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傾向としての「フラクタル」(第二期:第8回③)

 内外に「カオス」をもち、それを方向づける(秩序立てる)「コスモス」である「システム」は、それぞれ独自性をもち、個性的に存在し、機能しています。その「システム」のあり方は、一見捉えどころのないものに思われますが、その特徴や傾向を理解する際には「フラクタル」という発想が役立ちます。

1.「フラクタル」の意味

 「フラクタル」とは、どれだけ分割しても全体と同様の自己相似的な形を言い、雪の結晶が代表的です。以下で「人」やその集まりである「組織」、人を構成する「心」やその要素をこの視点で捉えていきますが、自己相似的であるのは「形」ではなく「あり方」で、あくまで「傾向としてのフラクタル」です。

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2.「人」のフラクタル

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