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勉強ができるできないよりも強くしたいこと

初回のレッスンにて、緊張のあまりに
教室に入らなかった5歳のKちゃん。
講師の声掛けには、
首を横に振るばかりだった。

幼児教室の先生になって何年経っても、
様子が心配な生徒に対しては
今回はどうかなぁ、楽しめるかなぁと
都度気にかかってしまう。

レッスン2回目の本日、お母様と一緒に
「こんにちは~!」と入ってきてくれた。
自分から笑顔で着席してくれる。


よかった・・・!
心から安心した。
素晴らしい変化だ。


今回は、図形の取り組みだった。
隣に座る既存の生徒たちが、
「できました!」と、
次々に完成させてゆく中、
Kちゃんはなかなか
ポイントを掴めずに苦戦している。

20分弱だろうか。
勇気を出して
何度も手を動かして工夫して、
それでも上手くいかなくて
周りが次の問題へと進んでゆく中、
ついに「できない・・・」と涙目になった。

「よく考えていたね。
絵のつながりを見てごらん。」
ここで初めて、
情報量を減らして
意識するべき箇所を絞ってあげる。

すると、再び考え出したKちゃん、
難しい取組みにも関わらず
絵と絵をつなげることができた。

「絵がつながったね!」

ずっと自分で
試行錯誤していたKちゃん。
誰かに教えれるのではなく、
自分で何度も工夫した過程があるからこそ
要領を得たKちゃんは、
その後の問題は次々とクリアしていた。


「できないかもしれない・・・」
と思った瞬間、
体験などで親が近くにいる際は、
子どもは大抵「もうやらない」と
親に助けを求めたり、逃げ腰になる。

しかし、レッスン中近くに親はいない。

自分で前を向くしかないのだ。

悔し涙は、それだけ一生懸命な証拠。

自分の中の気持ちを認めて
葛藤と向き合えるかどうか。


自分で前を向けた子は、
難題も楽しく取り組めるようになり、
学びに楽しさを見出して、よく伸びる。

取り組んだ過程は、
結果以上に未来のきみたちを強くする。


レッスン終わりのフィードバックにて
「悔し涙を見せていました。
本当に一生懸命に考えていましたよ。」
お母様にお伝えすると、
お母様はとても驚いていらっしゃった。

そのすぐ近くで、
やりきった表情の
Kちゃんの笑顔が微笑ましかった。







記事を見つけて下さり、最後まで読んでいただきありがとうございます。 少しでもなにか心に残るものを届けられていましたら、こんなにも嬉しいことはありません。