「別れたのは俺のせいじゃない」
振られた。
「なんで……」
『だから、仕事が忙しくてあまり二人の時間が取れないし、私も親の今後とか考えると色々やらなきゃいけないことが多くて。ごめんなさい』
「なぁ桜子、もう一回考え直してみるとかさ、あぁそうだこういうのってやっぱり二人で話すのが大事だとおも」
『たくさん考えたんだよ。ごめんね。勇一』
これが最後の通話だった。メッセージは既読にならない。多分ブロックされたんだと思う。
「――ってコトなんですよ! これが一昨日の土曜! 俺が大学一年の時から付き合ってんのに