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27.パリ (旅行記3)

朝からベルサイユ宮殿に向かった。
7時半にはホテルを出た記憶がある。

そんな早くからホテルを出た理由。
それはただ一つ。
ベルサイユ宮殿で並ばないためである。

旅行が趣味の先輩が組んだスケジュール。
朝早くからベルサイユ宮殿に行き、みて回った後
昼過ぎにはエトワール凱旋門に向かい
そのあとオランジュリー美術館
そしてオルセー美術館に行く、というスケジュールだ。

これらを回るには、絶対必要なものが一つある。

「パリ・ミュージアムパス」だ。

48時間内であれば
決められた美術館や観光地に行き放題なのだ。
ベルサイユ宮殿、オルセー美術館、オランジュリー美術館、ルーブル美術館、エトワール凱旋門など、そのほかさまざまな美術館などで使うことができる。

私たちは前日にそれを購入し、
まずベルサイユ宮殿を目指した。

最寄り駅で降り、ベルサイユ宮殿まで歩く。
少し歩いたけれど、自分のいる場所から見える
キラキラ輝く宮殿。
こんなに大きいのか、と驚いた。

さすが、絶対王政時代の建造物。
想像以上の大きさ。そして想像以上の輝きだった。
そして大きいのに、装飾が繊細で、とても美しい。

受験生の時、世界史専攻だった私は
ものすごく嬉しくなった。
これがずっとずっと、教科書や資料集で見ていた
ベルサイユ宮殿だ。
やっと、自分の足で来ることができた。

壁も天井も、どこを見ても
目に入るもの全て美しく装飾されていた。
日本では見たことがない。
初めて見るものばかりだった。

どれだけ部屋があるのかもわからない。
とにかく大きい。
寝室などたくさんあったけれど、
こんなに一つ一つの部屋が離れていて
こんなに大きな部屋で
寂しくないのだろうか…と思ってしまった。

天井や壁の絵も、細かな柄も、
王のために作り上げられたという事実。

歴史を超えて、この場所が残っている。

あまりにも大きな出来事だ。財産だ。

ひとつひとつじっっっくり見ていたため、
気づけば一緒に見ていた同期たちに
置いてけぼりにされてしまっていた。

一人でたどり着いた鏡の間。

さすがにここで写真を残しておきたい。
しかし撮ってくれる同期がいない。

そこで近くにいた旅行者に英語で話しかけた。
すると、スペイン語で返された。
英語は話せない、と。

幸い私は、スペイン語履修者だったので
簡単なものの、スペイン語で少しやりとりをし、
無事、写真を撮ってもらえた。

初めてスペイン語話者とスペイン語で会話したという、そんな思い出も詰まった一枚だ。


宮殿内を見たあとは、大きな大きなお庭も見た。
西洋の庭。
上から見たときに美しくなるように作られている。
幾何学模様のよう。

初めて見るものばかりだったベルサイユ宮殿。
歴史を感じ、感動した。
素敵な思い出だ。


お昼時。お腹が空いたので
同期と先輩と合流して軽食を食べた。
サンドイッチとカフェラテ。

正直、パリでは何を食べても美味しい。
(少し高いけれど!)

お土産などを見て、いくつか購入し
ベルサイユ宮殿を出た。
(ちなみに私のクレジットカードは使えるようになっていたので、お土産などを買うことができた。やはり時間帯の問題や利用できるお店の違いがあったらしい。海外に行くときは2種類のカードを持っていたほうがよい、ということを学んだ)

ベルサイユ宮殿を出た頃には
物凄い数の人たちが、ベルサイユ宮殿に入るために並んでいた。
やはり、朝早く来て正解だったのだ。
旅好きの先輩には頭が上がらない。

私たちは長い長い行列を横目に
今度はエトワール凱旋門を目指した。


次回は、エトワール凱旋門から。

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