ACT INSTITUTE

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記事を読んでくださり、ありがとうございます。ココロを科学する世界へようこそ。ACTプラクティショナー(Association for Contextual Behavioral Science会員)による執筆。ココロ・アタマ・カラダの働きを一緒に探求しましょう。

最近の記事

#13. 「私たち日本人」は同調しやすい? 〜みんなで目標に向かうときの強み・弱み〜

みんなの目標って、何のためにある?学校や会社、地域の集まりなど、人の集まるところには、何かと共通の目標がありますね。「今年の目標は○○です。これを目指してみんなで頑張りましょう」みたいな。でも、どうして共通の目標を持ちたがるのでしょう?  集団で共通の目標を持つことは、その集団が何者なのかを明確にし、集団に属している人の所属意識ややる気を高めるために有効な手段とされています。 では、どうしたら、効果的な目標が作れるのでしょう? まず、「私たち」という感覚から?2009年

    • #12. 「なんでも自由にしていいよ」と言われて戸惑うのは、なぜ? 〜目標を立てるチカラ〜

      「人生の目標は?」と問われた時。やりたくないことは山ほどあるのに、やりたいことがすぐに見つけられないのは何故? というお話です。 死人の目標「やけ食いをやめたい」「タバコをやめたい」「厄介な人間関係を断ち切りたい」。いろいろ悩みのある方は、こんな目標を立てることはありませんか? ある感情を抑えたり、行動を取らないようにすることも、立派な目標かもしれません。でも、何か、後ろ向きな感じがしますよね。すごく「生き生きした人生の目標」ではないですね・・ どうしてでしょう? この

      • #11. 気持ちの良い一日を過ごすためのエクササイズ 〜感情と向き合う〜

        天気のように移り変わる感情や気分。もし天気予報のように、毎朝、あなたの感情を予報するリポーターがいたら、軽い足取りで一日を始められるかも、というお話です。 感情は天気のようなもの新鮮な気分で朝を迎えて「今日も一日頑張るぞ」。いつもそんな毎日で始められるといいですね。 でも「なんだか最近は悶々としている」「足取りが重いけど、仕事をしなくちゃ」なんていう日もありますよね。「特に何も感じない」穏やかな日もありますよね、まるで、針がほとんど左右に触れないときのメトロノームのように

        • #10. 「ちょっと不満な世の中」くらいがちょうどいい!? 〜進化論が教える繁栄と滅びのルール〜

          個人的には不満が残るけど、みんなのためにはなる。ここには、地球上の生命体が、滅びないようにするための秘訣が隠されている、というお話です。 競争に強い個人の集まりは、社会を豊かにできない世の中には、器用な人もいれば、そうでない人もいます。勉強やスポーツが得意な人もいれば、そうでない人もいます。能力の高い人に憧れるかもしれません。でも、そういう人たちばかりの集団だったら、なぜかギスギスしますよね。どうして?  これをニワトリで試した実験があります(Atkins et al.,

        #13. 「私たち日本人」は同調しやすい? 〜みんなで目標に向かうときの強み・弱み〜

        • #12. 「なんでも自由にしていいよ」と言われて戸惑うのは、なぜ? 〜目標を立てるチカラ〜

        • #11. 気持ちの良い一日を過ごすためのエクササイズ 〜感情と向き合う〜

        • #10. 「ちょっと不満な世の中」くらいがちょうどいい!? 〜進化論が教える繁栄と滅びのルール〜

          #9. 手紙を食べた白ヤギと黒ヤギの「仕方がない」は、究極のストレス対処法 〜人間の器の広げ方〜

          どうにもならないとき、ふと口に出る「仕方がない」。ここに、ストレスにうまく付き合っていくためのココロの働きが隠されている、というお話です。 「仕方がない」は、問題解決の近道?悩みごとを人に相談しても、期待していたアドバイスはなく、「しょうがないよ」と言われてしまったこと、ありませんか? 逆に、誰かの相談相手になって「それは仕方ないよ」と言ったら、相手が気分を害してしまったり。 でも「仕方がない」には、ストレスと付き合っていく一番有効な近道なのです。 「仕方がない」の体験

          #9. 手紙を食べた白ヤギと黒ヤギの「仕方がない」は、究極のストレス対処法 〜人間の器の広げ方〜

          #8. 「真実の口」に手を入れると、手がなくなるという都市伝説が教えてくれること 〜真実の追求、自分探しの意味〜

          「これは本当の自分じゃない」と、人間には自分探しをするクセがあります。でも「本当の自分」や「真実」を追い求めるよりも、「真実が、あなたの役に立つかどうか」が大事かも、というお話です。 たくさんの真実「結局、何が本当なの?」、「いろんな情報が流れていて、何を基準にどう判断すればいいのか、分からなくなてきた」。こんな漠然とした想いを抱えて、日常生活を送ることはありませんか。 こんなとき、「真実は、どれだ?」と、真実はただ一つのように思っていませんか? でも、本当に真実は唯一な

