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【会社にドローンがやってきた:14】ミッション・ポッシブル

【前回のあらすじ】新年会の二次会で「ドローン経験者さん」と交流し、社長に資格取得を直訴する。

(2023年1月)
「おぉ、ええよ」

「おぉ、ええよ」 キターーー!
♪───O(≧∇≦)O────♪


「聞きました?聞きましたよね? 社長、いいって言いましたよね? 皆さん、証人ですよ。明日、聞いてないとか言わないでくださいね。」心の中で早口で叫んだ。

これで前に進める・・・。

安堵の気持ちの背後から、もう一つ湧き上がるものがあった。資格を取るのは「誰」なのか。

僕の会社のもう1人の操縦者のH君は今回不参加だが、彼の存在を無視して話を進めるのは避けたかった。民間資格取得費用は約30万円。年下の彼のほうが会社として長い目で見た場合、費用対効果は高いのではないか。

その話をしたところ、ドローン経験者さんが開口一番
「まずはあんたが。仕事が増えたら次を考えればいい。」
当然、資格は欲しい。この一言を聞いても彼に譲れるほど、僕は人格者ではない。複雑な気持ちを抱えつつも、この場は落ち着いた。彼の分まで頑張らねば。

そしてドローン経験者さんは、こんなサプライズまで用意してくれた。
「本社にある機体はマニュアルモード付きだから、練習するなら送るよ。こっちで飛ばす予定は無いから」。

「え?まじすか!? 是非とも使わせてください!」
喉から手が出るほど欲しかったマニュアルモードだ。もちろん即答した。
ドローンの機種名も聞いていたはずだが、興奮した僕の頭には残っていなかった。

こうして僕のひそかなミッションは幕を閉じ、最高の結果をはるかに超える成果を得た。この場を借りて、会社にあらためて御礼申し上げます。誠にありがとうございました。m(_ _)m


次の出勤日、早速本社の「調整さん」から連絡が。
「準備しているけど、かなり大きいで。置く場所ある?」
マニュアルモード付きのドローンのことだ。さすが本社、仕事が早い。
掲示板に添付された写真を拡大してくまなく見ると、「inspire1」と書いてある。これが機体の名前か。

今まで優先順位の高いことから順番にやってきたので、mini3pro以外の知識は浅かった。ましてやこの機体は、相当古いはず。予備知識は全くなかった。


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