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しごと

仕事を辞めて2ヶ月経ったけど、私がいた部署がおととい解体されたらしい。俗に言うリストラである。

私が辞めた時、上司含めて5人いた。昔は10人以上いる結構な大所帯だったんだけど、年々会社が傾いていったので、経営陣は退職者の補充をしない方法で徐々にチームを縮小していった。解体は時間の問題だとは知っていたけれど、意外とすぐだった。本当にありがとうございました。

解体にともない、5人のうち2人は異動命令で異動。3人は退職。とはいえこの3人、問答無用の首切りではなく、「パッケージ付きの退職か異動、どっちか選んでね」と言われて、「それでは」とパッケージ付きの退職を選んだそう。パッケージというのは、リストラされた者だけが受け取ることのできるお見舞金みたいなの。3ヶ月分のお給料相当の金額が、上乗せでもらえるらしい。

…これが2ヶ月前だったら!!!!!!!!!私もパッケージもらって心置きなくソロモン諸島行って大勝利だったのに!!!!!!あな口惜しや口惜しや!!!!!!!!1

私のようなバカ田大学卒の人間を雇ってくれたこの会社にかつては感謝をしていたのだけど、去年の後半くらいから私は不信感を募らせていた。例えばある日2時間残業しても、翌日3分早く退社したら「なんでこの日は3分勤務時間が足りないんだ」とHRに尋ねられる。この3分を証拠として私が仕事してないことの証明完了、オキは仕事してねーんだから人員の補充はいらねーだろはい論破、というのがお決まりの主張だった。前日の2時間残業については完全無視。うむ、文章にするとマジクズだな。

このように、言わば恩を仇で返されているような状態が長期間続いていた。それでも1年やってきたのは、一緒に働く人たちは本当に良い人ばかりで働くことが概ね楽しかったからである。あとは私の惰性。

だけど気づいたら社長死ねその手先のHRも速やかに氏ねと毎日思うようになっていたので、辞めた。ソロモン行きのタイミングと重なったのは全くの奇遇であった。

辞める直前にHRから「うちの会社どうだった?アンケートに答えてね!」ってメールが来たんだけど、アンケートの内容(Career opportunityとかWorking conditionに関する5段階評価)に真面目に答えようとしたら恨み節のオンパレード不可避だったので、HRに「メールを無視しようかなとも思いましたがそれも失礼だと思ったので返信します。アンケートには答えられません」と返信したら、数メートル離れたHRのデスクから少し挑発的な「アーハァ!」という声が聞こえた。ちなみにHRから返信はなかった。

話逸れた。こういう腐った環境だったので、今回退職の決断をした3人を「Congratulations you guys made an awesome decision」と褒め称えられるだけ称えた。Lineで。

でもなーんか自分のそのテンションに自分で違和感があって。

私随分オーバーに喜んどるなぁって思ったんよね。それと同時にこみ上げてくる、残留組に対する過剰なまでに嘲笑的な気持ち。

リスクを取らないことがリスク、なんて事を言う人もいますが、リスクを取ることだってリスクなわけで。次の仕事も見つからないまま会社辞めちゃって、これからいつ終わるとも分からない辛い就活が待ってるよ?誰も雇ってくれないかもよ?はたまた、よしんば仕事見つかったとして、新しい職場は前よりもっとクソかもしれないよ?とか。

私が現在進行系で抱えているこのような未来への不安を共有できる人が増えたことに対する安堵なんだろうか。「チーム・先行き不安」に新たに加盟した(と私は思っている)彼らを褒め称えることで、自分の選択は正しかったんだって思おうとしているんだろうか。私が明確に認識している不安の言葉を彼らには向けないのは、彼らに自分たちの決断を後悔してほしくなかったからで、でもこれって彼らのためではなく、自分のためなんじゃないのか。残留組に対するディスりは、さしあたりの安定は手にしている彼らに対する嫉妬なのではないだろうか。

詰まるところ、「辞めたことで私の人生は前より良くなったか?」って質問に、自信を持って「はい」と答えられないからこういう気持ちになってるんだろうな。心に余裕があれば、残留組にも「そうかそうか別にいんじゃね?」って思えていたと思う。

でもやっぱり辞めた3人は英断をしたと思いたい。会社の愚痴を言うわりに居座り続けるのはやっぱりダサいもん。そこにケリをつけた姿は勇ましかった。

…ただ、勇気のある行動と賢い選択はイコールとは限らないからなぁ。。

ああもう、こうやって起こったことをグズグズ悩む時間があれば就活のためのスキルアップでもしろって話だった。安っぽい言葉だけど、過去には戻れないんだし、自分の選択に後悔のないように生きるしかない。

…明日から本気出そーっとw

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