見出し画像

初出展で学んだ展示会成功のポイントとは?新卒マーケターが挑んでわかった運営のコツと改善点

パートナーサクセス株式会社 マーケティング担当の横矢(@ayune_458)です。

2023年4月に約2年間のインターンを経てパートナーサクセスに新卒として入社し、入社第1週目の4月5〜7日に開催された「Japan IT Week 【春】」の展示会のディレクションを担当いたしました。

会社としても展示会自体が初出展ということで、紆余曲折しつつも、無事目標としていた数値を達成することができました!今回はそんな私から「展示会成功のポイントや改善点」というテーマでnoteを執筆していきます。

展示会に初めて参加するが何から準備すればよいかわからない、出展しているが効果が出ずに打ち手に困っている、というマーケティング、主に展示会の担当者の方のご参考になれば幸いです。

1.会期前の準備

展示会出展が決まったが、何から準備すべきかわからない…という方も多いではないでしょうか?(私もまさにそうでした)

まずは、そういった展示会担当者の方へ向けて「展示会準備で実施したこと」についてできるだけ詳細に記載します。

展示会担当者の方はぜひ準備にお役立てください!

タスク・スケジュール整理

まず最初に、展示会までに「何を」「いつまでに」「誰が」「どのように」行うべきかを明確に把握するため、タスクの洗い出しとスケジュールの整理を行いました。

タスクを大項目・中項目に分けて、さらに詳細をタスクベースで徹底的に洗い出すことにより、スケジュール管理を漏れなく行うことができました。この基盤があったからこそ、スムーズな展示会準備を行うことができたと考えています。

このスケジュール管理においては、才流社が提供する「展示会計画・出展準備テンプレート」を大活用させていただきました。このテンプレートのおかげで、タスクが漏れることなく、計画通りに準備が進行できました。展示会初心者として、本当にありがたいコンテンツでした…!

ゼロからスケジュール設定を行うのはかなり大変なので、ミス防止のためにもこういったテンプレートを活用しタスクやスケジュール管理を行うことを強くおすすめします

展示会経験がある企業からノウハウを学ぶ

スケジュールを組んだ後は、展示会経験が豊富な企業からノウハウを伺いました。

展示会運営方法についてヒアリングの時間を設けていただき、備品の購入先やブース設営、来場者とのコミュニケーション方法などの細かい準備事項や、成果を上げるための戦略の考え方を伺いました。

経験者からしか得られない貴重な知見をお借りすることで、展示会当日のイメージができ、成果により直結するノウハウを得ることができました。

ご協力いただいたベーシック社の林様(@YUHEI_CALCIO)、菊池様(@takayukikuchi_)、LEAPT社代表の戸栗様(@ShoheiToguri)本当にありがとうございました!

▼ベーシック社が公開している展示会ノウハウ記事

▼LEAPT社が公開している展示会ノウハウ記事

委託企業との連携

また、今回は出展にあたり委託企業との連携を行いました。ここはできるだけ早めに取り組んでおくことをおすすめします

具体的には、イベント企画会社やコンパニオンの派遣会社への依頼と、その後の準備における連携です。

特に、イベント企画会社に関しては複数社のコンペを実施する場合、コンペ依頼から開催までの期間を考慮し会期の3ヶ月前くらいから余裕を持って進めることがおすすめです。弊社の場合は、コンペ依頼から委託先選定、ブースイメージすり合わせというスケジュール感がイマイチつかめておらず、バダついてしまった記憶があります…反省です。

弊社のイベント企画会社の選定基準としては、戦略まで寄り添って連携いただけるか?を重視しました。初出展ということもあり、どのように効果を上げることができるかを経験者の知見を参考にしながら設計することを優先度をあげて置いていました。

また、コンパニオン派遣会社についても出展社が多い展示会の場合、コンパニオンの確保が困難になることもあるため、早めに日程を押さえておくことが望ましいです。(実際、私達はスケジュールが遅れてしまったために、コンパニオンさんの日程が直前まで確保できずヒヤヒヤした記憶があります…)

KGI・KPI設定

次に、本展示会の出展における目標設定を行いました。

まず最初に、何を目的に展示会出展を行うのかを明確にし、KGIを設定しました。認知獲得なのか、商談創出なのかなど、目的によってその後の戦略が大幅に変わるため、言語化しておくことは大変重要です。

弊社の場合、商談創出が最も重要な目的であったため、「有効商談数」をKGIとして設定しました。それに合わせて、「ブース商談件数」や「名刺獲得数」などをそれぞれKPIとして設計しました。

さらに、KGI・KPI設定の際に重要な点は、会期日ごと、時間ごとの数値設定も行うことです。そうすることで、会期中に目標への達成状況が把握しやすくなるため、モチベーション維持や適切な施策実行に繋がりました。

シフト表の作成

KGI・KPI設定が完了したら、それに合わせたシフト表の作成を行います。

弊社の場合、今回はほぼ全メンバー(といってもMAX10名体制ですが)での参加であったため、Bizメンバーが営業担当、Techメンバーやインターン生・コンパニオンさんが集客担当といった形で役割分担を行いました。

