見出し画像

卒業(起立性調節障害との戦い)

4年前
息子は通信制の高校に転学した。
そして、今日、無事卒業。

中1のある朝、突然、朝起きれなくなった。
どんなにゆすっても、起きなかった。
もしや…と何度も、息してるか、と確認した。お昼頃、起きてきてもボーッとしてた。

ただただ、寝坊してるだけではないな。と私は思い、ネットを検索。
辿り着いたのは「起立性調節障害」
対処法(民間療法)を全て試しても、効果なし。

出席日数が足りず通信簿が斜線だった。

病院を探して連れて行った
「午前中行けないなら、午後から行って、午前中の勉強をすれば良い」というDr.の言葉に怒りを感じて別の病院に。検査してもらうと、予感的中。
起立性調節障害は色んな病気(胃腸系とか)を併発しやすいのだけど、息子は夜中に血圧が一気に下がり失神状態になり、目が覚めなくなるという状態。血圧を上げる薬を飲む事に。

3年生の修学旅行
担任の先生はなんとか、連れて行きたいと言ってくださり、息子の体調の良い夕方(みんなが部活や帰宅した後)に修学旅行の予定を
説明してくれた。息子の目が輝いた。
なんとかしていかせたい!
私は思った。
副担の先生が息子を別室に連れて行ってくれた後、担任の先生と話をした。
団体行動だから、朝起きれなかったらみんなに迷惑が、と言うと、「僕が残ってタクシーで追いかけます」と。とにかく、なんとか行けるようにと二人で案を練った。

当日、朝5時の集合に間に合うように起きてきた時はホッとした。時間までゴロゴロしていたけど無事、出発。
旅行中も問題なしで一杯のお土産を持って帰ってきて、楽しかったと笑った。

さて、受験。出席日数が足りないので私立は受験は無理
ならば、公立しかないと勉強を開始。
その努力の甲斐があり、公立合格。

ところが…
起立性調節障害が再発。
不登校が始まった。
学校側に診断書と起立性調節障害の症状の説明、そして、配慮して頂けたらと…
校長先生、教頭先生、担任、副担、養護教諭
全ての先生が配慮すると言ってくれた。
学校の決まりもちょっとだけ変えてくれた。
「みんな卒業させるが我が校の考えです」
嬉しかった。
ところが、同級生はそうはいかず、
「ズル休み」と言われてしまった。
学校側も説明してくれたが、全くだめ

とうとう、学校を辞めると言い出した。
辞めてどうすると何度も話し合った。

息子は公立の通信制高校を見つけてきて
「ここに行く」と。
どうやら、中学時代の同級生がそこに行くと言う。
通信制がどんな所で全日制より大変だという事を何度も話し合ったが、息子の気持ちは変わらなかった。

翌年春、通信制高校に転学した。

レポート提出、スクリーング、テスト。
全て自分でスケジュールしなきゃいけない
それでも明るくなった息子を見て、ホッとした。生徒会にも入り本来の姿に戻った…と思ったのだけど…

生徒会のゴタゴタに巻き込まれて、
疲弊してしまい、半分引き篭り状態になり
幼馴染との連絡もたってしまった。

この幼馴染がとても良い子でずっと息子を支えてくれている。

連絡取れなくて心配している

近所のスーパーであった彼のお母さんから聞いて、息子にさりげなく、連絡してみたら?と促すと。そうだなぁと

このきっかけが良かったのか、
彼が頑張ってる姿を見てスイッチが入ったのか、勉強にも力が入るようになり、
なんとか、早く卒業したいと高認を受けた。

そして
去年の11月、卒業認定されて
今日、無事、卒業

息子の通信制で4年間は
他人から見れば、無駄な時間だったかもしれないが、彼にとっては社会に出るために助走をつける大切な時間。なんとなく学校行ってなんとなく卒業して、さて、どうしょうではなく、夢を見つけた大事な時間だった。

「無駄な時間」などないと教わった気がする。夢を見つけた息子。
私は、3歩下がって、これからの息子を見守って行きたいと思う。

「先生も大変だったと思うよ、俺みたいにめんどくさい生徒の世話」

そう言って笑う息子がとても
頼もしく見えた。

長々と思う事を綴りました。
最後まで読んでいただき
ありがとうございました。

この記事が参加している募集

#子どもに教えられたこと

32,903件

#子どもの成長記録

31,404件

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?