ストレスでハゲるは嘘?!本当の原因と治療法
「ストレスはハゲの原因」という説は男性なら一度は聞いたことがあると思います。しかし、結論から言ってしまえば、ハゲの原因はAGA(男性型脱毛症)です。
一部の脱毛症を除いてストレスが原因でハゲることはありません。
ただし、ストレスがハゲの原因ではないとしても、髪の毛の成長に良くないことは事実です。
そこで今回は、ハゲとストレスの関係性と、ストレスが原因と言われている脱毛症を説明します。また、育毛にも効果のあるおススメのストレス解消法も説明します。
さらに、ハゲの主な原因であるAGAと、その治療法についても説明します。
ストレスでハゲるは本当?
昔からストレスはハゲの元と言われていますが、本当のところはどうなのでしょうか?
ここでは、ストレスがハゲの原因になるのか説明します。
原因ではないが、きっかけになることがある
一部の脱毛症を除き、ストレスが原因でハゲることはありません。ハゲの原因の9割はAGA(男性型脱毛症)です。(※AGAは後ほど説明します。)
過度にストレスを溜め続けることで自己免疫疾患を招くことがあり、脱毛の原因になることはあります。しかし、必ずしも脱毛を引き起こすわけではありません。しかも、自己免疫疾患はストレス以外でも発症することがあります。
したがって、ストレスによりハゲることはほとんどありませんが、きっかけになる可能性がある程度で考えておくとよいでしょう。
ハゲの原因にはならないが、髪に良くないのも事実
ストレスはハゲの主な原因ではありませんが、髪の成長に良くないことも事実です。
ストレスを受けると交感神経が刺激されて血管が収縮し、血流が悪くなります。髪の毛の成長に必要な栄養は血管を通じて毛母細胞に送られるため、血流が悪くなれば髪の毛の成長を妨げることになります。
定期的にストレスを発散して、健康な髪を保ちましょう。
ストレスが関係していると言われている脱毛症
ストレスが関係していると言われている脱毛症は以下の2つです。
円形脱毛症
抜毛症(トリコチロマニア)
ここでは、それぞれの脱毛症について説明します。
円形脱毛症
円形脱毛症は10円玉ほどの範囲で髪が抜ける脱毛症のことです。いわゆる「10円ハゲ」と呼ばれる症状です。一部だけにできることが多いですが、頭部全体や全身に及ぶ場合もあります。
原因について詳しいことはまだ解明されていませんが、以下が考えられています。
自己免疫疾患
ストレス
遺伝
アトピー性皮膚炎
この中で最も有力なのは、自己免疫疾患です。免疫機能が異常を起こし、正常な毛根をウイルスと間違えて攻撃してしまうことで、脱毛すると考えられています。
ただし、円形脱毛症の患者の40%がアトピー性皮膚炎を持っていることも明らかになっており、原因の詳細は未だにわかっていません。
もし、円形脱毛症の疑いがあるときは、皮膚科で治療を受けましょう。
抜毛症(トリコチロマニア)
抜毛症は自分で自分の毛を抜くのがやめられなくなる症状です。髪を抜くと一時的にストレスや不安が解消されることからこの行為に至ります。
無意識に髪を抜いている場合もあり、周りから指摘されるまで気づかなかったといったケースもあります。
髪を引き抜かれた頭皮は回復がしにくく、最悪の場合髪は生えてこなくなります。
ストレスが原因ではありますが、自然に脱毛してしまう症状と比べて少し特殊だと言えます。
そのため、精神科・心療内科・皮膚科など、複数の医師と協力して治療をしていく形になります。
ストレスの発散方法
ストレスを発散することで脱毛症の予防や健やかな髪の成長を促すことができます。ストレス発散にはいくつかの方法がありますが、中には飲酒、大食いなど育毛にとって良くない方法もあります。
ここでは、育毛の助けにもなるストレス発散法を紹介します。
ストレスを軽減する食品を摂取する
食品はストレスに大きく関係しています。ストレスを溜めないように、食品からストレスを解消していきましょう。
ストレス解消に良いとされる食べ物
チョコレート…テオブロミン、カカオ・ポリフェノールにリラックス効果がある
ナッツ類…マグネシウムを豊富に含み、ストレスホルモン「コルチゾールの」数値を低下させる。また、髪の成長に必要な亜鉛も豊富
バナナ…イライラを抑えるセロトニンの分泌を促すビタミンB6が豊富
小魚…神経の興奮を抑えるカルシウムが豊富
乳製品…精神を安定させる動物性たんぱくやカルシウムが豊富
大豆製品…マグネシウムやカルシウム、亜鉛も豊富
ストレス解消に良いとされる飲み物
炭酸水…炭酸ガスが自律神経に作用し、副交感神経が優位になりリラックスできる
ココア…テオブロミン、カルシウム、マグネシウム、カカオ・ポリフェノールなどリラックス効果のある成分が豊富
オレンジジュースなどの柑橘類…抗ストレス効果があるビタミンCが豊富
これらの食品を積極的に摂取してストレスを解消していきましょう。ただし、摂取のしすぎは逆効果になることもあるため、バランスよく摂ることが大切です。
しっかり睡眠をとる
しっかり睡眠をとることはストレス解消に必要不可欠です。睡眠にはストレスや不安を解消し、自律神経を整える効果があります。
また、成長ホルモンは睡眠中に多く分泌されるため、髪の毛の成長にとっても欠かせません。特に、睡眠開始から最初の3時間は最も成長ホルモンが分泌される時間帯であり、ゴールデンタイムとも呼ばれています。この間に深い眠りにつくことで、髪の成長を促進することができます。
しっかり睡眠をとることは、ストレスを解消できるだけでなく、髪の成長にとっても良いのです。
ジョギングなどの運動
運動は食事・睡眠に並ぶ効果的なストレス解消法です。
運動によってセロトニンやエンドルフィンといった幸福を感じるホルモンの神経伝達物質が増加し、スッキリした前向きな気持ちになることができます。また、運動を続けることで疲れにくい体になり、疲れやストレスが溜まりにくくなります。
特におススメの運動は以下のような有酸素運動です。
ジョギング
ウォーキング
水泳
有酸素運動には血流を良くする効果があり、髪に栄養を運びやすくして成長を助ける効果があります。また、汗をかくことでAGA(男性型脱毛症)の原因物質であるDHTが排出できるとも言われています。
運動は、ストレス発散、髪の成長、さらには原因物質のDHTを減らせる効果もあるため、まさに一石三鳥のストレス発散法です。
ハゲの9割はAGA(男性型脱毛症)が原因
ストレスが薄毛に繋がるケースは稀で、実際はAGA(男性型脱毛症)が原因の9割を占めており、医学的にも証明されています。
CMやTV番組などの影響で知られるようになってはきましたが、AGAについて詳しく知らない人もたくさんいます。
そこで、ここでは
AGAとは一体どんな症状なのか?
