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自分が創った作品。質より楽しむ事がモットー。ショートショート・短編小説
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#ショートショート

布団から 【シロクマ文芸部】

布団から 【シロクマ文芸部】

布団からポン!と音をたて、何かが飛び出した様な気がした。

「ヒャッ」その音に思わず声を出し飛び起きたが特に変わった所はない。寝ぼけていたのだろうかともう一度布団に寝っ転がった。

「え?」

熱が下がったばかりで目が霞んでいるのかと、ゴシゴシこすってみるが確かにそれはある。天井に白いものが浮いているのだ。それは雲や綿菓子の様で、ただふわふわと浮いている。

「なんだ?」

訝りながらも、ただもこ

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【ショートショート】花火が終わったら #虎吉の交流部屋初企画

【ショートショート】花火が終わったら #虎吉の交流部屋初企画

キューブさんのこの記事から着想を得て、勝手にショートショトを書いてみました。完全な私のフィクションです。

読んでいただけたら幸いです。では

「おい! 行かないのかよ!」

前を歩く岬に涼が声をかけた。振り返りもせずズンズン歩く岬に追いつき、後ろからランドセルに手をかけた。

「最後だから、頼みたいことがあるんだ」

振り返った岬は、ギュッと強く口を閉じたまま涼をにらみつけた。

「ごめん、引っ

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塩人の仕事 【毎週ショートショートnote】

塩人の仕事 【毎週ショートショートnote】

塩の人々、塩人と呼ばれる人々がいる。

どこからかその星にやってきて、塩の雨を降らせていく。

「今日はションチューがくる日だよねー」

「今日はお家の中で遊びなさいね」

親子が窓の外を見て話している。

宇宙の星々にとって塩は貴重だ。塩人が撒いてくれる塩の雨に頼って生きている星もある。

「さあ、終わったら塩の仕入れだ」

塩人は仕事を終わらせ塩の仕入れに向かった。

地球へ

地球へつくと塩

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