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発声障害を治す~その7~

後ろに引く発声はなかなか自分には合っている。そう思う今日この頃です。並行しながらチューブ発声やストレッチで筋肉をほぐす事もやっているので、発声の意識を後ろにする事だけが良いポイントというわけではないかもしれませんが、意識しながら声を出すと息を声に変換している割合が多くなっている事を実感できます。

これまで息が6割、声が4割みたいな感覚で、ロングトーンも10秒くらいが限界でした。(絶好調の時は20秒を越えますし、絶不調だと5秒くらい)

しかし、この発声だと息が3割、声が7割くらいの感覚でロングトーンも13秒くらいは出ます。それでも、もっと改善はしていけると思うので、継続してやっていかなければなりませんし、意識しなくても当たり前に出せるように癖づけていかないといけません。

何よりも緊張する場面などでどうかという事です。人前などの緊張する場面で体に力が入った時に声が同じくらい出るのか、それともまた固めてしまってカスカスの声になるのか。

声は多少はメンタルに左右されるものだとは思いますが、その幅を小さくする事は必要だと思っていて、声の心配をしなくちゃいけない状態でいいパフォーマンスを発揮するのは難しいと思います。

まずは、普段の声をいい声に変えていく。声帯を動かす筋肉のバランスを整え、無駄な緊張を取り除き、緊張させるべき筋肉が使えていないのなら、それを稼働させる。これが、今やらなきゃいけないことです。

しかし、意図的にこの筋肉を動かすとか動かさないとかをやって声を出せるわけではありません。腕を動かすみたいに思い通りに声帯の周りの筋肉を動かす事はできません。

無意識にやっている事が声を出すという事。何も考えなくても呼吸するのと同じです。ただ、その動きに問題が発生しているので、治さなくてはいけない。やれる事は、無意識にやっている事を意識的に矯正して、正しい動きを覚えさせることです。

プロ野球のバッターが急に打てなくなる事があります。そういう時は、解説の人などが、体重移動や、肩の動き、バットの軌道などが良い時と比べて違うという指摘を良くしています。これは、バッターの身体の疲労やメンタルなど様々な理由でフォームが崩れて打てなくなっています。修正してまた打てるようになっている選手をよく見ます。

発声も同じなのかなと思っています。本来の発声のフォームが崩れてしまい発声障害になってしまっている。正しいフォームを体に思い出させてあげればまたいい声が出るのだと思っています。赤ちゃんはみんな同じような鳴き声だと聞いたことがあります。とするなら、みんなちゃんと声が出せた訳です。知ってるんです。ならば、新しく発声の仕方を覚えるんじゃなくて、思い出せるようにトレーニングすればいい。

自分に必要なトレーニングを探してやっていきましょう。やってダメなら違う事をまたやる。正解は必ずあります。だって間違って来てしまったルートを戻るだけなんですから。


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