AGAのハゲ方の特徴
について説明します。
AGAとは
AGAとは、思春期を終えた全ての男性に発症する可能性のある脱毛症です。一般的に30~50代に多く見られる症状ですが、早い人では20代で発症します。
日本の成人男性の3人に1人がAGAであり、その数は1,260万人いると言われています。
AGAはストレスとは関係なく、遺伝や男性ホルモンが関係していると考えられています。
AGAのハゲ方の特徴
AGAのハゲ方は人によって異なり、以下の3パターンに分けられます。
頭頂部やつむじから薄くなるパターン
前頭部から薄くなるパターン
M字部分から薄くなるパターン
どこからハゲるかは人それぞれですが、以下の画像のように最終的には横と後ろだけを残してツルツルのハゲ頭になります。
AGAはDHTが原因
AGAの原因は、男性ホルモンの一種であるDHT(ジヒドロテストステロン)にあります。DHTは乳児の男性器の正常な発達やヒゲや体毛の増加など、男性らしい体を形成するのに必要不可欠です。しかし、脱毛を招く作用もあり、薄毛を気にする人にとっては厄介なものです。
DHTは育毛剤や育毛シャンプーなどでは対処することができず、治療をせずそのままにしておくと薄毛はどんどん進行し、いずれはツルツルのハゲ頭になります。
AGAが原因のハゲは病院で治療できる
ハゲの原因がAGAの場合、専門クリニックや病院で治療することができます。ここでは、AGA治療とはどういう治療なのか説明します。
AGA治療とは
AGA治療とは、薬による治療です。治療に使われる薬には以下の2種類があります。
AGAの進行を遅延する薬 …プロペシア、フィナステリド、ザガーロ
発毛薬…ミノキシジル(内服薬[タブレット]と外用薬の2タイプ)
AGAは進行性の症状のため、上記のいずれか、または両方の薬を1日1回飲み続ける必要があります。例えば、髪を減らさない現状維持が目的ならフィナステリドのみ、発毛したいならミノキシジルを加えて飲む形になります。一般的に、3~6ヶ月ほどで効果を実感することができます。
ただし、副作用が存在するため服用の際には注意が必要です。
無料カウンセリングで気軽に相談してみよう
AGA治療を専門的に行っているクリニックでは無料カウンセリングが受けられます。「薄毛が気になってきた」「薄毛を予防したい」と考えている方は、気軽にに相談してみましょう。
AGA情報局では無料カウンセリングを行っているおすすめクリニックを紹介していますので是非参考にしてください。
ストレスを感じる禁煙なら、しないほうがハゲに良い?
髪を第一に考えるのであれば禁煙は大事ですが、吸えないことによるイライラの方が悪影響を及ぼすのではないかといった考えもあります。
そこで、髪のために禁煙はしたほうがいいのかどうか説明します。
髪にとってはタバコのほうが悪影響
タバコは「百害あって一利なし」と言われるように、髪にとってもいいことはありません。
タバコに含まれるニコチンは血管を収縮し、血流を悪化させます。血液から髪に栄養が届きづらくなれば、髪の成長が妨げられてしまいます。
また、非喫煙者に比べてAGAの原因物質DHTが13%増加するといった結果がハーバード大学の研究により判明しました。
その他にも、タバコは髪にとって良くないことだらけです。髪のことを考えるならば、今すぐ禁煙しましょう。
禁煙外来などを活用しストレスなく禁煙を
禁煙をおススメしていますが、無理にやめてストレスを抱えることも髪には良くありません。
そこで、禁煙外来などを活用してストレスのない禁煙を目指しましょう。禁煙外来ならば医者と二人三脚で治療ができ、無理なく禁煙をすることができます。
一人で悩まず、まずは医者に相談することから始めましょう。
まとめ
昔から言われているように、ストレスは髪と密接な関係にあります。しかし、ストレスが直接的にハゲの原因になることはなく、あくまできっかけになる程度です。
とはいえ、ストレスが健康な髪の成長の妨げになることもあるため、ストレスを軽減する食品を摂取したり、睡眠や運動でストレスを発散することが大切です。
そして、ハゲの原因の9割はAGAであることも説明しました。AGAはストレスとは関係なく、遺伝や男性ホルモンが原因です。
このように、ストレスがハゲの原因になることは稀なケースです。しかし、ストレスとAGAが重なりハゲの進行を早めることも考えられるため、ストレスは適度に発散しましょう。
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