Erika Tannaka / ライター

アート・カルチャー・ビジネスを書くのが得意。社会課題の解決に興味があります。インタビュ…

Erika Tannaka / ライター

アート・カルチャー・ビジネスを書くのが得意。社会課題の解決に興味があります。インタビュー記事、サステナビリティレポートの執筆、ESGアナリスト、子ども関連の政策提言をしています。https://www.linkedin.com/in/erika-tannaka-439a2285

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プロフィール&執筆実績

■プロフィール シンクタンク・外資系戦略コンサルティングファーム(Bain&Company, Kearney)を経て、2022年よりライター。「アート・カルチャーのビジネス」「ビジネスのアート・カルチャー」を書くことが得意。産業構造の変化や社会課題の解決に興味があります。 企業向けのインタビュー・対談記事、サステナビリティレポート(統合報告書)の執筆、ESGアナリスト、一次産業・教育関連の政策提言などをしています。 https://www.linkedin.com/in/e

    • KURKKU FIELDS - A Journey to Feel Texture of Human Being

      An era when humans entrust AI to think. Convenient technology has pushed people away from the original human activity; to feel with your five senses, think with your brain, use your wisdom, deeply to understand even the smallest details wit

      • KURKKU FIELDS -「確かなもの」を取り戻す、生命の手ざわりを感じる場所

        人間が、考えることをテクノロジーに任せる時代。 便利なものは、人間の本来の営みをどんどん遠いものにしてしまった。 五感で感じる、自分のあたまで考える、知恵を働かせる、細部まで深く理解する、人と協力する。かつての「確かなもの」はどこにいってしまったのだろう。 KURKKU FIELDSはそんな「確かなもの」を取り戻し、生命の手ざわりを感じられる場所だった。 宿泊者がオプションで体験できるツアーでは、カゴを持って、各自夕食で調理して食べる野菜を取りに行く(レストランでの食事

        • ライフスタイル、サブスク、書く仕事の今後

          みなさんは日頃、どんなメディアに触れて、何からどうやって情報を得ていますか?何をサブスクしてますか? SNSから音声メディアからありとあらゆる「メディア」は、わたしたちの貴重な24時間から少しでも時間を奪おうと必死に面白コンテンツを用意し、「これも興味あると思うけどどお?」と誘惑してくる。観たい映画、読みたい記事・本、聴きたいポッドキャストが積みあがっている。ありがたいことに私の身体には目と耳が計4つついているけれど、残念ながら1つのコンテンツしか頭に入ってこない。 ライ

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        プロフィール&執筆実績

          「みんな違っていい」を叶える難しさ:ドキュメンタリー映画【チョコレートな人々】

          2021年 日本民間放送連盟賞 テレビ部門グランプリ受賞作品「チョコレートな人々」を観てきた。 全国に52の拠点を持つ「久遠(くおん)チョコレート」 百貨店の催事やバレンタインフェアでは、有名チョコレート店と肩を並べる愛知県豊橋市のチョコレートブランドのドキュメンタリー。 この映画は、いま話題の「多様性」を描いたキレイごとの物語ではなかった。「みんな違っていい」を叶えることがどれほど難しいか、その上で最低賃金以上を支払うための経営がいかに難しいかが丁寧に描かれている。

          「みんな違っていい」を叶える難しさ:ドキュメンタリー映画【チョコレートな人々】

          スイスの山小屋

          先日NHKの「絶景!ヨーロッパの山小屋」を観て、なんだかまた山小屋を訪れたくなった。 眠っている写真が沢山あるので、写真記録を! 友人が駐在していたスイス・ジュネーブに遊びに行った2016年、山小屋1泊の登山を計画してくれた。片道3時間と聞かされていたけれど、実際かかったのはなんと6時間。笑 Grindelwald側から登れば、ゴンドラもあるし、ゆるやかなハイキングコースの途中に湖があり、放牧された牛がいて、アイガーも見えて、片道3時間くらい。でも何を血迷ったか計画され

          アレック・ソス展にみる「導かれる生きかた」

          神奈川県立近代美術館葉山に、写真家アレック・ソスの展示にいってきた。 http://www.moma.pref.kanagawa.jp/exhibition/2022-alec-soth アレック・ソスの写真の第一印象は、「緻密」 全体の構成、置いてある小物の場所、椅子の向き、並んでいる人の間隔、すべてが緻密に設計されている。少なくとも写真の中には、偶然性というものが存在しないように見えた。 それは同時に、わたしが過去に観てきた写真展は、偶然撮れたもの、とりわけその時空を

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          ロニ・ホーン展にみる「心地よい孤独」

          3/30/2022までポーラ美術館で開催されている「ロニ・ホーン展:水の中にあなたを見るとき、あなたの中に水を感じる?」に連休前に滑りこんだ。 アメリカの現代美術を代表するアーティスト、ロニ・ホーンの1980年代から約40年間におよぶ作品の数々が鑑賞できる、国内初の大規模個展。 日本文化からもインスピレーションをたくさん受けていて、東洋の精神の在りかたや無常観を表してきた水や川が作品のメインとなっている。 「真実」や「現実」のあり方がめまぐるしく入れ替わるこの世界で、差

