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2022年 読んでよかった本

今回は紹介する本は6冊。何を読もうか迷ってる人は参考までにどうぞ。


ムダの省き方 お金・時間・モノ・情報・逃げ方の現代流改善術

ガジェット系Youtuberトーマスガジェマガ氏の著作。トーマスさん本人も言っているが、本の内容自体はブログやYoutubeで発信してきた内容の焼き直しとなっている。私自身はトーマスさんのファンなので、知っている内容がほとんどで正直目新しい内容はなかったんだけど、本となって情報が体系的にまとめられているのはやはり良い。

正直この手の生活改善系はあちこちに情報が転がっているし、必死になって調べて人生の時間を費やすほど価値のある情報とも思えないので、過去におすすめした「本当の自由を手に入れる お金の大学」と、この本で一通りインプットするだけで一旦良いんじゃないかと思ってる。


データ分析のための数理モデル入門 本質をとらえた分析のために

非常に評判が良いのは口コミ等で元々知っていた。本屋で本書が偶然目に入り、ざっと立ち読みしてみたところ、良書であると確信し即購入、読了。結果は期待通りのボリューム感満載の内容で非常に満足した。

本書では、データ分析のための数理モデルが広く浅く紹介されている。全くの素人というよりは、ある程度情報科学やデータサイエンスの知識がある人が本書を読むと福音が得られそう。

留意すべき点としては、本書はいわゆる「図鑑本」であり、広く浅くという感じで、それぞれの詳細については書かれていないため、知識を他の専門書などで補填をする必要はある。


行動を変えるデザイン ―心理学と行動経済学をプロダクトデザインに活用する

 大学の教授がUXデザインの勉強でおすすめの本として本書を挙げていたので読んでみた。オライリーということもあって読むのが大変だろうと、高を括っていたが、お決まりの分厚さとは違い、意外にもスラスラと読める。技術書以外のオライリーも悪くない。

本書ではプロダクトやサービスの具体的な例付きで、心理学や経済学の活用を説明してくれているので、応用のイメージがつきやすい。プロダクト開発に関わる人以外にも、心理学や行動経済学に興味がある人にもおすすめできる。

読書について

研究室の先輩がなぜかくれたので通読。実は昔に読んだことがあって、そのときは大した感銘は受けなかったのだが、読書量が増え、文章を読むのが習慣となった今読むと、共感と内省が押し寄せてきた。

実際に読書で得た情報が自分の「知識」として昇華されたことが、果たしてどれほどあっただろうか?ハマトンの知的生活でも言及されたように、考えなしの読書は無駄なだけでなく、害悪でさえあるのかもしれない。

読書家や本の要約動画をYoutubeで貪ってる人に特におすすめしたい。


ストレス脳

スマホ脳の著者、アンデシュハンセンの新作。科学と啓蒙のバランスが絶妙。有名すぎるので本記事では説明を割愛する。読みやすいので万人におすすめ。

ハッピークラシー 

サブタイトルを見て、伊藤計劃のハーモニーやハクスリーのすばらしい新世界、アニメサイコパスのシビュラシステムが脳裏をよぎった。

幸福度は人生におけるKPIとして利用されているだけでなく、国家戦略としても利用されるようになった。人生の最終目的とは、幸福度高く生きることであり、個人ないし社会が追求すべき最適化問題とは、ウェルビーイングや幸福度の最大化であるという前提は、果たして本当に良いことなのか?という問題を本書では提起している。

内容としては現状分析、問題提起に留まっているため、少し物足りなさがあるのは否めないが、情報量は多いので、このテーマに関心があり、哲学的な議論が好きな人ならある程度満足できる内容になっていると思う。


以上。




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