見出し画像

【代表インタビュー】心に熱を持っているか?エアリアルパートナーズの「組織」の話(前編)

はじめに

私たちエアリアルパートナーズは、「価値革命を実現するインフラを提供する」というビジョンを掲げ多様なサービスを提供していますが、同時に「多様であるからこそ分かりづらい」というジレンマも常に抱えています。
創業当初と比較してサービスの数が増えていることもあり、特に昨年からは精力的に採用活動も行なっていますが、今後さらに強力なメンバーに参画いただき、「価値革命を実現するインフラ」の構築を推進すべく、改めてゼロからチームを知っていただけるよう休眠状態だったnoteを復活させました。

この「エアリアルトーク」では複数回に渡り、エアリアルパートナーズを紐解く記事を公開していく予定です。初回は「チーム・組織」について代表の沼澤にインタビューを行ないましたので、是非お読みいただければと思います。(noteとSNSフォローも是非よろしくお願いします!)

Interviewee:株式会社Aerial Partners 代表取締役 沼澤 健人

サービスが多様化した先の「シンプルではない」組織づくり

ー 初回ということで、まずは組織の現状や目指している組織像を中心に伺えるとありがたいです。

沼澤:僕たちはデジタルアセットのデータ管理やレポーティングを支えるソリューションの提供を軸として、創業以来「価値革命を実現するインフラを提供する」をビジョンに掲げて事業を行っています。フェーズとしては、PMFを検証し、ゼロイチを越え、ここからは海外展開であったり、あるいは今まで軸足を置いてきたデータ管理やレポーティングの価値提供を拡充させて、より広くデジタルアセット利用の恩恵をお客様に届ける新しいチャレンジをしていこうという状況です。

エアリアルパートナーズの主力サービス

海外展開についても現状「水面化でひっそり」というよりは、グローバルなところにアンテナを張っている方に興味を持ってもらったり、チームメンバーに対しても新しいチャレンジの機会を提供できるかなというところで、記事にしてもらって大丈夫です。もっと言うと、やろうとしていることは先に風呂敷を広げていくべきとも思っています。他にもWeb3領域やAUDITの領域にもサービスを展開していこうとしていますが、早めに公にお伝えしていける状態にしていきたいと考えています。先に出していく、という所作は他社から学んでいるところでもありますね。

昨年から推進している取り組みの一つ「Gtaxネットワーク」。取引サービス事業者にデータ管理・損益計算基盤を提供し、確定申告自動化の実現・前向きな税制改革を目指す。コインチェック株式会社と共同開発した「実現損益チェッカー」を皮切りに問い合わせも増加。

ー 冒頭でビジョンについて「創業以来」というお話がありましたが、創業時からビジョンは変わっていないのでしょうか?

通底している内容は変わっていませんが、分かりやすくなるよう表現は変えてきました。一番最初は「“ブラウザ”を発明しよう」と言っていましたね。老若男女誰もが等しく情報にアクセスできる「技術とエンドユーザーをつなぐインターフェース」であり、時代を代表する発明。生まれた瞬間一気に世の中に浸透したインターネットブラウザのような存在になれるよう、そう言っていました。ただ、外から見ると分かりづらくて、「そもそも2分くらい話さないと伝わらない旗印は旗印の役割を果たさないよね」という話になり、今のビジョンに近い「価値革命を支えるインフラを提供する」というニュアンスに変わり、昨年のタイミングで現在の形になりました。

新しい技術が世の中に社会実装されるタイミングでは、必ずと言っていいほど既存の社会と摩擦が生まれる歴史を辿っていて、僕たちはそれを「制度・技術・体験の摩擦」と表現していますが、目指していることは1つです。特に摩擦の強い制度面に知見を持っていたことで事業はスタートしていますが、今後は体験の摩擦を解消していくこともイメージしています。暗号資産を始めとするデジタルアセットは取引履歴をトラックすることだけでも大変で、時には英語主体のインターフェースを理解し、リスクを検討し、それらを乗り越えて初めて金融的な恩恵を受けられる、というような状況にありますが、この何重にも重なったハードルを解消していくような取り組みを想定しています。そういう意味では、最終的に実現したいビジョンは変わっていないですが、会社のステージが大きく変わるタイミングはあります。今はこの第二・第三のチャレンジを共にできる方を精力的に募っている、という状況ですね。

