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自分と対話する時間

6月21日に北里大学東洋医学総合研究所とアカデミーヒルズのコラボレーション企画「東洋医学とウェルビーイングーより良く生きるためのヒントー」をオンラインで開催しました。
イベントでは、北里大学東洋医学総合研究所所長の小田口浩先生と、予防医学研究者の石川善樹さんにお話をいただきました。

Evidence-Based Medicine(根拠に基づく医療)の西洋医学と、Experience-Based Medicine(経験に基づく医療)の東洋医学。
「どちらが良いか?」という優劣ではなく、健康をはかる基準やアプローチ方法が対照的な2つの考え方です。

小田口先生のお話では、
西洋医学は局所的な原因(例えば、胃が悪いから胃を治療する)に対して局所的に対応するが、漢方医学は心身のバランスを整えるという考え方が根本にあるそうです。
自然の恵みである漢方で、全身を少しずつ調整して本来の健康を回復・維持することを目指すアプローチです。
漢方医学の健康の考えの基本は以下の2つだそうです。

  • 心と体はひとつ:心身一如

  • 人間は自然の一部:自然の恵みを活用して心身を自然と調和させ病気から遠ざける

そして、漢方医学が目指すのは「心身全体を自然と調和させてバランスよくすること」とのこと。

小田口先生の説明資料の一部(漢方によりバランスをより良くすることを目指すという考え方)

視聴してくださった方から「更年期障害が漢方を服用することで改善されたが、服用を止めると悪くなるのではないかと不安で飲み続けている。どのようなタイミングで止めればいいのか?」という質問がありました。
小田口先生は、「主治医と相談しながらになると思いますが、少しずつ頻度や量を減らしながら様子を見るのが良い。これで大丈夫と自分が思えれば止めれば良い。自分の体の声に耳を傾けながら決めればいいのではないか。」というお話をしてくださりました。

西洋医学では客観的データが基準ですが、漢方医学は主観が大切と小田口先生が言われます。
そして、石川さんによると「ウェルビーイングは、主観的に良いと思えることが大切」とのこと。
自分との対話が大切なことを改めて実感しました。

オンラインイベント後の記念撮影(左:小田口浩先生、右:石川善樹氏)

このイベントの関連ワークショップ(3回)を夏休み企画として、アカデミーヒルズのライブラリー会員を対象に8月に開催します。
このワークショップを、自分との対話の時間として活用してみてください!
1.漢方的な病態把握(実践:舌の状態)8月4日(木) 
2.漢方薬の成り立ち(実践:生薬の香り)8月16日(火)
3.ツボ(実践:セルフでできるツボ刺激)8月31日(水)

ところで、6月29日からスタートする森美術館の展覧会「地球がまわる音を聴く:パンデミック以降のウェルビーイング」の招待チケットをライブラリー会員の皆さまへ200枚限定で進呈いたします。
アートに触れながら、自分と対話する」という過ごし方も考えられると思います。
詳細はメンバーズ・スクエアやヒルズアプリ等でお知らせします。


アカデミーヒルズ 熊田ふみ子


#アカデミーヒルズ #ウェルビーイング #東洋医学 #漢方 #石川善樹 #森美術館 #アート  

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