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❏もういちど読みたい記事

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もういちどと言わずなんどでも読みたい。
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#エッセイ

人生の途中で感謝を伝えそびれた人たちへ

人生の途中で感謝を伝えそびれた人たちへ。 本当はびっくりするくらい感謝していて。 この文章を読んで貰えていたらと 心から、思う。 もう一度、出会えることが出来たら良いのに。 どのくらい私が感謝をしているかを 伝えることが出来たら良いのに。 思い掛けず、庇ってくれて、 涙が出るほど嬉しかったこと。 私が方向を間違えても、 見守ってくれて、 全てを受け入れて励ましてくれたこと。 その人が放った何気ない一言で、 人生の価値観が変わり、 自分の知らなかった、 考えに触れて

社会的羊と一匹狼

例えば、高級レストランに行ったとする。 白いテーブルクロスに夜景が見渡せるガラス窓、上品なお洒落をした客。クラシック音楽とワインを注ぐ音が静かに流れる店内。 お皿の余白が気にならないほど色鮮やかな前菜に目と舌を楽しませたあと、メインへの最後の序章ともいえる、温かいスープが運ばれてきたとする。 さて、いざスープを慎重に唇の隙間からゆっくり流し込もうというとき、席を共にする相手がズズズーっと音を立ててスープを飲み始めたとしたらどうだろう。 ギョッとして冷や汗が噴き出てくるだろ

友人関係を上手く保つ方法。

先日、「ゴリさんはどうして、お友達と良い関係を続けられるんですか?」ってことを聞かれました。 はい。 極めて簡単です。 「良い関係を続けられる素敵な人とだけ付き合っているから」 です。 これに尽きます。 だってね、俺の仲の良い友達、めっちゃ良い人達だからね。 そんな、めっちゃ良い人達だから、喧嘩することもないし、揉めることもないし、ムカつくこともないし、イラつくこともない。 いやね、正確に言えば、10年、20年単位で言えば、腹が立つことが1回くらいはあったりし

日常美術館

身近にある綺麗なもの、身近な芸術品というものに思いを馳せている。それは例えば、誰かからの手紙に貼られていた切手や、メッセージを書いてくれたカード、あるいは何かのパッケージ。そういうところにある「ちょっと綺麗」「なんかいいな」を集めて、今日は「日常美術館」をやります。 最近、受け取った手紙に貼られていて「いいな」と思った切手はこれ。金が上手に使われていて、華やかな気分になれる一枚。金縁の鏡の中に花束が映っているという、なかなか豪華な絵柄です。 郵便局から出ている、今期の「ハ

noteを書いて「ありがとう」の言葉が増えた

noteを書いて、ぼくは、最後に「ありがとう」を添える。 それは、じかんは、有限で、ひとそれぞれにあって、使い道が違う。 そんな中で、ぼくの文章を読んでくれて、本当にありがたい、と思う気持ちから「ありがとう」を添えている。 コメントをいただくときも、そう。 「ありがとう」の気持ちを伝える。 むしろ、伝えたい、言いたい。 ここまで、書いていて、日常生活でも、この「ありがとう」の言葉が、増えたような気がするのだ。 何気ないことにも、自然と「ありがとう」と言える。

夕闇に沈むモレの橋

「この絵の場所を知りませんか」 フォンテーヌ・アヴォンの閑散とした駅舎で、ぼくは息を切らしながら駅員に尋ねた。正確には、ガラケーに保存していたその絵の画像を差し出した。充電はもう残りわずかしかない。 聞き取れないはずのフランス語でも「知っている」と言っているのがわかった。彼は線路の下り方面を指さして、2つ先の駅で降りろとだけ教えてくれた。橋の詳しい場所までは知らないようだった。 晩秋のパリ郊外。時計の針は午後4時半を回っている。日が暮れるまであと30分もないであろうこと

【初募集企画】「#スキすんな」で作品募集します!

今回は作品募集のお知らせ! なんと僕の初めての募集企画です。 パチパチパチ👏 企画のタイトルはずばり、 「スキすんな」 です。 募集の背景🖼先日、「スキをしないでください」というこちらの投稿をしたところ、思いの外たくさんのコメントをいただきました。 コメント欄には、 「思わずスキを押してしまった」「するなと言われるとしてしまう」というものから、 「スキが押せないならコメントで」「じゃあコメントでスキします」というものまで様々なご意見が。 それらを見ていて僕が

現代アートと最近のガンダム

現代アートはこじらせていると思う。カメラ機の出現により、美しいものを正確に描く写実主義から感覚に委ねて描く印象派へと移っていった。ここまではまだ視覚的な被写体に依拠した芸術であったが、抽象絵画あたりから様相が変わってくる。音を絵にしてみた、感情を絵にしてみた、といった類の絵が現れ始め、描写対象が必ずしも視覚的なものではなくなっていく。 それ以降、芸術の世界に衝撃を与えたのが、デュシャンが展示したトイレの便器だ。そこには、「芸術とは何か」「芸術は作品であるのではなく鑑賞者が決

バイシクル・ガール

「通り過ぎたあの子はいったい誰だったのだろう」 ぼくは、アルバイト以外ほとんど外へ出ません。世間は新型コロナウィルスで外出自粛ムードですが、ぼくの生活において外に出るという行為に関していえば、ほとんど影響がないといっていいです。 そんな出不精なぼくですが、散歩は好きでたまに家の近所を歩きます。 昨日もバイトを終えたあと、気分転換がてら住宅街をぶらついていました。 ぼくの散歩スタイルは行き当たりばったり方式です。腕時計のタイマー機能で、15分間思いつくまま道を行き、15分

手帳類図書室に行ってきた話

手帳とは、ひどく私的で、プライベートなものだと思う。 持ち主が現実でどこに行き、誰と出会い、何をするのかを記入する、それはつまり、持ち主がどのように生きているのかの記録だ。 私は手帳を誰にも見せたくない。 私にとって手帳とは予定を管理するためのノートである以上に、思考を垂れ流すためのツールであるからだ。 高校生時代から10年間弱、1日1ページタイプの手帳を使っているが、悲しくてやりきれないことも、恥ずかしい野望も、誰にも言えない秘密も、全てを手帳には打ち明けてきた。手帳はカ