デザインがさらにおいしくなる話vol.6【メンズファッショングローブブランド「SoH」】 前編
オシャレは足元から、と一番初めに言った人って誰なんでしょう?
朝の情報番組で初めて聞いたと思ったら、翌日には学校で流行っている、または知らぬ間に界隈の常識になっていた……などなど、そんな新しい言葉、新しいファッション、新しい常識、目まぐるしく変わる社会の流行の渦って、一体どこから発生するんでしょう。芸能人が気まぐれに発した言葉が突発的に流行る、なんてこともありますが、世の中に出回るものには大概種も仕掛けもあるものです。
今回お話しするのは、弊社がブランディングを担当したメンズファッショングローブ「SoH」のお話。日々社会に現れる「新しい○○」、その種と仕掛けのほんの一部をご紹介したいと思います。
メンズファッショングローブブランド「SoH」 前編
香川県が手袋の一大生産地であることは、香川県民なら誰もが知っていますよね。国内で生産されている手袋の約9割は香川県産のものです。「うどん県、それだけじゃない香川県」なんて言っていますが、それだけじゃないも何も、実は香川県は立派な手袋県なのです。
そんな香川県で半世紀にも渡って手袋の生産を生業としてきたのが、今回のクライアント、株式会社ダイコープロダクトさんです。
ダイコープロダクトさんは、溶接業や消防などの特殊作業用やスポーツ用、レジャー用などの手袋の製造を得意とする手袋・鞄の縫製工場です。難燃性、撥水性、遮熱性……素材加工に関しては今や手袋業界向かうところ敵なしのすごい技術を持った企業さんなのですが、どうしてそんなすごい技術を持っているのかというと……
「他社では受けられないような無理難題に対応していたら、知らぬ間にとんでもなくニッチな技術が身についちゃったんです(笑)」
by社長。
「一生懸命やってたらこんな風になっちゃった!」というところに熱い職人魂を感じますね!
しかし、長い間手袋を作り続けてきダイコープロダクトさんにはずっと気になることがあったそうです。
「……なんでメンズグローブってみんなおんなじ色とデザインばかりなんだろう?」
レディースグローブに比べると、当時のメンズグローブはどれも同じようなデザインばかりだったといいます。
手袋はもっとおしゃれに、もっと遊べるはず。
ダイコープロダクトさんの期待を背負って、我々は動き出しました。
「超えていけ。」
今までにない、新しいグローブをつくる。
そのために、みんなが同じ場所をめざすため、そして己の常識に負けないためにメンバー全員に共通の合言葉を作りました。
そうしてまず初めに出来上がったのが「SoH」というブランド名です。
手袋の数え方をご存じでしょうか?実は、一双、二双と数えます。まずはこの手袋の単位から、「双」。
また、ダイコープロダクトさんが掲げる「想像を創造するものづくり企業」というスローガンから、想像の「想」、創造の「創」。
そして最後に、手袋は装うものであることから、もう一つの「装」。
この4つの「ソウ」を掛け合わせて「SoH」と名付けました。
そしてロゴマークがこちら。
カラーはシックな紺色をチョイスすることで、メンズグローブブランドであることを強調しています。
また、底辺の広い安定した構図の三角形からSoHの文字をはみ出させることで、安定や常識の枠を飛び越えて広がってゆくSoHの可能性を表現しました。
SoHの「o」の頭が文字より上に出ているところに、他のどんなものより頭一つ飛び越えて行け、という私たちの願いを込めています。
最後に、こちらがブランドスローガンになります。
では、このブランド名、ロゴ、スローガンを受けて、実際に作り上げたプロダクトはどんな仕上がりになったのか、そこにはどんなこだわりが詰まっているのか。
次回は実際のSoHの商品をお見せしながら、プロダクトのこだわりについてお話ししようと思います。
一週間後に投稿しますので、ぜひ見てくださいね!
ね!!
To be continued……
CREDIT
Creative Direction:村上モリロー
Art Direction:村上モリロー
Graphic Design:村上モリロー
Product Design:得丸成人/村上モリロー
Copywriting:菊川祐大
Photograph:仁田慎吾、得丸成人
Fashion Styling:玉越慎吾、柳田梨絵
WEB Direction:イノクマシンジ
WEB Design:イノクマシンジ
WEB Coding:安藤彰
Movie:得丸成人、仁田慎吾
Creative Produce:柳田梨絵
株式会社ダイコープロダクト
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