カフェの"敵"は何だ?
「カフェ=エンターテインメント」
この考えが、ここ数日僕の中でグルグルと回り続けています。
エンターテインメント (entertainment) は、人々を楽しませる娯楽を指す。 楽しみ、気分転換、気晴らし、遊び、息抜き、レジャーなどが類語とされる。 類義語のアミューズメント (amusement) も、アミューズメント施設など娯楽要素を表す。 エンターテインメント-Wikipedia
カフェにおけるコーヒーやケーキの飲食って、いわゆる「三食」には入っていないので、基本的には"無くても生活が出来る"ものです(食事メニューで朝・昼・晩どれかの食事を代替している、という例は除いて)
ただ、あった方が生活が華やかになって、日々を暮らす中で感じる幸せも大きくなります。
エンターテイメントの性質って、これだと思うんですよね。
「無くても生活はできるけど、あったら最高なもの」
動画でも、スポーツ観戦でも、漫画でも、演劇でも、言ってしまえば競馬やパチンコでも、全てこの定義に当てはまる。
何に興味を持ち、"最高"を受け取るかは人それぞれですが、この世の中にあるエンターテインメントという名の「いらんもの」は、僕たちの人生を楽しく、幸せに、最高にしてくれています。
カフェのお客さんを奪う"敵"は何か?
「エンターテインメント(以下、エンタメ)」という視点でカフェを見るときに、考慮しなければいけない要素に「可処分所得」と「可処分時間」という要素があると思います。
エンタメが最低限の生活には必要ないものである以上、【生活に必要な分を除いたお金や時間】を使ってもらうことを考えなければいけません。人は、限られたお金や時間の中で趣味を楽しみます。カフェもその一部なのです。
なので、カフェの敵は「全てのエンタメ」と言うことができると思います。他のカフェだけではないんですね。
(僕が好きなサッカーもそう)
特に強い影響受けるのは、「仮処分所得」の部分。僕のようにカフェに月に3万も4万も使うぶっ飛んでる人は別にして(笑)、普通の人はそんなに使わないと思います。「カフェに使えるお金」という限られた額の中で自分の店に来てもらうためには、それだけの「価値」を提供する必要があります。
「カフェのライバルが映画やライブ(コンサート)、スポーツ観戦」というとちょっと変な感じもしますが、「今月はライブの遠征でお金厳しいから、カフェに行くのはちょっと控えようか」みたいな思案はお客さんの中で普通にあることなので、広い意味での"敵(ライバル)"として認識しておかなければいけないでしょう。
他のカフェ・飲食店だけではなく、他のエンタメを押しのけて自分のお店でその人の「可処分所得」をいかに使ってもらうか、というのはとても大事な視点です。
「可処分時間」はライバルと共闘できる?
では、「可処分時間」はどうでしょうか?
仕事や学校という、日常生活の根幹を成す部分に多くの時間を割くことを基本とする人は、やはりエンタメに使える「時間」も限られています。
これについては、他のエンタメと時間を食い合う場合もありますが、カフェが持つ機能的な部分(ドリンクやフードの提供)を考えてみると、他のエンタメが敵になるどころか、むしろ良いパートナーとして"相乗効果"を生み出すことさえできると思います。
例えば、音楽鑑賞をしながらコーヒーを飲むとか、スポーツ観戦をしながらおやつを食べるなど、他のエンタメと同時に楽しむことができる価値を、カフェは提供することができます。
つまり、お客さんの「可処分時間」という観点で見ると、他のエンタメを楽しみながらカフェというエンタメも楽しむという掛け合わせを行えば、2倍の幸せを受け取れるということです。
両方が好きなお客さんからしたら、こんなにお得なことはありません。
実際に、カフェ店内でコンサートを行ったり、絵や写真の個展を開いたり、あるいは映画を上映したり……という施策を打っているお店もあります。
通常のカフェ営業がベースなので、優先順位や頻度は間違ってはいけません。あくまで、カフェはカフェです。
しかし、「自分のお店」という場所で、お客さんに価値のより高い時間を過ごしてもらうことや、新規のお客さんに来てもらうためのきっかけにすることなど、他のエンタメと上手に掛け合わせることができれば、自分のお店のファンを作ることにもつながると思います。
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