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本の話
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犬のいる風景

犬のいる風景

犬派か猫派かと問われれば迷わず
「猫!!」と答えるし
のらねこを見つけると反射的に
「ネコダネコダ!」と言ってしまう
猫が好きです

犬のことも好きだけども、怖さが勝る
追いかけられたり吠えられたりだとか
三輪車のハンドルにリードを括りつけられ
そのまま猛スピードで引っ張られたりだとか
犬にも人にもおもちゃにされていたため
しょっちゅうわんわん泣いていた
そんなトラウマがいまだに残っているせい

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かさなり

かさなり

窓を見たら外と中の景色が同じ明度で重なって
境目がなくなっていて面白かった
妄想と現実も、たまにこうなっている気がする

借りていた本を返しに図書館へ行った
数日延滞してしまった 申し訳ない
今日は返すだけのつもりで行った
自室の机の隅に、塔を築いた未読本があるからだ

返却が済めばすぐに踵を返せばいいものを
いつもの癖で館内をグルリと歩いてみると
どうしても好奇心に抗えない
結局また借りた 7冊

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未知の塔

未知の塔

きのう、本棚の中身を全て取り出した。
産毛のような埃を払い、全体的に並べ替える。
そのうち、買ったままの本が何冊も出てきた。
読まないうちに棚に差してしまうと忘れる。
そうそう、読みたかったんだった!

わかりやすいように棚から出して積み上げた。
文フリで買った本も一緒に重ねる。
そう、まだ一冊も手付かずだった。
大きさを揃えながら1冊、また1冊と載せる。

春まで読書に困らない高さに積み上がった

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たてこむ読書

たてこむ読書

あれもこれもと手にしていたら
いつのまにか本に取り囲まれている
いつのまにか、ということもないか
どれも自分で手に取っている

つくえや棚の上
読みたい順に並べられた本と漫画
そこへ図書館の本がやってくる
返却期限があるからどうしても先に読む
借りている最中に他の本の予約を申し込む
返すときに予約本を受け取り
帰る前に館内を見て回って
追加でいくつか借りてかえる

これをくりかえしていると
いつで

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何度目かの はじめまして

何度目かの はじめまして

いつでもiPhoneと本1冊をセットで持ち歩く。
買ったばかりの本のこともあれば、
何度も読んだ本のこともある。
本棚をながめて、しっくりきた本にする。
今日は恩田陸を読みたい気分だった。

はじめて読んだ恩田陸は「夜のピクニック」
当時は本屋大賞が生まれたばかり。
その第2回の受賞作として選ばれ各所で話題になっていたのを、大学生だった兄が帰省中のひまつぶしにしようと買ってきたのだ。
彼も本が好き

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えほんはともだち

えほんはともだち

小さかった頃に好きだった絵本
大人になってから買い直したものも多いです
二十数年前の記憶なのに、読んだ内容も好きだった絵もかなり鮮明に覚えている
あの頃は絵本を読む時間と、おえかきをする時間が一番楽しかったのだとおもう
友達と遊ぶより、ひとりでそうしている時間の方がずっと多かった

幼稚園 小学校 中学校 高校
ずっと本から離れることはなかった
文字だけの本を読むようになっても
絵本を読むのもやめ

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学ぶを知る

学ぶを知る

読む進めるにつれ「学びたい」気持ちが強まる
なるほど、これは学生のうちに出会いたかった

数学や歴史、地理、化学
興味の持てない教科が多かった
ただ詰め込むだけの勉強はつまらなかった
「どうしてこうなったのか」
いつだって成り立ちや理屈を知りたかった
でも学校はそこまで掘り下げない
授業の時間が足らなくなるから
意味のわからないものを覚えるのは苦痛だった

今思えば、学校で教えられないことなら

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ぼうけん

ぼうけん

日曜日。仕事も休みだった。

朝から図書館へ行きました
読みたい本があったのでいそいそと準備
すると開館時間より早く着いてしまった
でも私以外にも開くのを待つ人がチラホラ
夏の図書館は避暑地だものね

読みたかったのは「エルマーのぼうけん」
この物語の生みの親
ルース・スタイルス・ガネットさん
今年で100歳を迎えられたそうです
おめでとうございます 

昔から大好きな「エルマー」
私がドラゴン好

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選ぶ理由

選ぶ理由

たくさんの本を読みたいし
好きな小説家だって何人もいるし、で
文芸書単行本は図書館で借りて読みます
書き手や版元への還元・応援を思えば
単行本を初版で買うべきですが
いかんせん、財布と場所の都合で厳しい

ということで

手元に置くのは主に文庫本です
価格や大きさの扱いやすさはもちろん
初めて買ったのが文庫本だったこともあって
媒体そのものに愛着がある
とくに好きなのは、新潮文庫
焦茶色のしおりひ

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鮮烈大笑

鮮烈大笑

今回の本は、vtuber根本凪さんオススメの1冊。
抜群のプレゼンスキルを発揮するマンガ紹介動画はこちら。

根本凪さんの話はラブレターになるので、今日は割愛します。

それでは本題へ。
今回はコミックエッセイです。

ちらっと見ただけでわかる。
全編、何もかも突き抜けた個性に彩られています。
凪ちゃんも紹介時に挙げていましたが、「AC部」の世界観と近いものを感じます。
日清カップヌードル味噌のC

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おそれを識る

おそれを識る

読書という言葉を聞いた時、文芸書やビジネス書、文庫本や新書などの「書籍」を思い浮かべませんか?
私にとっては、文章を読むこと=読書です。
絵本、マンガ、雑誌、noteも。

今回記録するのはマンガ。
原作は小野不由美さん、漫画は加藤和恵さん
最強タッグから生まれた一冊です。

雑誌連載時から話題だった本作は、単行本が発売されるとたちまち入手困難となりました。発売当日に高額転売されていたことからも、

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アートを観るとは

アートを観るとは

小学生のころ「読書ノート」を付けていました。
楽しくて、良い習慣でした。
その事をふと思い出したので、また始めます。
自分のために残していくこの記録が、誰かの好奇心をくすぐられたら嬉しいです。

街へ出た時、そこにある美術館や博物館に立ち寄るのが好きなのですが、専門知識はほぼ皆無。
それでも展示を見るのはとても楽しく、あの空間の居心地は、カフェに行くよりもずっと落ち着くものです。
散歩のついで、空

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