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症状も後遺症も十人十色〜50歳脳卒中で絶賛入院中〜

2022年7月6日49歳の時に脳卒中で倒れ、1週間後めでたく50歳に。
倒れた日の顛末はこちら↓

症状も後遺症も十人十色

この病気に限らず大きな病気や怪我をすると、同じ病気(または怪我)をした他の人たちはどんな症状だったんだろうとか、どんな経過を辿ったんだろうとか知りたくなるものだ。また自分で調べなくても、自分または家族、時には友達や知り合いが同じ病気だったという情報が良くも悪くも集まってくる。

励まそうとして言ってくれるのだろうけど、脳の病に関しては○○さんはこうだったという話は参考にはなるがあまり役に立たない。おなじ脳卒中でも脳のどこの部位なのか、軽くつまっただけなのかまたは詰まって血管が破裂したのか、詰まりもせずいきなり破裂したのか、出血の量はどのくらいなのか、それらによって症状はまったく異なる。

加えてそれによって引き起こされる後遺症も十人いれば十通り。わたしと同じ視床出血でも、視床のどの部分がダメージを受けたのか数ミリ違うだけで後遺症の出方は違う。

3週間もの辛いリハビリを乗り越え…?

かく言う私の元にも「3度の脳卒中を乗り越え、、、」
という類のメールが来たが、その3度が一体どの程度だったはかわからない。どの部位が出血したのか、入院期間がどのくらい、リハビリがどのくらいかかって、どのような後遺症が残ったのか残らなかったのかもわからない。もし後遺症が残らなかったとしたら、ラッキーだっただけの話かもしれない。

また某有名スポーツ選手が昔脳卒中で「3週間もの辛いリハビリを乗り越え」と言っていた記事を読んで、え?3週間、、、?ズコーっ!となった。自分をはじめ今脳卒中で入院している人たちからしてら、正直その程度で済んでよかったですね…という話である。

ちなみにわたしは2週間後には退院するが、200日以上を病院で過ごしたし、退院してもまだまだリハビリ生活は続く。脚も手も回復には年単位での期間を要するし、運動麻痺に関してはある程度の回復が見込めるが、感覚麻痺に関しては一生付き合っていく覚悟でいる。

「手術しなかった=軽症」ではない

脳出血の場合、開頭手術していると急性期での担当は脳神経外科になる。わたしは開頭手術は行わず薬物療法なので脳神経内科だ。最初は、手術せずに薬の投与だけで済んだということは軽く済んだのだと思い込んでいた。
しかしリハビリ病棟に来て、手術しなくていいくらい軽症だったわけではなく、正しくは手術できなかったのだと知った。

出血した場所が視床という感覚を司どるたくさんの神経が集まる場所で、脳の奥深い場所のため、手術によって逆に他の神経を傷つけかねない。なので特別な場合を除き通常手術をせず点滴による投薬治療が行われる。

出血した場所、出血量を考えると一歩間違えれば死んでいてもおかしくなかったし、今でも手脚に後遺症は残っているもののよくここまで回復したなと思う。

新しく生まれ変わるってことじゃん

脳出血により一度ダメージを負った脳神経は、元通りには戻らない。ただ人間は通常脳全体の10%以下しか使用していないので、使っていない部分を代用させることができる。それを訓練するのがリハビリで、完全に同じとはいかなくても元の動きに近づけることはできるかもしれない。(し、できないかもしれない)

だから”治る”とか”元にもどる”という言葉を使うのはちょっと抵抗があって、”再生”が近いのかも。つまりReborn=新しく生まれ変わるってこと。
そうだよ、わたし死んでもおかしくなかったんじゃん。三途の川を渡るギリギリで引き返してきたんじゃん。もう生きてるだけで丸儲け!笑

幸い寝たきりから脱して、今は腕も脚も動くようになった。まだ字も書けないし脚は杖と装具が必要だけど、初期の状態(急性期にいた頃)を知る人たちはみな、よくぞここまで回復したと言ってくれる。

退院までの2週間で更なる改善を!

昨日は脚のリハビリ(理学療法)で、改善を実感する歩きができた。
日々のスパンで見ると3歩進んで2歩下がるの繰り返しだが、この6ヶ月間振り返ると着実に一歩一歩改善している。

あと2週間しかない、じゃなくて2週間もあるじゃないか!2週間前のわたしより良くなっているのだから、さらに退院までの2週間で手も脚も改善すると確信している。

退院後は、通所リハビリを受けるための機関も決まった。まだまだリハビリ生活は続くけれども、少しずつ社会復帰していきたいと思う。
ただし作業療法士さんには、いきなりトップスピードで動かないよう釘を刺されている。わたしの性格からして、あれもこれもとやりたくなるのをよくわかっているので、退院後は1日1つですよ!と(苦笑)

やりたいこと、やるべきことを書き出すことを勧められたので、退院までにじっくり考えてみよう。


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