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2022年5月2日発売『十の王冠 鈴村智久小説集成 第二巻』


【作品内容紹介】

図書館でとある少年に出会って以来、「僕」は得体の知れない悪夢に魘され始め、街では次々と禍々しい事件が発生していく。一連の事件には少年が関与していると睨んだ「僕」は、彼の行方を追い始めるが──。「地上と天上の父の法を破壊し、新たな人間が誕生する」(巽明)瞬間を描く表題作「十の王冠」他、思弁的実在論に想を得た怪奇小説「人形綺譚」等、モダンゴシックホラー様式の中短編十八作を収録した全集第二巻。(解説:巽明)

【著者紹介】

鈴村智久
一九八六年、大阪生まれ。
二〇〇五年、大阪明星学園高等学校卒業。在学中の十代後半より小説の執筆を開始し、二〇〇八年、カトリック教会にて受洗。洗礼名、洗礼者聖ヨハネ。以後も仕事の傍に小説・詩・評論などの執筆を続ける。二〇一八年、けがれなき聖母の騎士会入会。一般企業勤務。

【収録作品】
「第一集」

・聖アントニウス異伝    
・預言者      
・聴罪司祭      
・十の王冠      
・マモン
・聖母被昇天
・黒いワンピースの女
・嘴のある司祭
・イスカリオテの夜


「第二集」

・前兆
・境界
・石蹴り
・おもひで
・パレルゴン
・ナスタージョの悪夢
・人間狩り
・吸血少年綺譚
・人形綺譚

・解説 巽明
・あとがき


  • 発売日 ‏ : ‎ 2022/5/2

  • 言語 ‏ : ‎ 日本語

  • オンデマンド (ペーパーバック) ‏ : ‎ 694ページ

  • 出版社 ‏ : ‎ デザインエッグ社 (2022/5/2)

  • ISBN-10 ‏ : ‎ 4815032661

  • ISBN-13 ‏ : ‎ 978-4815032661

  • 寸法 ‏ : ‎ 12.8 x 3.99 x 18.2 cm

  • Amazon販売画面

■『鈴村智久小説集成』について



この企画は、これまで著者が電子書籍として出版したすべての小説を全面的に改稿し、ペーパーバック版全集としてデザインエッグ社から刊行するものです。

ぜひこの機会に紙媒体になったペーパーバック版全集を読んでいただけたらと願っております。

■第二巻『十の王冠』について

表カバー
裏カバー
目次


出版に際してお世話になったすべての方に、この場を借りて心から感謝申し上げます。

(以下、本書「あとがき」より一部抜粋)

「本書は著者の全小説のうちの第二巻に当たる。本巻のテーマは「恐怖」と「幻想」であり、収録した大半の作品は二十代の頃に書いたものである。本巻に収録した多くの小説は、日常生活に侵入する不気味なもの、不穏なもの、得体の知れないものを対象にしている。
 第一巻『修道女』が、全体として希望と安らぎをテーマにした「曙光の世界」だったとすれば、第二巻は暗闇が辺りを覆い始め、人々の顔形が不鮮明になってくる「宵闇の世界」を見据えている、とでも形容しておくべきだろうか。


 本書には、巽明氏による解説「グルーヴとしてのエクリチュール」を収録させていただいている。ダンサーとして活動しておられる巽氏は、御多忙の中で解説原稿を快く引き受けてくださった。「十の王冠」、「パレルゴン」、「ナスタージョの悪夢」の三作品については、ぜひ巽氏による熱量のこもった鋭い解説の方も参照していただきたい。」

「十の王冠」で言及されるバタイユのイアオ・パンモルヘウス神
「人形綺譚」の序論「Speculative Aestheticsへの文学的アプローチ」
「人形綺譚」本編
「聖アントニウス異伝」での、荒野で遭遇した悪魔について回想する司教

以上、『十の王冠』収録作より一部御紹介させていただきました。
一人でも多くの読者様に手に取っていただけることを心より願っております。
どうぞよろしくお願いいたします。

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