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人生楽になったなあランキングその2

↑の続きです。
もし興味があればどうぞ。

第5位 課題の分離

課題の分離は本当に素晴らしい概念です。
一位にしても良いぐらいアドラー心理学の根本を担っている概念だと思いますが、基礎的な部分なのでこの順位に。

課題の分離の何が素晴らしいかと言えば、

どうにもならない事に心を煩わされなくなる
他人の課題に首を突っ込まなくなることで争いに巻き込まれることが
無くなる。他人に優しくなれる

事ですね。
これは誰の課題なのか?という問いかけは、自分でコントロールできる
事象なのかそうでないかをはっきりさせるものです。
で、自分でどうにもできない事に対してできる事は何一つないので、
もう奇麗さっぱり諦めて受け入れるという気持ちにさせてくれます。
そして、他人の課題に介入しない事で他人の価値観を尊重できるようになるので争いごとも激減します。
それによって無駄なエネルギーを使わないで心を平穏に保つことができるし、相手も疲弊しないで済み、不快にならないで済む理想的な状態の
土壌を作ることができるのです。
誰も不幸にならない状態を作るための基礎的な考え方というイメージが良いかと思います。
他人の課題には介入しないで放っておけというだけだと冷たい印象を
持たれるかもしれません。
しかしこれは全く逆で、課題の分離をして境界線を明確にすることで、
自分ができる事の境界線を弁えて節度ある「勇気づけ」をするために
必要な考え方なのです。

「勇気づけ」とは何か?

簡単に言うと愛のある応援みたいなものです。
相手のためを思う事は良い事のように感じるかもしれませんが、
自分が相手に入れ込み過ぎて、相手の意志や感情を置き去りにしてしまい、
自分の価値観を押し付けてしまう事も多々あります。
子育てなどが良い例で、子供の意思が尊重されるべき進路で勉強を
強要したり、良い会社に入れないからという理由で子供が入りたい学部を
否定したりといったことが往々にしてあります。
これは子供のためを思ってと思い込んでるかもしれませんが、
実際は子供の自由意志を踏みにじり、自主性を否定する残酷な所業です。
こういう親は課題の分離ができておらず、子供が自身で背負うべき結果と
それに向き合う決意を考えず、子供を所有物のように考えて介入し
操ろうとします。
これは健全な状況とは言えません。
親は情報不足から子供が誤った選択肢をとってしまわないように
情報提供するまでは良いと思いますが、その話を聞いてもその道に進むという決意をしているのであれば、それを応援するのが健全な愛というものではないでしょうか?
その線引きを弁えるための考え方が課題の分離なわけです。

この問題を放置したらその結果の当事者となるのは誰なのか?

これは誰の課題なのかをはっきりさせておくことは非常に重要です。
そしてこの考え方ができると、他人が自分を嫌ったり怒ったり
罵声を浴びせてくることは自分の問題ではなく、他人の問題、課題なのだという事が理解できるようになり、他人の怒りや憎しみにいちいち
右往左往しないで済む
ようになります。
同じ対応をしても怒る人と怒らない人が居るように、怒るかどうかは
殆ど相手側の問題
です。
私たちは自分に胸を張った正しいと思われる行動ができればそれで
十分だし、それを相手がどう受け止めるかは私たちの課題ではない
のです。

嫌われるときはどうあがこうが嫌われます。
ボタンの掛け違いのような事故みたいな嫌われ方だってします。
そんなことは相手の課題なのでどうでも良いのです。
自分の課題さえきっちりやっていれば問題ない。
自分から率先して嫌われるようなことをする必要も無いですが、
自分に嘘をつかない自然体の状態を嫌うかどうかは相手の課題なので、
どうしようもありませんし、自分が相手に合わせること自体が
不健全でストレスの溜まる事です。
自分を嫌う相手を大切にする必要はありません。
しかし、率先して憎む必要も無いです。自分が疲れるだけです。
ただあるがままに受け入れて、自然体で居ましょう。
自分の課題と相手の課題を弁えて無理をしない生き方をしましょう。
どんな人とでも、それぞれ勝手に適切な距離に落ち着きますので
いちいち誰に好かれてるとか嫌われてるだとか煩悶する必要はないです。
良い意味で感情を動かす価値がありません。
それが理解できると対人関係でかなり精神的に楽になります。

課題の分離は明鏡止水の境地と繋がります。
明鏡止水の境地はアドラー心理学では取り扱っていませんが、
人生を楽にする非常に重要な要素だと思います。
今回は「嫌われる勇気」の実践ランキングなので詳しくは別の記事で書こうと思います。

5位のくせに重要過ぎてこれだけで一記事埋まってしまいました。
最後に課題の分離についての心がけの為のいい言葉がありますので、
それを書いて終わりにします。

「神よ、変えることのできないものを静穏に受け入れる力を
与えてください。
変えるべきものを変える勇気を、
そして、変えられないものと変えるべきものを区別する賢さを
与えてください。」

-ニーバーの祈り-という言葉です。
僕はこの言葉をPCのデスクトップ上に張り付けて毎日見るように
しています。
それでは、

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