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定年後の私が社会に貢献できる貴重な場所【アクセプト・メンバーの声:都留健司(つる けんじ)】

私たちアクセプト・インターナショナル(以下、アクセプト)の一員として活動するメンバーの声を届ける本コーナー。第10回目となる今回は、管理部の都留健司さんにお話を伺いました。

◾️都留さん|プロフィール
定年退職後、当法人のアンバサダーとして支援を開始。その後2022年8月よりアクセプトに社会人プロボノとして参画。現在は複数の業務委託を請け負う傍ら、管理部にて毎月定額で当法人にご支援をしていただいている「アクセプト・アンバサダー」の方々に関連する業務を行っている。


アクセプトでの業務について

———管理部ではどのような業務を担当されていますか?

私は、管理部の支援者コミュニケーション担当の社会人プロボノとして活動しています。毎月1500円からの継続支援にご登録いただいているアクセプト・アンバサダーの皆さまとコミュニケーションを取ることが主な業務で、アンバサダーにご就任いただいた方やご寄付をくださった方への御礼メールの送信などを行なっています。それらの通常業務に加えて、数か月に一度開催するアンバサダー限定イベントの運営や新しい名簿管理システムへの移行作業を担当しています。「アンバサダーの皆様の満足度をどうすれば高められるか」を常に考え、改善に取り組んでいます。

先日開催された代表理事・永井の新著の読書会の様子(左下の青い背景の方が都留さん)

社会や他人のために活動している人がいるという発見と驚き

———そもそもアクセプトに加入したきっかけ、理由はなんだったのでしょうか?

私は5年前に、それまで勤めていた会社を定年退職しました。退職する3年ほど前に、あるITシステムについてユーザー同士が語り合い、勉強する会に出席しました。そのイベントで知り合ったNPOの方の心に触れ、取り組んでおられることを知っていくうちに、定年退職してからは社会に貢献できることに時間を使ってみようかなと考えるようになりました。それが私とNPOの最初の出会いです。NPOの活動を知るにつれて、社会課題解決のため・誰かのために団体を作って活動している人がいるという発見と驚きがありました。

退職後、活動に参加できるNPOを探していたところ、アクセプトのプロボノ制度を見つけました。他の多くのNPOはこどもや女性などに対する支援という活動が多いですが、アクセプトの活動は、ソマリアのいわゆるテロリストや若いギャングの更生支援・社会復帰を支援するという他のどの団体も取り組んでいないものだったので魅力的に思った反面、「そのようなことが本当にできるのか」という疑問もありました。

しかし、活動報告会などのイベントに参加して、お話を伺うことでその活動内容に共感し、まずはアンバサダーとしての支援を開始しました。アンバサダーとしてイベントへの参加をする中で、もっとアクセプトについて知りたいと思ったため、プロボノへの応募を決めました。他の団体のプロボノは、マーケティングや経理などの経験が必要なポジションの募集がほとんどですが、管理部での活動は一般企業での経験を踏まえ、私でもできるかもしれないと思ったことも後押しとなりました。

定年後の私が社会に貢献できる貴重な場所

———都留さんは定年された後に入会されたという、現在のアクセプトには中々いらっしゃらない経歴をお持ちですが、定年後にアクセプトのような団体で活動することの意義について都留さんはどのように考えますか?

アクセプトでのプロボノ活動は、定年後の私が、体と頭が働くうちに自分のできることを活かして、国際的な課題の解決に直接貢献できる貴重な場所であると思っています。

———「社会に貢献する」ということに関して、民間企業の社会貢献とどのような点で異なっていますか?また、どうして都留さんはNGOで活動することを最終的に選ばれたのですか?

自分の子どもたちが自立したことが、アクセプトでのプロボノ活動をしようと決めたきっかけとして大きいです。自立したことにより、それまでのように収入についても気にしながら働かなければいけない立場ではなくなったため、ビジネスとしては成り立ちにくい分野での社会課題解決を目指すアクセプトの活動に関わってみようと決断しました。

社会課題を解決する活動が、ビジネスとして成り立ちにくいエリアは、アクセプトのようなNPO・NGOが前例を作り、少しずつでも解決でき不可能ではないということを示していかなければ、永遠に解決へとは向かわないのではないかと思います。

その中でもアクセプトは稀有な活動をしている団体だと思います。アンバサダーとして支援していた時もですが、プロボノとして関わってみるとなおさらその貴重さを実感します。他に同様のことをしている団体はないと代表・永井さんや職員の山崎さんが言っていますが、本当にその通りだと思います。例えば、いわゆる元テロリストの方々が手に職をつけられるように支援することはすごく難しいことですが、少しずつ道を歩んでいくことが一番の近道なのではないかと思います。そのような稀有な活動を行うアクセプトにおいて、社会に貢献する活動に携われるというのは大変貴重な機会だと感じています。

いただけるお礼のメールからやりがいを感じる

———管理部の仕事を通して感じる達成感などはありますか?

