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どう守る私たちの仕事

本日はこちらです。

(※以下にはこの記事を書くに至った背景説明です。本題をすぐ見たい方は次の見出しまで飛んでください。)

正直言って今回は見送ろうと思っていました。以前に書いた記事と重複するテーマだったのもあり、敢えて参加することもなかろうと思っていたためです。

(ご参考1)労働組合のあり方について

(ご参考2)個人事業主のセーフティーネットについて

この2つの記事よりも、もっと大局的な内容を書きたくなりました。

というよりも、論点として出しておきたいな、と思ったのです。

結局ベーシックインカムの議論は進んでいるのか?

私はその道の専門家でもなんでもないですし、たいしてこのベーシックインカムについて調べてもいません。論点整理もまったく僕はできておりません。

ただ今回10万円の給付金というものもが出るにあたって、ぼんやりとベーシックインカムってどうなってるんだっけ?と僕はふと思いました。

これからの時代においては国内で働く人を、多様な人々を、適切に守っていく仕組みとして、そしてこれまで想像できなかったような危機発生時に迅速な対処を行うという観点として「ベーシックインカムってあったよな、確か」。

そのように多くの人が思いを巡らしたことと思います。

もちろん、ぱっと思いつくだけでも課題はいろいろありそうです。ちなみに日経電子版で、ベーシックインカムを検索すると国内関係ではこんな記事が出てきました。

論点
・財源はどうるのか?
・誰も働くなる社会になったら成立しないんじゃないか?

論点
・DXで失われる雇用への対応は、テック企業(やその経営者)が頑張るべきか?
・フリーランスが増えると企業の社会負担が減ったり、立場が強くなりすぎる?
・すみやかに給付する仕組みとはどうあるべきか(マイナンバーとか)?

論点
・使用目的を縛らなくていいか?(パチンコや借金の返済に使っていい?とか)
・電子マネーの使用可否は?使用目的と紐つけて行政が判断することの是非。

なんでこんな話をしているのか?

ところでなんでベーシックインカムの話をしているのかと言えば、もちろん立場の弱い人を守るセーフティネットとしての役割としてベーシックインカムが期待できるからです。

あるいは、上記米国テック系企業の記事のような、倫理的な問題に対して従業員が声をあげやすくなるという点もあると思っています。最悪クビを切られても生活していけるバックグラウンドを持っていれば安心です。

そう要するに心理的な「安心感」が重要かなと思います(逆に言うと企業や経営者の抑止力になったり、常に緊張感を与えることができます)。

重要なことはその制度の本旨から外れず、有効に作用するか?という点が重要な観点になると思います。そのためには上述したような論点整理が不可欠なのだと思いますし、その課題の多くは最新テクノロジーによって実現可能な気がします。

価値観が追いつくか?

最大の問題はベーシックインカムのような大きな論題について、我々国民があまねく納得していけるのか?ということだと思います。

現在多くの企業がコロナによってDXやリモートワークを加速させているものと推測します。このDXも、導入にあたって、技術として実現可能かの検証は大事ではありますが、それ以上に多くの社員が受け入れられるか?使いこなせるか?に配慮が必要となることに、導入推進者は気づいていると思います。

企業の場合は導入する/しないについては、トップダウンで判断し、まずは走ってみようと決断することは可能です。そして、時間をかけて馴染ませる戦略もあるでしょう。こういった進め方はリーダーシップの賜物なわけです。

一方で国や自治体となれば、独裁的、独善的な進め方という批判を免れるには相当うまくやらないといけないでしょう。ベーシックインカムに対する納得感や国民感情のコントロールは簡単ではありません。

しかし、今回のコロナは、影響力の大小はあれど、ほとんど全ての人に悪影響を与えました。等しく感染する可能性があり、等しく死ぬ確率がある。

もちろん重症化する確率は世代や健康状態など個々人で左右されるけど、塊でみれば同じです。会社員も経営者もフリーランサー、そういう塊のくくりで見れば、みなおなじ死亡率です。

こうした立場を超えて、「被害を受ける」と言う感覚の共有がある今、(最善の打ち手はどうあるべきかの考えの差はあれど)、なんらかの安全策を施すこそうとする提案は、かなり多くの人間に納得感を与えることができそうです。

まとめ

僕はベーシックインカムはいいんではないかな?となんとなく感じています。たぶん技術的な課題、あるいは制度的な課題はないのだと思います(法律が必要なら制定すればいいし、システムが必要なら作ればいいし、金がないなら国債を出せばいい)。

追いついてないのは国民の価値観なわけで、そこを乗り越えるきっかけはコロナが与えてくれたので、本気で議論を始めたらいいのでないかとと思います。日経新聞さんが、最新のベーシックインカムの論点と専門家の賛否、他国の状況をまとめた記事を出されることを願っております。

ということで、また。

(※現在連載中のSWOT分析の第五弾は、金曜日に掲載いたします。)



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