Abraham Minoru Sato

韓国の華城市在住のプロテスタントのクリスチャン。2013年受洗。母教会は北海道 旭川市…

Abraham Minoru Sato

韓国の華城市在住のプロテスタントのクリスチャン。2013年受洗。母教会は北海道 旭川市の『よろこびの教会』。北海道滝川市出身。機械エンジニア。美容師歴10年。趣味はギター、スケボー、バイク、レザークラフト、語学。

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合格! 溶接技能士

ついに溶接技能士の国家資格に合格した。一年間、毎日仕事が終わった後、眠気をこらえて勉強した。参考書の翻訳に三ヶ月を費やし、ノート二冊分に渡った。専門用語ももちろんすべて韓国語。過去問題集を何度も繰り返し解いた。実技試験の為に週末は溶接の学校に通った。学校では誰よりも多く溶接棒と練習用の母材を消費した。朝は一時間早く出勤して会社の工場で一人練習した。 去年の一月から準備を始めて一年半になる。俺はついに、念願の国家試験に合格したのだ。 筆記75点、 実技72点 成功体験を積む

    • 溶接技能士試験

      今年の冬に筆記試験を75点で合格した。昨年は55点で惜しくも失格。再挑戦し、一年間の猛勉強の末、ついに合格を掴んだ。 そして今日は実技試験だった。結果は失格。 二ヶ月間、溶接の学校に通ったがのだが、惜しくもダメだった。試験場で俺を含む受験者五人が「全員失格」。簡単な試験では無い。 最近、朝は会社に一時間程早く出勤して練習をした。仕事の休憩中も練習した。溶接の学校でも人一倍早く溶接棒と練習用の鉄の板を使い切った。とにかく情熱を注いできたわけだが、ダメだったのだ。 だが本当

      • 弾丸帰省2023

        婆ちゃんがキトクで日本に二泊した。 空港に到着し、叔母さんと婆ちゃんの住む定山渓に向かった。その3、4時間後、滝川の実家に戻る道中、婆ちゃんが亡くなったという連絡を聞いた。 神様が俺と婆ちゃんの最後の時間を過ごせるように、消えかけた生命の灯火を最後のギリギリまで守ってくれたようだ。 婆ちゃんは俺が産まれた時、よほど嬉しかったのか仕事をさっさと切り上げて、病院にすっ飛んで来たてくれたらしい。そんな話を母親から聞いていたから今回俺は婆ちゃんの最後の時期を何とか見届けてあげようと

        • 溶接技能士、55点で不合格

          9月2日に国家試験である溶接技能士の筆記試験があった。もちろん全て韓国語での試験だ。今年の初めから猛勉強していたのだが、60点以上で合格なのだが、あと5点足りなくて惜しくも不合格。 上司からも応援してもらっていて、期待に応えたかったが、残念だ。試験が終わった後、会長は、俺の顔を見るや否や「試験どうだった?!」と聞いて、不合格だったと答えると「あ〜〜っ!…」 と意気消沈。部長は頭をガクッと下げた。 社長は「よくやった。これも経験だ。また来年頑張ろうな」と言ってくれた。 来年

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          2021年の幕引き

          今年も二週を残して、あっという間であった。 毎年クリスマスの準備をしながら一年を振り返り、今年はこんな良い事があったなと神の恵みを数えている。 今年の初めは日本の生活が恋しくなっていたのを覚えている。職場はとても楽しくやっていたが、この先ずっとここで働けるのだろうかという不安も少しあった。今では完全に自分のポジションを確立し、むしろ会社を辞めることは難しい様だ。上司も情熱を持って指導してくれるし、俺も必死で仕事をメモしたり、やれと言われていない仕事にも積極的に手を付けた。よ

          2021年の幕引き

          「お前にはまだわからん」

          人は深遠な言葉や真理、奥義といった事を己の経験不足から理解が及ばない事がある。 俺は最近、クリスチャンとして大事な事を改めて理解し始めている事が一つある。『頭では理解しているが』という言葉で時々語られるように、実際には完全に理解し得ていない事がある。以前の自分はそういった深い理解にまで達していなかった。 若者が教訓から悟りを学び得るのは難しい。人生経験の不足から『教え』と『経験』が結びつかないからだ。 要するに一言でいうと『ピンとこない』のである。大人が子供に対して、「お

          「お前にはまだわからん」

          在韓歴四年になりました。

          韓国に来てから四年が経つ。日本には二回だけ帰ったが、コロナのせいで、もう二年以上帰国出来ていない。 収束に向かっている状況でも無いし、いつになったら終わるのか…。 仕事も任される事が多くて責任感が増している。とにかく忙しいし、毎日部長から叱られるが楽しくやっている。 給料も上がって、出世に対する欲が出てきた。あとは韓国語がもっと上達すればいいのだが、何せ会議や出張先のお客さんを相手に話す、聞く、となるとまだレベルが足りていない。 会社で働くには日常会話はもちろん、専門的な用

          在韓歴四年になりました。

          今日は結婚記念日

          四年前の今日、韓国で式を挙げた。 あの時の俺はこれからの人生がどうなるのかワクワクしていた。四年か…あっという間だな。 つまり韓国での生活も大体四年近くになるわけだが、まだまだよく分からないことが多い。 きっとよく分からないまま、10年くらいあっという間に過ぎるんだろうと思う。 人生のスピードは加速している。 一年という時間は、来年はもっと早く過ぎ去る。今やるべき事はなんだろうか。今年でもうすぐ35歳だ。 足早に過ぎ去る時間。 巻き戻す事が出来ない時間の大切さを実感してい