NPO内部の活動に実際に関わらせていただくことは私にとって有益な経験だと思っています。アンバサダーの方々の中には、深く活動に関わってくださる方やよくイベントに参加いただく方もいらっしゃいますが、そうではないライトな関係の方々も多いです。そのような方にもアクセプトに対して良い印象を持ってもらえるよう、受け取り手の気持ちに立ってメールを送信しています。その中で、アンバサダーの方々からお礼のメールや「継続します」といった一言をいただけるのは支援者コミュニケーションとしてとてもやりがいを感じます。簡単ではないですが、いつ誰が担当しても、アンバサダーの方に満足いただけるような対応となるように心がけています。

先入観が変わる大きな発見

———アクセプトでの活動を通してモノの見方は変わりましたか?

NPOの内部で活動するまでは、「一般企業などで働くのか」「NPOで働くのか」どちらかの選択肢しかないと思っていました。しかし実際に関わってみると、働きながら空いた時間でプロボノでの活動をする社会人がいたり、大学で学びながら活動する学生がいたりすることは私にとって大きな発見であり、それまでの先入観が変わるものでした。

また、職員の方々の課題解決に対する想いの熱さにも驚きます。ミーティング時の様子や団体内コミュニケーションツールでのメッセージなどから伝わる、「自分たちが絶対に問題解決しなければいけないのだ」という熱さはすさまじく、アクセプトの内側にいるからこそ、いつもメンバーの熱い想いを感じながら活動しています。

——都留さんは、社会人をフルで経験されていますが、アクセプトのメンバーに対してどのような思いを持っていますか?

私自身が大学生やサラリーマンとして働いているときは、自分のことしか考えられていませんでした。しかし、アクセプトのメンバーは、本業の傍ら自分の時間を割き、仕事としてアクセプトを選んで、社会課題の解決に貢献しようとしていて、そのようなメンバーの皆さんを見ていると、こういう人たちが社会課題を解決していくのだろうなと感じます。このようなメンバーが多数いることに驚かされてはいますが、私自身も体と頭が働くうちは、一緒に貢献できればと思っています。

大学のマスコットと都留さん

———今後の展望をお聞かせください。

まずアクセプトのメンバーとしては、現在担当している業務効率化に関する業務は完了までしっかりと関わりたいと思っています。アクセプトはどんどん組織として大きくなっているため、その分ご支援いただく方々の情報管理もより強固なものとする必要があります。強固な管理システムに加えて、インターン・プロボノの方々が使いやすいようなものとすることが直近の目標です。

また、ゆくゆくはアクセプトで十分に積んだ経験を他の急成長している団体にも還元したいとも思っています。日本において大変価値のある活動をしている他のNPO・NGOでも、支援者の情報管理などのシステム構築がうまくいっていないところは多いのではないかと思います。なので、そのような団体においても自分の能力を活かして、さらに日本の社会課題解決の輪を大きくしていけたら理想だなと思っています。

———最後に、アクセプトの活動に関心のある方へ、一言お願いします!

私が一番感じているのは、「プロボノってすごくハードルが高い、特に働きながらするとなると時間のやりくりが大変」というイメージを持たれがちということです。ですが、アクセプトは日曜日が活動の中心ということで、働きながらプロボノとして関わることができる体制が用意されています。ミーティングを日曜に行い、個人がやる作業については平日の夜にするということを知れば、自分もやりたいという方もでてくるのではないかと思います。実際に同僚で働きながら活動している人が何人もいます。

また「プロボノ」というと、マーケティングや会計のような専門的な知識・経験を持っている人が求められているというイメージがあるかもしれませんが、アクセプトには、私が所属する管理部をはじめとして、一般企業で働いていたら必ずあるような部署が多くあります。自分にとってやりやすい業務を通して、この活動に関われるのはとても魅力的です。

加えて、職員の方の熱意、zoom経由でも文字経由でも伝わるほどの熱意を感じることができ、そのような方たちと共に実務に関わることができることも大きな魅力です。


アクセプト・インターナショナルでは、テロや紛争の解決を目指して活動するメンバーが常時80名ほど在籍しています。「メンバー」と一言でいっても、学生インターンから社会人プロボノ、職員まで肩書きや業務内容は多岐にわたります。各々の経歴やスキルを最大限に活かしつつ、日々業務にあたっています。
 
心に秘めた何かをお持ちの方も、熱意に溢れた方も、私たちと共に「前例を創る」挑戦をしませんか?あなたのご参加を心よりお待ちしております!💪
 
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