繰り返しになってしまいますが、僕たちの事業はデジタルアセットの会計やレポーティングを軸に、個人向けと法人向けがあり、さらに法人は「取引のみを行う一般的な企業」「デジタルアセット事業を提供する企業」「金融事業を提供する企業」等で細分化されており、提供しているサービスラインナップも多く、サービスが分かれていることでチームとして備えていなければならない役割の幅であったり、求められる能力の範囲も広くなっています。組織づくりも比較的シンプルな部類の会社ではないなと思います。

サービスの側面に立って考えると、大きく「暗号資産・Web3」「会計・税務」「テクノロジー」という3つの専門性の掛け合わせで提供していくことが必要で、それぞれの領域でプロフェッショナルであり続ける必要があります。そんな背景もあって、今の組織は世間一般で言う「ピラミッド型組織」のような、スーパーマンが上にいて、多くのスタッフがそれを支えるような組織ではなく、少数精鋭のフラットな組織になっています。30名程度の全体数(※2024年3月時点)に対して責任を持っているメンバーの数も多いですし、初期の頃は「事業家集団」という表現も使っていました。

重要視しているのは「自ら課題を識別し、問いを立て、解決していける」こと

ー チーム内に複数の専門性が必要で、さらに個人・法人向けサービスで異なる組織づくりが必要、となるとハードルも相当高くなる印象を持ちますが、組織づくりの上で重要だと考える価値観や原則・鉄則はありますか?

チームバリューの中心に据えていますが、「最速で最大の価値創造をしましょう」と言っています。「社会課題ファースト」のような言葉も使っているのですが、お客様が持つ課題を起点としたサービスづくりをまずは大切にしています。

5つのValue

創業の歴史を振り返っても、当時(2016-7年頃)暗号資産初めてのバブル相場と言える好況が来て、数十万人が確定申告に困っているような前例のない社会課題が生まれたその瞬間、ソリューションを提供できるのは自分達だけではないかと思ったことがスタートでしたし、そこから業界が発展していくにつれ、法人向けのソリューション提供も始まりました。さらにはデータ管理がグローバルな課題であることから海外展開を思考するようになったり、監査周りの課題が発生している状況を目の当たりにしたことで、そこに対するソリューション提供を始めようとしていたり、僕たちの事業はいつでも先に社会課題がありました。

そしてそれは僕が一人で主導していた訳ではなく、メンバーそれぞれが自立・自律的に駆動し、目の前のお客さまの課題を解決するために動いていた中でビジネス領域が広がってきたという経緯もあります。「自ら課題を識別し、問いを立て、解決していける」ことは今後も大切にしていきたいです。

ー 従業員から見ると上手くいっていそうだな、と感じているのですが、組織づくりにおいて失敗したと思うようなことはあるのでしょうか?

勿論沢山ありますが、改めて気付かされたことは「優秀な方は自分でポジションを作る。ポジションありきではなく、良い方だなと思ったら採用に踏み切れ」ということです。少し前までは募集ポジションが確立していて、オープンポジションのような考え方をしてこなかったのですが、ポジションありきの考え方で見送ってしまった事による機会損失は相当大きいと思っています。

今の株主は皆さん僕たちのフォロワーになってくださっていて、「会社を殺さない能力を持っている」という部分を評価してくださっているのは良いところでもあります。業界柄どうしても市況の上がり下がりの煽りを受けますし、厳しい状況の中で少しでも利益を出せる、筋肉質な体制を突き詰めてきた当時の意思決定は間違っていなかったと思っています。
追い風が吹いている「今」のタイミングでアクセルを踏み過ぎても数年後にツケが回ってきてしまうのですが、踏むべきタイミングではちゃんと踏める勇気を持てる組織・経営チームにならなければいけないなと感じています。

