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【カリコリせんとや生まれけむ ポエム-積年の恨みを晴らす時がきた。ボールよ、お前を殺す/会田誠】

こんにちは

タイトルで混乱された方も多いかと思います 笑


芸術家、会田誠氏の著書

カリコリせんとや生まれけむを読んでいます


その中で

ポエム-積年の恨みを晴らす時がきた。ボールよ、お前を殺す

という章があるのですが

クスリと笑えて共感もできる内容でしたので

一部ご紹介したいなと◎


フラットな人造空間をコロコロ転がり
あるいはポンポン弾み
あるいはほぼ正確な放物線を描いて飛ぶ
空虚な近代ボール


それを「動体視力」などといって
つねに目で追うことが
人間にとってそれほど大事なことなのか


その動きに合わせて追いかけたり
捕まえたり、打ち返したり
穴に入れたりすることが
人間にとってそれほど重要なことなのか


その能力が長けた者が時代のヒーローになり
「尊敬する人アンケート」で一位に輝く


おれには全部が全部
さっぱり分からん!
わかりたいとも思わない


面白いですよね。笑

そして同時に

確かに。

とも思わされてしまう


当たり前にスポーツ選手(主に球技)を

褒めそやしたり、称えたり、

憧れたり、羨ましがったりするけれど

やっていることを文字に起こしてみると

至極滑稽であるときたものです


そんなことより芸術家のように

考えや感覚を間接的に

美しく、時に醜く

自由に表現している人の方が

どれだけかっこよく思えるか


実際スポーツ選手はすごいです

スポーツはその競技人口ゆえに

それでご飯を食べるには

とんでもない努力とセンスが必要ですから


ただ、それができない人間の

嫉妬からくる皮肉や負け惜しみを

面白おかしく代弁してくれている

(当人は単に、個人的に気に入らない、理解できないだけかも知れませんが。笑)


私は球技そこそこ得意でしたけどね!笑


この章を読み切ると、

散々揶揄していた会田氏も

本当は羨ましいんだろうなーと

思える素直な人間らしい部分も垣間見えます


面白くて共感もできて

温かい気持ちで読み終えることができる

素敵な読み物になっています


興味があったらぜひお手に取ってみてください💐



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