不在の幻影
黒猫見えたら影法師
スーツの革靴に踏まれて消えてった
アスファルト ザラつく うわの空
公園の時計は止まったまま 僕は大人になった
春風が撫でた心は 木枯らしに涙して
無垢な記憶を思い出しては 痛む古傷に安堵する
何を忘れていく 何が変わっていく
高いアクセサリーを買って 満足したのは何で
あの道も この道も 交差点と信号機の気紛れ
ただ迷っていただけなのに
ブルーとイエローの絵の具で日々を描いたなら
校舎の屋上にだって 行ける気がしていた
狭い世界 白いカーテン
居眠りする君のことを思い出した
机の落書きが消せなくて 悪いことしてるみたい
笑ってた君は 今 どこにいるの
影法師 追いかけっこする 春がまた遠くなる
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