過去の来場者数やデータから、混雑する時間帯を予測し、目標の名刺獲得数や商談件数を考慮した上で、担当者の配置を計画しました。また、スタッフ間で休憩時間も調整し、連携を円滑に行えるように心掛けました。

シフト設計で最も重要なのは、会期中に柔軟に修正できるようにしておくことです。天候や近隣のブース、近くで開催される展示会など、周囲の状況で混雑状況が変わりやすいため、1日目、2日目と経過するごとに改善されるように柔軟な体制を整えておくことが重要です。

社内オンボーディングを実施

会期の2週間前から、2回の社内オンボーディングを実施しました。

展示会出展の目的や、参加費用に対してどれくらいの成果を出す必要があるのかといった点を、全参加メンバーに共有し、認識を合わせました。さらに、今回は普段は営業をしないメンバーにもブースに立っていただくことになるため、営業トークスクリプトを作成し、練習を行いました。

また、展示会に関する基本的な知識や注意事項、ブース内での動線や役割分担なども確認し、円滑な運営ができるよう準備を行いました。

全メンバーの3日間の稼働をストップし参加いただくことになるため、それ以上の効果が出せるように事前準備を丁寧に行いました。オンボーディングを通じて、メンバー間の意識統一ができたと感じています。

会期後のフォロー準備

会期後のリード顧客へのフォローを事前に準備しておくことも非常に重要です。

具体的には、どのようなリードに対してどのようなフォローを実施するかを定義しておくこと、事前に営業メンバーと合意形成を行いフォローのためのスケジュールを確保しておくこと、MAツールを活用していればオートメーションなどを事前に整えておくことなどが挙げられます。

また、ここからはSFA/MAツールを導入している企業に限られる内容となりますが、商談記録用シートを用意し、SFA/MAツール内のデータベース項目とあわせたヒアリング項目を記載しておきました。そうすることで、情報を統一できる体制を整えることができます。展示会で獲得したリード情報をメルマガなどのナーチャリングにどう活かしていくかという観点から逆算し、体制を整えることが大切だと感じています。

上記が、実際の商談記録用シートです。ブースやノベルティ準備など、目の前の準備物に追われがちですが、成果につなげるためには獲得したリードを有効に活用する体制整備が重要だと振り返って痛感しています。

前日の準備について

前日は、実際に会場へ足を運び最終準備を行いました。

具体的な準備内容としては、配布資料の整備や販促物作成などです。

さらに、会場で実際にブースを見て、商談席の位置やディスプレイの配置を変更をしました。実際に現場を確認し微調整を行うことで、バタつかずに当日を迎えることができました。

2.会期中〜会期後フォロー

次には、「展示会の会期中〜その後のフォローで実施したこと」について記載します。

展示会担当者の方に、当日のイメージをもっていただけると幸いです!

朝礼・夕礼

展示会の会期中まず行ったのは、開始時の朝礼と終了時の終礼です。

内容としては、朝礼はその日の目標や細かいオペレーションの共有、夕礼は目標の達成状況の共有です。特に朝礼では、目標共有や円陣を行うことでチームの一体感がうまれたと感じています。

当日中の来場者フォロー

名刺交換を行った来場者の方へ、その日のうちに営業メンバーよりフォローメールを送りました

来場者は様々なブースを回っているため、商談中には良いサービスだと思っていただいても、時間が経つと忘れられてしまいます。温度感が高いうちにフォローを行い、持続して興味を持っていただけるよう徹底しました。(協力してくださった営業メンバーの皆さま、本当にありがとうございました!)

さらに、当日フォローの準備として獲得したリードはその日のうちに社内のデータベースに格納しました。ここでは事前にデータ入力や管理の担当者をあらかじめアサインし、オペレーションを共有しておくことをおすすめします。

KPT振り返りの実施

会期終了後、全社員で振り返りミーティングを行いました。

KPT(Keep: 続けるべき点、Problem: 問題点、Try: 改善・試行すべき点)のフォーマットに沿って振り返ることで、様々な視点からの良かった点や改善が必要な点が明確になりました。今後の展示会やイベントにおいてさらなる成功を収めるための重要な財産になったと感じています。

また、KPT振り返りを通じて、参加者全員が意見や感想を共有することで、チーム全体の学びや経験が深まり、次回の展示会に向けた具体的なアクションプランを立てることができました。

3.やってよかったことと次回の改善点

ここからは、展示会初出展という立場で「成功のコツ」「改善点」についてお話します。

成功事例と失敗事例から、ぜひ出展の際にお役立ていただければ幸いです!

3−1.成功のコツ

成功のコツ①:他社の経験談を伝授いただく

やってよかったことの1つ目は、他社から経験談を伝授していただくことです。

他の施策も同様ですが、展示会においても独自の考え方で戦略を立てる必要があります。特に弊社はこれまでWebマーケティングを主な施策としていたため、オフラインならではの考え方について解像度を上げる必要がありました。

さらに、戦略面だけでなく、備品の調達先や、経験者だからこそわかる細かな運用面の注意点なども聞くことができ、非常に学びになりました。

この時間のおかげで、当日は大きな失敗なく運営することができ、掲げていた目標も達成することができました。ご協力いただいた皆様、本当にありがとうございました!

