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食は体を表す

マーケットが好きである。「Tell me what you eat, and I'll tell you what you are」だっけ、かつて料理の鉄人の冒頭に出てきた誰かの名言。

「名は体を表す」ならぬ、「食は体を表す」。マーケットに行って売られている物を見れば、現地の人が何を食べて生活しているか分かる(当たり前だけど)。それに食べ物だけでなく、服だとか生活用品も売られているので、いわばマーケットは現地の人の日常生活のダイジェスト版なんよね。こういう物を食べて、こういう物を着て、こういう道具が家には置かれているんだなと。そういうこと知るのが好き。

普通にスーパーマーケットでもいいんだけど(こないだ旦那と東京行った時中目黒のAirbnb使ったんだけど、東急ストアの品揃えに2人で大騒ぎした。牛乳だけで20種類くらいあんの)、マーケットは売られとるものもローカル度が増すし、なんといってもあの活気が好き。

私はどっかへ旅行に行っても、博物館とか美術館とかそういうものには全くと言っていいほど興味がなかったりする。ルーブル美術館とか大英博物館とかならいっぱい凄いもんあるから分かる(言うてパリ行った時ルーブル行かんかったけどね!!!)。でも田舎の美術館とか、「んーわざわざこの地に来て、室内にこもって、この展示品を見る必要あるかな」とか思ってしまうんよね。

最初から観光客を呼ぶべくして作られた施設って感じで、自然じゃないっていうか。私にとって旅行の醍醐味とは、美術館博物館に行くことではなく、その土地に住んでいる人の文化?風俗?を肌で感じることなんですな。箱根に行って私がやりたいのは温泉とか温泉街をそぞろ歩くことで、彫刻の森美術館に行くことではない。

なので、旅行では私はとにかく地元の人たちに紛れて街を歩くのが好き。ストリートライフってやつや。道なんか聞かれた日には最高。上海、サンフランシスコ、シンガポールで聞かれた。当然答えられなかった。私そんなに地元っぽかった?えへへ!って思う。まぁ人が道聞く時って、地元っぽさではなく聞きやすい雰囲気かどうかが全てなんだけどな。自分より背が低い人を選ぶらしいよ。

道を歩くだけでも全然楽しいんだけど、マーケットというのは地元ネスの集約された場所なので特にお気に入りってわけです。


ソロモン諸島最大規模、ホニアラマーケットはこんな感じです。

バナナの種類は日本のスーパーをも凌駕しているはずだ。


魚は漁師さんが釣ったのをクーラーボックスに無造作にぶち込むスタイル。申し訳程度に氷を投入することで新鮮さを保つことにも成功している。

色とりどりである。

はらわた取られとるのもあるし、釣りっぱなし放置のもある。内臓に毒があるかも的な魚が処理されてるのか、鮮度が落ちてきたものからかっさばいていくのかは知らない。んー、書いて思ったけど一匹一匹管理してるはずないので、前者だろうな。鱗はだいたい落とされてない。

メルボルンにいたときは9割がた切り身ちゃんを買っていた。思えば、自分が食べている魚がそもそもどういう姿で海を泳いでいたのかさえ知らん物が大半だわ。恥ずかしいことです。


そんなわけで色とりどりの魚の中からひときわ青いこいつを買ってみた。派手な色のビニール袋とか錆びまくってる何かとかは気にしないで欲しい。

ちなみにこれ、沖縄では「イラブチャー」という名前のついた、れっきとしたうまい魚らしいさー。一般的にはナンヨウブダイ、英語では大雑把に言ってParrotfish。


フライにしたらおいしいという情報を手に入れたので、フライにした。あとパン粉もこっちで売られてないので、食パンから作ったよ。クックパッドにはどんだけお世話になっとるか分からん。

素材がいいのか腕がいいのか、大変美味しくいただきました。やばい外見とは裏腹に、白身でふわふわ、味もしっかりしとった。リピ決定です!(*´ω`*)


ちなみに比較画像として赤い魚。どうして青い色の食べ物って不味そうに見えるんじゃろう。


何事もチャレンジですね。

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