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うつ病の症状は罵声からでした

夫は少しづつ、イライラするようになっていた。
夫の病気は、しっかり休まないとダメな病気。
だから、家事も育児も私がやるからゆっくり休んで。と伝えてあったけど、私一人ですべてをこなすのは限界はすぐにやってきた。

それでも、夜泣きする0才児とイヤイヤ期2才児の育児を一人でするのは、あまりにも大変で、泣き続ける息子をそのまま置いて、娘をおんぶして家事をすることもあった。

そんなある日

「うるさいッ!!!!」

夫が怒鳴った

「静かにしろ!!!」

壁にものを投げつけて、机を叩いて、子どもに怒鳴りつけた

「ちょっ!なんで、そんなことするの!!」
「うるさいのが悪いんだろう!!嫌なら静かにさせろ!!」

泣き叫ぶ息子を抱きしめるしか、私はできなかった。
息子は2歳で、少し話すこともできた。
だから、余計にわがままを言って泣いている息子に、夫は我慢できなかった。

また、あるときは
どうしても手の離せないときに、息子を夫に任せたら「ママがいいー!!」と言った息子に、

「もう、そんな酷いことを言う息子なんていらない!!」

と寝室の布団に丸くなり降りてこなくなった。

一人で家事をこなしても、子どもの世話をしても、好きに休ましてあげても、好きなものを買わせてあげても、夫は良くなることはなかった。

私にも余裕がなくなっていった。
夫に怒鳴られて泣き叫ぶ息子に、私は重ねて怒鳴った。

「なんでパパにそんな酷いこと言うの!!謝りなさい!」
「うあああああ!パパごめんさないー!」
「知らん!『ごめんなさい。しなさい』って言われてする奴なんて知らん!嫌い!あっちいけ!」
「いっぱいごめんさないしなさい!!」
「うああああ!」

そんな日々が何日と続いた。

「夫は病気だから」

この言葉が夫の行動をすべて免罪符のようにさせていた。
怒鳴られても、理不尽なことを言われても、私と子どもたちは夫のご機嫌を取るために生活した。

夫の為だけに動いて、それを損ねるものは2才児でも怒鳴りつける日々に、私は何も出来なかった。

自分が夫の見方をしなければ、夫は自殺してしまいそうな勢いだった。

夫を優先すれば、子どもを犠牲にしなければいけない。子どもを優先すれば、夫は怒鳴り散らし、ものを壊した。
2才児の息子は、「お菓子が食べたい」という言葉も許されなかった。

そんな地獄の日々がいつ終わるかもわからず、続いていった。

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