成功のコツ②:出口戦略の徹底実施

やってよかったことの2つ目は、出口戦略の徹底に取り組んだことです。

具体的には、会期前にリードフォローの定義し、いつどのようにフォローを行うかを営業メンバーと認識をあわせたり、会期前にMAツールのオートメーション設定などを行うことで、アポイント獲得につながりやすくなる体制整えました。

さらに、商談時の質問項目をフォームの質問項目と合わせることで、有益なリード情報を効果的に獲得し、メールマガジンやコンテンツマーケティングなどのナーチャリング施策に活用できる体制を構築しました。

特に、MAツールを活用する企業にとっては、次のマーケティング施策に活かせる情報をどのように収集し、活用していくかが重要だと感じています。

成功のコツ③:全社でPDCAサイクルを回す体制の構築

やってよかったことの3つ目は、全社でPDCAサイクルを回す体制を構築することです。

ここまで、展示会の準備についてお話しましたが、実際に自身が経験してみて感じたことは、会期”中”の柔軟な対応力が非常に重要であることです。

来場者の数や動線は天候や隣接するブースなど様々な要因に影響されるため、その展示会に合わせたシフト設計、人員配置、集客メッセージが重要となります。

PDCAサイクルを回す体制作りとして、弊社では会期中にチャットツールを通して、メンバーが気づいたことや改善案を投稿してもらい、その日のうちに反映できるように変更を実施しました。さらに、朝礼を通じて体制の変更や改善点を周知し、全員が情報を共有できる環境を整えました。

そうすることで、その展示会の特性に最適な体制を構築でき、成果に繋がりやすくなったと感じています。

3−2.改善点

改善点①:販促物・ノベルティの工夫

改善点の1つ目は、販促物とノベルティに関する工夫です。

展示会では、どれだけ来場者を集客できるかがポイントとなりますが、そのためには効果的な販促物とノベルティを作っておくことがいかに重要であるかを痛感しました。ブース設計に多くの時間を割いていたのですが、ブースと同じくらい販促物とノベルティに注力しておくべきだったと反省しております…。

他のブースを回ってみると、飲み物やお菓子、ホワイトペーパー提供やセミナー、漫才など、集客したい層に合わせた様々なコンテンツを準備しており、大変勉強になりました。

次回からは、ターゲットとなる層に興味を持っていただけるような販促物やノベルティを用意し、スケジュール管理にも重点を置いて計画的に進める必要があると感じています。

改善点②:来場者対応の体制構築

改善点の2つ目は、漏れなく来場者に対応できる体制の構築です。

特に混雑時には、来場者全員に適切に対応できない状況が生じることがありました。

具体的な課題点としては、集客力が高くかつ来場者が足を止めやすいブースの配置、適切な営業人数設計、そしてブース対応時間の最適化です。

興味を持って立ち寄ってくださった来場者に、思う存分ブース内で情報収集してもらえるように配慮したブース・商談設計に取り組む必要があると感じています。

改善点③:営業活動におけるオペレーション効率化

改善点の3つ目は、営業活動におけるオペレーションの効率化です。

営業活動においてはいかに集客しスピード感を持って名刺情報をいただくか、いかに効率的に名刺情報を社内データベースに格納するかが重要です。

しかし、来場者の名刺情報のバーコードを読み取ることで名刺情報の収集を行っていたのですが、その際に活用する名刺用バーコードリーダーの数が足りていなかったことや、獲得した名刺をSFAのデータベースに格納するフロー構築が十分でないことから、非効率が生じていました。

また、チャットツールで名刺交換の数の速報値を発表していたものの、集計に時間がかかってしまうことが多かったため、事前にエクセルシートなどを用いて「名刺獲得数」「目標値」「目標とのGAP」を一括で表示できるような仕組みを構築する必要性があると感じました。

このように、当日のオペレーションを事前にシミュレーションして、最も効率の良い仕組みを整える準備をするという観点が足りていなかったので、次回への反省点となりました。

4.まとめ

以上、社内初の展示会運営を担当した私が語る「展示会成功のコツと改善点」でした!

これから展示会を始める担当者の皆様のご参考になれば幸いです。

新卒という立場ながらも展示会という重大なミッションを任せていただき、不安な面もありましたが、沢山の方々のサポートのおかげで無事当初掲げていた目標数値を達成することができました!

心強すぎるサポートをしてくれたCOO秋國(@akikuni2316)やPRMコンサルタントのちほさん(@chiho_relations)をはじめ、営業メンバーやデザイナーの方々、そしてアドバイスをくださったみなさま、本当にありがとうございました…!!

今回の展示会を踏まえた学びを活かし、より成果を出しよりよい発信ができるように引き続き頑張ります!

ここまで読んでくださり、ありがとうございました。
今後ともパートナーサクセスをよろしくお願いいたします!

▼私がパートナーサクセスに1人目の新卒として入社した背景はこちら


この記事が参加している募集

マーケティングの仕事

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?