名称を変える意味

こんばんは。

名称を変える意味について書いていきます。

「名称を変える」という観点から2つの内容について書きます。

糖尿病

この「名称を変える」という記事を書こうと思ったきっかけは本日付(2022/11/13)の日経新聞朝刊の記事、「糖尿病「名称変えて」」からです。

糖尿病「名称変えて」　患者の9割、負の印象に不快感

記事には、昨年11月から今年の9月までのインターネットの調査で、患者1087人の回答をまとめたものが掲載されている。
調査結果から9割の患者が「糖尿病」という名称に抵抗感・不快感を感じているという。

正直、私は抵抗感を感じない。もしかしたら、糖尿病に関しての意識が低いからなのかもしれない。

病名なんだから、「それはそれ。」と受け入れている。本を読んでいると、「何でも信じるな、疑ってかかれ」みたいな文章を見る。確かに、病名と症状が全く一致していなければ変な先入観を持つこともあり「その名前はどうなの？」と思うこともある。実際に、記事には「必ずしも尿に糖は出ず、尿に糖が出ても糖尿病でないこともある。」と、記載がある。確かに、それなら変える余地はあると感じた。さらに、調査項目の１つに「実態を正確に表す言葉に変えた方がいいか」という問いには、約8割が「そう思う」の回答をしている。けれども、その理由として挙げられている「排せつ物の名前が入っている」は、どうなのか？と思う。実際に病気が排せつ物に関わるものならば実体を表すものとして適切ではないかと感じる。イメージも大切だが、変に繕うと「ザ・イメージ重視」が先行してしまいそうである。

病気はならない方が良いものなので、近寄り難い言葉の方がいいのかもしれないが、今回はそれが問題になっている。日本人の意識として、周りの目線を気にする人が多い。周りに自分が「○○になった」と話す時に持たれる印象から自分が異端の目で見られるかどうかが決まる。「何も変ではありませんよ」「全然気にしなくて大丈夫ですよ」という雰囲気が大事なのであって、実態は後になって知る程度がいいのかもしれない。「え、あの人亡くなったの！？、○○だから大したことないと思ってた」そんな反応の方がいいのかもしれない。これも周りを気づかう文化の延長線上で、「自分の病気は大したことがないから話さない」「周りに大変だと思われたくないから話さない」。病気になったときにこういった気持ちの持ちようも実態は知ってほしくないことに繋がっていると思う。

学科の名前・中途採用

2つ目の「名称を変える」は学科の名前、中途採用についてです。

どちらも変える主な要因は「イメージ」です。

学科の名前で言うと、世界は常に更新され続けているので、今のカリキュラムでは古くて今の時代についていけない、単に大学として色々やっています！というイメージアップの狙いもあるのでしょう。

中途採用は「経験者採用」という名称変わるそうですが、糖尿病の例と同じで名称が実態を表していないから変えるという方が強いのかもしれません。

１つずつ書いていきます。(糖尿病で長くなったのでさらっといきます。)

学科の名称変更

これは実体験としてあります。以前に自分の通っている大学の学科名が変わりました。しかし、変わったといっても、講義の中身なんかは何も変わっていないものが多い印象です。自分が同じ講義を取ったわけではありません。大学では講義の過去問を先輩なりから貰ってテスト対策をするのが当たり前になっています。友達に聞いた話ですが、同じような科目名で担当の先生が同じ講義の過去問を後輩にあげたら同じような形式のテストだったという話を聞いたことがあります。
他にも偶然ですが、友達の通っている大学も学科改編しました。話を聞くと似たようなものでした。一部の例ですが、名前だけ変えて中身は何も変わらないというのは往々にしてあるんだと思いました。(学生も狭間の世代で単位を落とさない限りは同じような講義を取る人もいないので確かめようがないのが変わっていなかったとしても実態を隠せる理由の１つだと思います。)
名前を変えたから何でもかんでも変えなければいけないように見えると思います。けれども、学科名やカリキュラムが変わったとしても「これは時代が変わっても大事」というものがあるので、変わらないのが絶対に悪いというわけではないと思ってます。

中途採用

こちらは日経新聞から。

経団連、中途採用は「経験者採用」に　表記見直しへ

中途採用を「経験者採用」に表記を変えるという内容です。詳しくは書かれていないが、「企業が新卒者に限らない多様な人材を確保する動きが広がるなか、「中途」の表記に否定的な印象があると判断した。」と記事内に書かれている。あくまでも「表記」の変更なので、糖尿病と同じく実態を表す言葉として適切ではないと判断したと思う。

まとめ

糖尿病・中途採用は表記上の言葉として不明瞭で、名称(表記)を変える。
(実態(病気の内容、採用方法など)は何も変わらない。)

学科名の変更は名称、内容共に変える意味として名称を変える

名称を変える意味を自分なりに解釈してみました。

今日はこのへんで。

では。