          #8. 「真実の口」に手を入れると、手がなくなるという都市伝説が教えてくれること 〜真実の追求、自分探しの意味〜

          #7. 「今、この瞬間」の体験があなたを輝かせる 〜一所懸命のサイエンス〜

          葛飾北斎の富嶽三十六景に「神奈川沖浪裏」という波の絵がありますね。止まることのない波のうねりを、まるで静止画を見たかのように鮮明かつ大胆な構図で表現しています。こんなふうに一瞬一瞬を観察する力をフル活用すれば、あなたらしい人生が送れるかも、というお話です。 「今、この瞬間」に集中するのは、至難の技?「歩行中や電車の乗車中に、ついスマホに夢中になる」「目の前にやらなくてはいけないことがあるのに、他のことに気が散る」という経験はありませんか?  人間は、脳を発達させて言語を獲

          #7. 「今、この瞬間」の体験があなたを輝かせる 〜一所懸命のサイエンス〜

          #6. noteが運んでくれるもの 〜自分らしく生きるためのコンパス〜

          「なぜ?」って聞かれても困るけど、ただ好きだから、楽しいからやっていることってありませんか? noteを読んだり、書いたりするのもその一つ? そこには理由や目的は必要ないのです。でもとても素晴らしいのです。「え、どうして?」というお話です。   目標(ゴール)って、何だろう?もし、あなたが何の悩みもなく、何でもできるとしたら、何をしたいですか? 幸せになりたい、お金持ちになりたい、人気者になりたい、家族・子どもがほしい、今のままでいい。。。 でも、これって、目標達成するに

          #6. noteが運んでくれるもの 〜自分らしく生きるためのコンパス〜

          #5. 雲、ビーチボール 〜With コロナで体験していること〜

          不安や悩みは、コントロールしようとすればするほど、深く、大きく、重くなることってありませんか? 雲の流れと同じように、人間がコントロールできるものではないようです。では、どうするの? ヒントとなるのは「Withコロナ」。共存させて、そこに置いておくのはどうでしょう? というお話です。 戦いパターンは、うまくいく?私たちは、不安や悩みをもっているとき、不安のスイッチをONにしたまま、ネガティブな思考や感情を「追い出そう! 闘おう!」として、さまざまな戦略を使います。しかも、そ

          #5. 雲、ビーチボール 〜With コロナで体験していること〜

          #4. シマウマと人間の違い 〜不安のスイッチON-OFFの科学〜

          未曾有の大豪雨やコロナなど、何かと予測不能な出来事が多発し、不安や悩みを抱える方も多いと思います。人間はこういう時、不安や悩みにどう向き合うのがいいのでしょうか? というお話です。  シマウマは踊り、人間は悩む「なぜシマウマは潰瘍(ストレス)にならないのか」という本(Sapolsky, 1994)があります。 この本によると、「人間は、脳を発達させて言葉を操れるように進化した結果、未来を予測したり、過去を思い出したりできる。だけど、シマウマはそこまで進化していないので、未

          #4. シマウマと人間の違い 〜不安のスイッチON-OFFの科学〜

          #3. 悩める人類 〜コロナでストレスを感じるのはノーマル〜

          もし、原始人が現代にタイムスリップしたら、どうストレスを感じると思いますか?  現代人の脳の一部は、原始から進化させたものを受け継いでいるので、ストレスを感じるメカニズムは原始人と同じ(そんな〜!)。だから、現代人がコロナでストレスを感じるのもごく自然な反応というお話です。 原始人と現代人、ストレスの本質は変わらない?原始人を想像してみましょう。小さな集団で洞窟に住んで、マンモスが襲ってきたら攻撃して、草原の植物や狩りでしとめた獲物を食べて、その日の空腹を満たす。集団を離

          #3. 悩める人類 〜コロナでストレスを感じるのはノーマル〜

          #2. 孫正義さん、 消えないシロクマ 〜言葉のチカラ〜

          人間は「言葉のエキスパート」「え、ソフトバンク社長の孫正義さんと、シロクマって何か関係があったかな?」「ソフトバンクのCMに出ていたお父さんは、白イヌだよな?」と思いますよね? ここに、人間のココロの悩みを生み出すメカニズムがあるというお話です。 私たちは、生まれてからずっと、言葉のトレーニングをしています。お母さんが赤ちゃんに「これは、あんよだよ」というと、赤ちゃんは、足(体の部位)=ANN YO(発音)が同じものだと分かります。成長して文字を書くようになると、足(体の

          #2. 孫正義さん、 消えないシロクマ 〜言葉のチカラ〜

          #1. パイは良いもの? 悪いもの? 〜ココロの不思議な世界〜

          「パイは良いものですか? 悪いものですか?」普段の生活でこんなことを質問されることは、あまりないでしょう。 どう答えますか?  「甘くて美味しい。子どもの大好物。パイは良いもの!」「ダイエット中なので、高カロリーのパイは敵!」「正直、良いとか悪いとか聞かれても困る・・・」 ここに、言葉をマスターする人間のココロの働きが隠されているというお話です。 答えは、良いも悪いもなく、ニュートラルです。パイに限らず、私たちを取り巻く世界には、良いも悪いもなく、ニュートラルなものが

          #1. パイは良いもの? 悪いもの? 〜ココロの不思議な世界〜