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「ターゲットを絞る重要性」(ザバス)ミルクプロテインのマーケティングトレース

前回のnuリノベーションに続いて、マーケティングトレース日常編にチャレンジです。

「速攻吸収」

「理想のカラダへ」

「脂肪0」

のメッセージが印象的なザバスのミルクプロテインについて、マーケティングトレースしてみました。

特に「速攻吸収」というメッセージ通り、朝に飲むと体の渇きを一気に解消できる気がするため、毎朝の習慣になっています。

知られざる苦労フェーズ

そんなザバスミルクプロテインですが、知られざる?苦労があったようです。

発売は2015年7月で、「ザバスミルク グレープフルーツ風味」という商品名だったようです。パッケージを見た覚えすらないかもしれません…。

「おいしくカラダづくり」

「速攻吸収ミルクプロテイン15g」

という今のパッケージに近いメッセージは記載があるものの、

「ザバスミルク グレープフルーツ風味」

「新感覚 爽やかに甘ずっぱい」

がメインのメッセージとして打ち出されており、牛乳など乳飲料の対抗馬、もしくはキワモノドリンクのような印象を与えます。


打開策はターゲットの絞り込み

上記のような印象を与えるパッケージですが、それでもプロテイン慣れをしている層には受けていたようです。

…一方で、スポーツ愛好者には「プロテインの配合が高く、吸収速度が速い本格派」と高い支持をえていた。運動部の強い学校やスポーツジム近くのコンビニなどでも売り上げを伸ばしていた。…

そうした背景を踏まえ、2016年6月、「ザバス MILK PROTEIN」という商品名に変更し、今のパッケージへ。

初回のパッケージと比較すると、「プロテイン」であることを強く打ち出していることが分かります。

このタイミングで初めて飲みやすさではなく「プロテイン」であることを打ち出したのは今となっては意外ですが、顧客をしっかりと分析したマーケティングの成果だったのですね。


マーケティングトレースのまとめ

同じ商品であっても、どの層の顧客を対象にするかによって打ち出すべき強みが変わる。そして、それ次第で結果も変わることが分かる好例でした。

また、デモグラフィックなセグメンテーションだけでなく、ジオグラフィックなデータも参照してストロングポイントを見出されているところは、自身の業務でも改めて検討したいと思いました。


日頃から手に取る商品を対象にしている顧客はどこなのかを想像し、引き出しを増やしていきたいと思います。

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