残り時間を 持て余した夜には
水溶液に 月の雫を一掬い
暗転した部屋に 波紋 広がって
冷たさに 孤独と揺れる
鏡の中 ベルーガと対話
水泡で紡ぐ 『さ び し い』
信じないよ だから裏切らないで
触れ合わないまま 交わす体温
縛り付ける 引力と傷跡
ここから先は 遊泳禁止の記憶
気まぐれに 足を踏み入れたなら
埋め立てられた群青に 気づいてしまう
はらはらと 星の砂
集まれば こんなにも 凡庸
しらしらと 時の唄
囁けば あまりにも 寂寥
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