          今日は結婚記念日

          2021、春。仕事の近況。

          来月の五月で今の会社に就職してから一年が経つ。子育てに追われながらの生活はあっという間に過ぎ、韓国に移住してから三年八ヶ月、韓国語も大分上達した気がする。 一年前の工場は暇だった。仕事も少なく、利益はマイナスだった。それでも会長や社長は新しい人材を育てようと、工場の未来を何の技術も無い若手社員に託した。給料はそんなに安くは無い。だからこそ期待に応えなければならない。俺の韓国語には限界がある。コンピュータで図面を描くのも苦手だ。だが、溶接なら…。この道なら会社でのポジションを

          2021、春。仕事の近況。

          2020年を振り返って

          今年の目標は日本語教育能力検定試験に合格する事、であった。毎年10月の末にある日本語の教師になる為の試験だ。合格率も平均25%くらいの難しい試験に向けて正月早々、怒涛の勢いで猛勉強を始めていた。しかし、職場を変える事になり、韓国語をもう少し勉強して欲しいと義理の母からの要望によって試験勉強を中断。まるで全力疾走していたのに、突然壁に激突してしまったような感じであった。 泣く泣く来年頑張ろうと試験勉強を諦めた。四ヶ月くらい、毎日六時間くらい勉強していたのに! 一月末に息子が産

          2020年を振り返って

          職人

          俺は今、工場で主に溶接を担当しながら鉄骨や鉄板を組み立てたり塗装をする仕事をしている。 俺は元々、工業高校を卒業し、授業での実習を経て溶接やパソコンでの製図や危険な化学薬品を取扱う免許を持っている。 しかし、学生の頃に習った下手な溶接ではまだまだ技術が足りない。 俺は今、溶接という技術を会社で厳しく叩き込まれている。 普段、部長が俺の面倒を見てくれていて、とても優しい人なのだが、仕事の時だけなぜか人格が変わった様に厳しくなる。 人一倍優しいが、人一倍厳しい人だ。俺は一日に何度

          俺は外国人

          韓国という国で外国人として生きる。 それは冒険的で楽しい反面、様々な苦労を強いられる。文化の違いというのは想像していたよりもずっと難しいものだった。 さらに、日本と韓国は戦争時代における歴史の傷を今も引きずっており、日本を憎く思っている韓国人も少なくはない。日本側と韓国側の歴史の認識には大きな差異があるのだ。 そんな国で日本人の俺が暮らしていて、感じた事を書いてみる事にした。 しばしば外国で暮らすと「カルチャーショック」というものが起きるらしい。これは慣れない文化や価値観の

          日本人として

          俺はクリスチャンだが坊さんの話は好きだ。 別に良いだろう?何が悪いんだ。 一部のクリスチャンは寺とか神社とか他の宗教に対するアレルギーがある。 彼らは良いものは良いと認めず、他の宗教に関心を持つ事すら許さない。偏った信仰感によってキリスト教という「宗教をやってる」のである。 寺とか神社は日本の伝統の一部でもある。手を合わせて拝んだりするのはクリスチャンとしてアレだが、坊さんの話をYouTubeで見ても良いだろう、勉強になる。 日本人の多くは仏教だ。俺の実家も親戚も仏教で

          日本人として

          引っ越し

          富川(ブチョン)から華城(ファソン)に引っ越した。俺は都会が苦手なタイプだから、常に人とすれ違って歩いたり、やかましいクラクションの喧騒から逃れる事が出来て嬉しい。初めはファソンに家を借りる予定なんて無かったが、突然仕事を辞める事になって、次の就職先というのがこのファソンだったのだ。職場は空気清浄機や送風機を作る工場だ。以前の美容師とはかけ離れているが、俺は工業高校出身だし、スパナやドライバーを持ってガチャガチャやるのはそれ程嫌いじゃない。 ファソンには以前、日本に宣教

          日曜日の礼拝とは

          コロナのせいで大変だよな。来週から教会での礼拝等の集会が解禁になる。 日曜日に教会で何が行われているのかというと、「礼拝」だ。 英語では「Worship」ワーシップという。 さて礼拝とは何か? 俺なりに一言で言うと『神を褒め讃える行為』である。 もっと分かりやすく言うと「ワッショイ」 おそらく多くの人が持っている教会のイメージは映画『天使にラブソングを』に出てくるようなカトリックのイメージだろう。日本でのキリスト教のイメージは大体アレである。 しかし、プロテスタントの

          日曜日の礼拝とは

          キリスト教に対する変な誤解

          今回は多くの人が持っているキリスト教に対する誤解についての一部を話してみようと思う。 俺が信仰を持ち始めた時、周りから「キリスト教に入ったの?」という言葉を何度か言われたのだが、ここで俺はその言葉に違和感を感じた。信仰を持つ事を「入る」とか「抜ける」等と言うのは違和感がある。 何かの宗教に入会、入信した様な言い方だからだ。俺は宗教をやっているつもりはない。 ただ俺たちは神を「信じているか」「信じていないか」というとてもシンプルな立場なのだ。教会に通うからといって

          キリスト教に対する変な誤解