脳の影

揺れてる、ずっと
ずっとめまいが続いてる

今朝はまっすぐ歩けなかった

仕事に行くときの車の運転が怖かった
集中力がなかったから

病院で薬もらったけど
やっぱりたいして効いてない

耳鼻科での検査で脳に不安要素あり、と
CTを撮ってくるように言われ
次の日に行った

結果、異常なし

待合室で待ってたらまた呼ばれた

『またよく確認してみたらね、ここ、影があるようにも見えるから、MRI撮りに行ってね』

すぐできるということで町医者でCTを撮ったから
大きい病院への紹介状と撮ったCTを受け取った

本当になにかそこにあったとするなら
どうやら難しい場所らしく
紹介状を書く病院も指定された

脳に影...か
なんだろう

話した人に
『落ち着いてるね、怖くないの？』
って言われた

怖い、という感覚がまったくなかった
だから『怖くないの？』という質問の意図すら分かりにくかった

病院の帰り道
私は運転しながら泣いてた

そう

それは命を失う怖さではなくて
死ねるかもしれない安堵感で

辛さから解放されるんだ
自分で命を奪うのは責任を放棄してしまうけど
堂々と死ねるんだ

そう思ったら涙が止まらなかった

もしかすると遺してしまうことになる娘に
謝罪の言葉を呟きながら

だけど

たぶん、なんともない気がする
冷静になればよくわかる
そんなだったらもっと大変な状態になってるはずだもん

複雑な心境だけど

娘をひとり立ちさせるまでは
｢死なない｣って決めたから

死ねない

*過去に書いたものです
検査の結果も異常なしでした

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