰要求のかわし方、お客さんの見極め、適切な距離感を保つこと…
そのあたりが大事なのだろうか。
ネットでの書き込みは信ぴょう性が低いとしても、信じる人もいる。知り合いの口コミで来店される人も多い。
個室内での出来事とは言え、恋人のような雰囲気とは言え、お客さんとセラピスト。お互いに全てを皆が見ている…ようなつもりで接することができたら、節度のある付き合いになるのではないだろうか。
恋人のような時期は、お互いに黙っておく方がメリットがあることでも、それが続くとは限らない。いつまでも味方してくれる保証などない。
リベンジポルノじゃないけど、裏切られたと感じ手のひらを返した時の人間は怖いもの。
過剰な要求も提案も、堂々と胸を張れない行為は、いつか周りに知られることになる。それは、セラピスト側からの裏オプションなどの提案だけでなく、お客さんからの過剰なサービスの要求もね。それこそ余計に。
全てを知られてもいい。
そのつもりで。
お店に訪れる側は、客として一線を引いて。自分に提供される以上のものを求めることは、相手の負担だと自覚して。そのサービスに不満があるのなら他のお店やセラピストへ。
セラピスト側は、安定したサービスの提供を。気持ちを込めながらも勘違いせずに、惑わされすぎずに。セラピストとしての自覚と誇りが何をもって深まって高まっていくのか、考えて。
セラピストを始めた当初よりも、この仕事は冷静さや割り切り、冷めた目が時には必要な気がしてきた。お互いのために。
特に、営業モードよりも、普通の女の子モードになってしまいやすい私。その方が喜んでもらえるのだろうと思っていたけれど、意外とそうでもないことを知った。
本気でセラピストに恋をする人は、意外に少ないというのもある。(私が色恋営業しないから?)
お客さんの要望は単純なようで奥深く、矛盾をはらんでいるもの。特別サービスをされたい、本番をしたい、と言いながら、本命には、そんなに簡単に許してほしくはないのだ。
得てして、まだまだ、お客さんの方が上手。
私は振り回されている。
何が言いたいかというと。
本来、問題のある人を喜ぶお店はないわけで、
拒否できるような金銭的・精神的な余裕があるかどうか。
お店にも、セラピストにも。
そもそもそういう人しか来ないのなら、拒絶したらお店がつぶれかねない。特に開店当初は。それでも…、閑古鳥が鳴く時期があってもこのお店のコンセプトに合わない方は来店されなくて結構、と強気でセラピストを守れるかどうか。女の子本人も「セラピストの自分」を守れるかどうか。
これは、恋愛にも病院にも、接客の絡む仕事には全般に言えることでしょう。下手に出ないということ。
「誰でもいいから来てください…🥺」
とは、絶対に言わないこと。
足元を見られてしまう。
客層が悪いというのは、
・予約確定までに手間がかかりすぎる
・ドタキャンが多い
・過剰要求が当たり前、断ったら態度急変
・支払いにも文句を言う
・セラピストを尊重しない
…このあたりでしょうか。
そんな人たちは、きちんとお断りする勇気を持つ。
広告宣伝には工夫しつつ、
地道に気長に辛抱強く、
高品質のサービスを提供し続ける。
結局、客層改善には、これしか無いように思います。誰にでもできることでは無いし、時間はかかる。だからこそ貴重。希少。
一度信頼されると、ファンが付きます。あそこのお店なら大丈夫。太鼓判を押されると、良い方が良い方を連れてきてくれる。長く礼儀正しく通ってくれます。
あなたのお店は、どんな人にも堂々と紹介してもらえる自信がありますか?クオリティは保証する、と言えますか?
スタバのブランド力だって、一朝一夕に作られたものではないし、そこには裏技はない。
ローマの道も一歩から。
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ありがとうございます、また書きます。思い出したら、また読みに来てください✨