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          外資系戦略ファームが最初に「メールの書きかた」を教える理由

          30代で外資系戦略コンサルティングファームに入社した。 もちろん、ある程度の経験を買われての中途採用。 ところが、入社して最初に教わったのは「メールの書きかた」だった。 「新卒でもあるまいし、なんでだろう」 けれど、こんな基本的なことが、後々すごく重要だと気づかされる。 メールの書きかた(体裁)がグローバルで統一されていると、1日に100通近いメールが飛び交っても、トピックは何で、重要なことがどこに書いてあって、わたしは何をすべきか、その背景は何か、が瞬時に理解でき

          外資系戦略ファームが最初に「メールの書きかた」を教える理由

          「感じること」からはじめる

          宣伝会議「編集・ライター養成講座」43期生として半年間「書くこと」を学んだ。 子どもの頃から「書くこと」を仕事にしたいと思っていた。 けれど、今まで本気で向き合ってこなかった。 本業で書く仕事をしていないわたしにとって、この講座を受講するのは、大きなチャレンジだった。 数千字のエッセイ、「人物モノ」と呼ばれる人物を書く課題の数々。卒業制作では、6,000字の取材記事を書くために、企画からアポ取り、取材、構成、執筆までを一通り経験する。 講義自体は、土曜の週1回。毎回

          「感じること」からはじめる

          妙見石原壮 - 霧島・妙見温泉(鹿児島)

          「老後は、九州温泉巡りをしたい」 ぼんやりと老後に温泉好き憧れの地、九州を巡ることを夢見ていた。 しかし、その老後は意外と早く訪れた。 そう、パンデミックで国内しか行く場所がなくなってしまったのだ。 おかげさまで、老後の夢を早々に実現してしまい3年連続、九州に足を運ぶ機会に恵まれた。 九州の温泉旅館は、必ずといっていいほど「うつわが素晴らしい」 それもそのはず、九州には、伊万里焼、有田焼、唐津焼、波佐見焼、小鹿田焼などの豊かな器の文化がある。 年末に初めて訪れた、鹿児

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          音楽を言葉に翻訳する

          ずっと気になっていた展示に行ってきた。 東京都現代美術館:クリスチャン・マークレー「翻訳する:Translating」 「音楽」を言語化するとしたら、可視化するとしたら、どう翻訳するだろう? ジャジャジャジャーン!!!!(ベートーヴェン風) 素人発想だと、こういうことになってしまうのだけれど。笑 楽器の種類、強弱、高低、リズム、サウンド、音域、場所、空気感などの様々な要素を同時に言語化すること、可視化することって、、、 「クリスチャン・マークレーはこう表現する」こ

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          大量生産とサステナビリティの矛盾

          新型コロナウイルスが猛威を振るう前、アメリカのトランプ前大統領は、自国の産業競争力を取り戻すため、自動車など主に製造業の生産拠点を米国に戻すことを推奨する「メイド・イン・アメリカ」政策を取ったことは記憶に新しい。 「グローバリゼーション」という言葉が頻繁に使われだしたのは、1990年代だろうか。インターネットの普及、多国籍企業の台頭、ボーダレスという言葉と共に、国境の意識が希薄化し、現代のグローバル化は凄まじいスピードで進んでいった。垂直統合のビジネスモデルが普及したことも

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          森の生態系を紐解く山歩き

          「いよいよ冬支度やな」 朝起きてまずすることは、かじかむ手でストーブのスイッチを入れること。 寒さの厳しい飛騨地方では、朝晩の冷え込みが本格化してきた。 冬支度も本格化する。こたつを出し、備え付けのガスストーブの試し炊きをし、灯油をガソリンスタンドに注文する。電気毛布をだす。 祖母が元気だったころは、柿や大根を干し、赤かぶを甘酢に漬け、新米のもち米で豆餅をつくといった保存食の準備をしていた記憶がある。 山間部の10月の朝の気温は、5度を下回る。吐く息は真っ白だ。 朝6時

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          住むように暮らす旅 - メルボルン編

          その土地に住んでいるように日々暮らす、そんな旅が好きだ。 コロナ前は、2週間から1か月仕事の休みを取り、海外のキッチン付きのサービスアパートメントもしくはエアビーで見つけた物件に住むのが、わたしの旅のスタイルだった。 外に出るのも億劫になる、凍えるような日本の真冬の2月 わたしは水着やビーチサンダルを意気揚々と大きめのトランクにつめる。 行きの荷物はトランクの半面にできるだけ少なく、帰りはワインや食材をトランクの両面いっぱいに持ち帰ってくる。 テニスの全豪オープンが2月

          住むように暮らす旅 - メルボルン編