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詩、もしくは体験したことに寄せたもの ※フィクション部分もあり
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記事一覧

灯りに

何にも持たない私だけど、
月みたいに寄り添えるように
花みたいに寄り添えるように

日常に当たり前にあるけど、
もたれかかれるような
温もりのある灯りになりたいの。

海とか猫みたいな.

君にとっての「海」になりたい
ほっとする潮風と波音みたいな

君にとっての「猫」になりたい
一緒に寝るだけであったかくなるでしょう?

なんてことないありふれたものたちも
心さびれたときに寄り添うでしょう

そんな存在になりたいの
楽しさだけを見出すのではなくて
疲れたときに寄り添うような

そんな存在になりたいのよ

「だいすきだよ」って君が言うから。

君の家に向かう太陽はほとんど真上にあった。
道すがらお昼ご飯を調達しにコンビニに向かう。
今日は思ったよりあったかくて少し汗ばむ。

思っていたより準備する時間がなくて、今日は薄化粧
だからなんだか気分が落ち着かない。

「今日、ほとんどすっぴんなの」なんて
恥ずかしながら。
すると、君は軽々しく
「すっぴんの方が好きだよ」とか「かわいい」とか
言うもんだから、この人は。

数年前、高校生だった頃

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曖昧な境界線  ~ひとりごと~

4年以上、恋人の関係だった人と6月に別れた。

LINEや電話をすること、あうことの頻度、
あとは恋人としてふつうにあるスキンシップなどの
お互いの価値観や考えのすれ違い

別れを選ぶのはお互い何となく分かってて
共通の友だちに相談したりなんかして、
そして 別れた。

その人とは恋人になる前も仲良い友だちだったし、
付き合ってからも友だちのグループとして遊ぶことも多々あったから、
別れてからも似

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こんな人。

友だちのひとりだった
2人きりになることのない、ときどきグループで関わる仲だった

気づいたら片思いだった
「この人は絶対、両思いにはならない」
小学生ながら、どこかで確信していた

好きだったけど、友だちとしても好きだったから
"友だち"を選び続けた
というか、それ以上が考えられなかった

片思いが2年くらい続いたとき、ある男の子が私に言った
その人が私を好きと言っていたらしい
詳しくは覚えてな

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[遠回り]

"いつか、またいつか"
何度も何度も遠回りをした

ずっと姓で呼んでたから、急に名前なんて無理だと
後回しにし続けた

素直になることが恥ずかしくて、
好きな人に素直でいることが自分らしくないと
何度も逃げた

"いつか、またいつか" は
何年経っても変わらない
「もしかしたらこの先、、」なんて
心から変わる気がないと難しいのだと
20歳を超えてようやく気づいた。

そんな自分と向き合うことはでき

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[沈む]

あなたは「またね」とよく口にする。
決して、「また明日」とは言ってくれないんだ。

あなたと過ごす回数は多いのに、
時間にしたらなんてことない時間だ。

あなたと一緒に夜を迎えても、
一緒に朝を迎えることはない。

一瞬でもその頭の中をあたしだけにしてみたい。
あたしに誰を重ねてるの。

いつもそっけないくせに、
ふとしたときに愛おしそうにあたしをみる。
ひどくずるいあなた。

「またね」なんて言

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[通知]

空に願うように、何処か足りなくて
夢に沈むように、あなたに酔う

空白なような、夢見なような
"あなた" の言葉ひとつに踊らされる

静かな夜に沈む
まぶたを閉じる、今日をおわるために
ふいになる通知音とスマホの明かりに
期待してしまいそうになる

片想いなはず、ときどきこっちをみるの
やめて、もう期待はずれに溺れたくない
そう思うはずなのに、スマホに何度も気を取られる

もうやだな。
やめたいな

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深夜のつぶやき

深夜のつぶやき

深夜、課題に追われる時間
はやめに終わらせちゃえばいいのにって毎回思うんだよ、なんて交わす言葉はいつも同じで
課題のお供に通話してたあの日が懐かしい。

「1人で課題をこなす深夜なんて
寂しさに埋もれちゃうから
今度からお昼に終わらせちゃおう」

いつも思うのに、
深夜にしかやる気がでないから
また寂しさを隠すイヤホン

"寂しさ"を伝えて困らせたくないから、
というより困ったところを見たくない。

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