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躍動,エネルギー -Ryohei Yamashita [7MOTIONS] (-6/15)

 某日、天王洲アイル。


この1枚が観たくて

 Ryohei Yamashita/山下良平「7MOTIONS」@MU GALLERY(-6/15)

 展覧会案内に載っていたこの作品が観たくて、足を運んだ。

現代アートシーンにおいて、「動き」の表現という一貫したテーマに挑み続けてきた山下良平氏が、
この度個展「7 MOTIONS」を天王洲のMU GALLERYにて開催いたします。
彼の長年にわたる探求が紡ぎ出す本展は、躍動感に満ちた作品群を通じて、表現の原点へと深く立ち返る機会を提供します。
展示される作品には、アスリートやサムライといった象徴的なモチーフが採用されており、
取材やスケッチをもとに彼らの力強くも繊細な動きを、山下氏特有のタッチで見事に捉えています。
これらの作品には、静謐なポートレートを超えて、動きによって引き出される人物の内面と情熱が描かれています。
山下良平氏は一貫して人の「動き」の瞬間のなかに美の極致を見出そうとし、美術家としての独特のジャンルを拓いてきました。
風を切り水を踊らせるようなあらゆる身体動作が、思い切った構図と自らの体躯をいっぱいに使った筆致でキャンバスに定着されます。
また競技者のイマジネーションを風景に置き換えたり、四季のセンチメントも題材に選ぶなど、
躍動美から展開する様々な瞬間にもテーマを求め、進化し続けているのです。
2020年には東京メトロ銀座線外苑前駅のステンドグラスアートとして彼の作品が取り上げられ、公共空間でのアートの新たな可能性を示しました。
この功績により彼の作品群は広く認知され、多くの人々に深い印象を与え続けています。
都内で2年ぶりの開催となるこの個展では、油彩やアクリル絵具を使用した約20点が展示・販売されます。
また漫画家・原泰久氏からの直接依頼により実現した「キングダム」との夢のコラボレーション作品も特別展示され、
異ジャンルの融合から生まれる創造の新たな形を観ることができます。
この展覧会は山下良平氏の芸術的軌跡を辿りつつ、彼の世界観に没入する絶好の機会となるでしょう。

同上


大いなる力から生まれ、エネルギーを纏って駆けだす

 太陽に向かって駆けてゆく姿。夕景だろうか、朝焼けだろうか。駆けているうちに時間は過ぎ去り、今度は太陽を背にまだまだ駆ける。作家のテーマは躍動だという。まさに、そんな躍動感のある1枚だった。

 展示作品のなかには、

 大いなる力から飛び出そうとしているのか、あるいは自ら放ったエネルギーを纏いながら進んでいくのか、を見まごう作品もあった。

 作家の山下氏が在廊されていたので、好奇心から尋ねてみた。解釈は、どちらでもいい、とのことだった。

 水のように、あふれ出す力。


最高潮に達する瞬間

 ため込んだエネルギーが発散され、観ている者の興奮が最高潮に達する、そんなシーンが、キャンバスに捉えられていた。


太陽と潮風と

 そしてまた、この1枚にも惹きこまれた。一瞬にして、江の島近辺の浜辺に導かれた。


 カメラを新調した日に片瀬江ノ島の海岸に行き、それから快晴の日に何度か夕景を撮りに行った。こんな空と海は、強く目に残っている。

 ここでもやはり、キャンバスの中は躍動感であふれている。

 描かれた世界の1秒後を想像し、観ている者の心も踊る。




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