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【詩的なもの】光の射し込む方に


古い扉を開けてみて一望するデザイン
安らぎにも似た水たまりに映える虹
あるいは鉛にも似た冷たさもはらんでいる



やがて光が差し込む方に導かれるままに
訳も分からず首をひねってみる



分かりそうで分からない
曖昧な定義に注釈もつかず

感情は整理のつかない兆しを見せている



袋小路の出口を必死に見つめて
霧に映った自らの顔を探す



四方八方に手を伸ばし青空につぶやく
分かっちゃいるが答えは空虚を彷徨う



何が近しくて何が遠き彼方なのか
そんな迷いはお構いなしに目はかゆい



扉は新しいようで古いようだ
開けてみたのは誰なのか 私なのか



華やかな色彩にばかり見とれていて
曇ってしまった事さえ気付いてない



何があるのか 何がないのか
光の射す方を見つめ 前のめりに 足跡を眺めている



風の声はなやましい





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