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連載 #夢で見た中二物語 55

地下鉄から出てきたら、暗い夜の空から雨が降り出していた。

誘われていた友人の家に向かい玄関チャイムを押すが、友人はまだ帰ってきていないそうで部屋に通された。

部屋の片隅にかなり古風な昔のゲーム機らしきものを見つけて、何気なく触れてみる。

途端に周りの風景が一変し、屋根のない巨大な倉庫のような暗い空間にいた。



そこに人の気配はなく、ただ鉄骨のだだっ広い世界が続き、朽ちかけた機械類が並べられた棚が延々と続いていた。

霧のようなものが絶えず周囲を覆い、周りの状況を見渡す事は不可能。

そんな中ですぐ近くにあった、何故か電源の入ったままの冷蔵庫に入っていた食料品を手にして歩き出した。



しばらくすると広い空間に出たが、そこには謎の巨大生物がうろつき互いを食い合っていた。

恐怖におびえ隠れながら進んでいたものの、怪物達に見つかってしまい、初めの内は走りながら逃げ惑った。

次第に疲れ果て座り込んでいたところを襲われそうになったが、突然近くにあった謎の機械が動き出して主人公をその内に取り込んでしまった。

それから機械は止まりもせず、巨大な怪物を次から次へと食い始めた。

それ以後は本能のままに自己防衛と兼ねて怪物達や周辺にあった巨大な機械類まで食べ尽くし、主人公は欲望の塊のようになって現実にも戻れないままにさまよう欲望の虜エンド(1)



再びゲーム開始時に戻り、ゲーム世界に取り込まれた主人公は前回の行程と別方角を選び、謎の融合機械や怪物達に会わない選択をする。

そちらも相変わらずの空虚な世界であったが、先程と比べると幾分ましなコースのようだ。

だがどこまで行っても何もないまま、ずっとその世界をさまよい続ける夢幻エンド(2)



再三ゲーム開始時に戻って、例の冷蔵庫を奥まで探っていると、確か以前友人が好きだと言っていた菓子があるのを見つけ、それを持ってエンド2の方角に歩いていると打ち捨てられたような寂れたスーパーを見つける。

そこには友人が待ちかまえるように立っていて、菓子を渡すと、この世界の正体は自分自身の悪夢の世界だと伝えられる。

共に脱出しようという事になり歩き始めるが、再び例の怪物達が襲ってくる。

しかし友人の夢である為に彼は強く、しょっちゅうこの夢を見て怪物達を回避する術を見つけ出しているそうなので、自らが怪物化することもなく敵を次々に倒していく。

そしてようやく謎の倉庫街を抜け出し、二人共に悪夢の世界を抜け出す脱出エンド(3)


☆☆☆


久しぶりの夢物語、最近はフリーホラーゲームや探索アドベンチャーゲームの実況プレイ動画を見るのにハマっていた為、マルチエンド型のゲーム的な内容のものを見たようです。

あともう一つのエンドとして、怪物に食われて終わり的な完全バッドエンドもあったのですが、それは(恐ろしすぎたので;)省略させていただきました。

明日か明後日かには、 #宿命の守護烙印 の第Ⅳ章から再開させていただきますね。


今回も、ご愛読いただきありがとうございます (^ー^)


中高生の頃より現在のような夢を元にした物語(文と絵)を書き続け、仕事をしながら合間に活動をしております。 私の夢物語を読んでくださった貴方にとって、何かの良いキッカケになれましたら幸いです。