もう一点挙げるとするならば、トップダウン的なカルチャーにはしない、という部分は今後の課題です。これは創業Day1からの名残でもあるのですが、当時はプロダクトも無い、お金も無い状態からスタートして、1ヶ月でファイナンスを終わらせ、確定申告サポートの「Guardian」のLPをリリースしたら速攻で枠が埋まってしまうような状況だったので、僕が「これやるぞ、やらなきゃ死ぬぞ」とメンバーに言いながらサービスを提供していく他に無く、多くの場面で経営層が指示を出していくスタイルが続いていました。

特にファウンダーが会計税務の出自であることもあって、ある程度求められている処理や、それらを司るロジックの知見を持っていたので、プロダクトの方向性を決める役職を置かずにいたのですが、その積み重ねで主語が「沼澤さん・岡田さんが言ったから」になってしまうことは避けなければいけないなと思っています。メンバーはそんなこと思っていないかもしれませんが…。常に「お客様」主語のコミュニケーションができることが、強い組織を司る一つのスパイスなんだろうなと思っています。

取締役の岡田さん

少数精鋭チームが「組織」になるために

ー 他にも今の組織における課題はありますか?

事業拡大のスピードに対して、組織拡大のスピードが追いつけなくなりかけているところですね。求めるレベルを落とさずにスピードを上げていくためにも、早い段階でCXOクラスの方やそのポテンシャルを持つ方に参画いただき、組織づくりにおけるレバレッジが効かせられる体制にチャレンジしていかなければならないです。

加えて、チームは現在30名程度ですが、例えば面接の場で僕やメンバーを「良いかも」と思ってくださる方がいたとして、組織に入ったら必ず他のメンバーとも仕事をしていかなければならないので、人的資本・人ベースの信頼関係だけでなく、組織的資本を積み上げていかなければならないフェーズだなと思っています。例えば入社初日から上司が3週間休んでも動けるようなオンボーディングの仕組み・業務のドキュメント化であるとか、教育の仕組みが備わっているとか、MVVが浸透しきっているとか、解像度の高い成長戦略がメンバーまで落とし込まれているとか、そういう部分ですね。

そういった組織的資本を積み上げていくためにも、社内では「悪手を踏んだとしてもトライを増やすこと」と言っています。スタートアップで言えば殆どがチャレンジの回数で決まっているのではないでしょうか。僕たちのバリューの中に「安定よりも変化」という言葉がありますが、失敗しても「ナイストライ」と言えるアクションをとにかく増やす、というのは小回りの効くスタートアップだからこそできることだと思います。

ー 最後に、採用で重要視していることを教えてください⁨。

最終的にはほぼカルチャーフィットです。そしてカルチャーフィットと言いながら、「心の中に火が灯っている方なのか」を見ています。自律分散型で動ける熱量があり、自分以外の「コト」に熱狂できる方かどうか。
「上手くいくイメージが湧かないですね」となる時は、大体その熱を感じていない場合が多いです。どんなことに充実を感じ、人生において何を大切にしているのか、そういう部分を見せてもらえるような面接をしています。

ー ありがとうございました!

後編はこちら👇

エアリアルパートナーズでは全ポジションで積極採用中です!🚀

職種ベースの募集に加え、「オープンポジション」では適切なポジションが分からない・無い方を始め、転職を急いでいない方、話だけ聞いてみたい方など様々な方に募集を開いています。カジュアルに興味を伝えていただけますので、是非併せてご活用ください!🌞

採用サイト:https://careers.aerial-p.com/

職種別インタビュー

株式会社Aerial Partners
公式X(Twitter):https://twitter.com/AerialPartners
※2024/3/18にアカウント移行

この記事が参加している募集

仕事について話そう