『人間の建設』No.31 美的感動について №1〈芥川龍之介〉
ここで岡さんは芥川龍之介の呼ぶ詩とは何かについて、「直観と情熱」と説明します。
直観と情熱、どこかで聞いたと思いましたら、この対談の最初の方「国を象徴する酒」の節で見ました。すこしふりかえってみましょう。
岡さんは、文学や芸術にも深い興味と造詣をもっているようで、この方面で小林さんの批評というなりわいにつながるものがあります。
また、自身も随筆も多くものしました。小林さんがその中の『春宵十話』を批評した縁でこうした対談が実現したのですね。
その小林さんに対して、冒頭の対話につづけて岡さんはこういいます。
じつは、冒頭の対話に先立ってこういうことを岡さんは言っています。
昔、詩人というものについて、「詩人とは成るものでは無く、そう生まれつくものだ」という言葉をどこかで読んだか聞いた記憶が私にはあります。
その真偽について私にはわかりませんが、「直観と情熱」という岡さんが言い、小林さんが肯定したものが詩人や批評家の本質とすれば、生まれによらずだれでも「詩人になる」ことはあながち不可能なことではないと思料するのです。
――つづく――
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※mitsuki sora さんの画像をお借りしました。
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