菜乃

日々のその瞬間を1ページに残して

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秋空

11月6日、午後5時12分。 田舎道を通るバスの窓際からぼうっと見上げる空が雲ひとつなく、果てしない。 鉄塔と、鉄塔同士をつなぐ無機質でまっすぐな電線が、やけに映える。インスタ映えのこの世の中、こんなにも最高な背景があるならもっと違うものが映える姿を目に入れたかったと、皮肉かのように思う。 空を広大なキャンバスと呼ぶには、空に失礼じゃないか。こんなに落ち度のないグラデーションは、どんな技術を手に入れても人間には決して再現できないだろう。キャンバスよりも、心と言うのはどうだ

    • 張り詰める日常が切れる音

      ぷつん と糸が切れるような ぱちん と風船が弾けるような ふっ とコップから水が溢れるような ビリリ と電気が走るような そんな表現を使われる、急に何か訪れる瞬間 この前、大豆田とわこと3人の元夫というドラマを見ている時、急に大号泣してしまった時がまさにそうだった。淡くて温かい色調のドラマなのに、どこか物哀しさが生まれるのは、ぱきぱきとした若者の感情ではなく、緩やかな坂のような大人の感情を出演者がうまく演じてたからだと思う。以前一度見たことあるドラマだったのに、前よりも悲し

      • 日記

        お盆も最終日。ここ2年は海外に行ってたから、毎日が遊びと刺激のパラダイスで幸せだったんですが、今年はゆっくりすることを選択。根っからのインドアな私にとってそれはそれで幸せでした。。親のご飯はなんであんなに美味しいんだ、もう他のご飯食べれなくなるくらいだったし、おんなじような料理のようかと思いきや、生まれて25年目で初めて食べる母の味もあり、日進月歩やないか、、なんてパワフル母ちゃんだ、、と感動しました。弟が現在海外にいることもあり、両親からの愛を独り占めして、しっかりとデニム

        • 夢の中で

          昨日見た夢に父方の祖父母が出てきた。少なくとも私が知っている1番若い時の姿で、私が知っているとびきり楽しそうで幸せそうでいい笑顔をした姿だった。もう2人とも他界したのに、こうやって2人揃って出てくるなんて、珍しい。 何かの暗示かな、と思ったら、そういえば8月6日だ、と思った。あれほど学校で勉強したことが、気を緩めると年々するっと指から抜け落ちるように、忘れてしまう。 私が小学生の時、周りの戦争経験者から話を聞いてくるという宿題があった。祖母は確か4歳の時まで経験しており、

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          少しだけ好きになった冬

          今の家の唯一好きになれないことは、虫が多いこと。新築なので家の中にはいないが、外に緑が多く、それはいいことなんだけれど、緑に寄せられて虫がたくさん出現する。夏も真っ只中の今は蝉に悩まされ、急に飛び出るそいつらに悲鳴を上げながら毎日汗をかいて帰宅する。 最近まで夏が大好きだったのに、こんなに暑い夏は知らなかった。今はもう外に出ることも憚られて、この私が、暑いから今出たくないと、外出を拒んだ。せっかくのお盆も、どこにも行きたくないと思ってしまうほど暑い。 服も今までは夏が好き

          少しだけ好きになった冬

          日記

          4月からずっとずっとずっとずっと走ってきて、今日は久しぶりに平日にまとまった時間ができた。さっきまで見ていたオリンピックは、48年ぶりにメダル獲得の可能性があった男子バレーの敗退に敗れてしまい、今まで見たバレーの試合で1.2を争うほどの大興奮で本当に惜しかったのだが、期待が大きかった分少し虚無感を感じてしまって、寝床につくあとちょうど一時間、何をするべきかわからずにだらんと文字を打っている。 日常の中で感じたことを心に留めるために始めたこの日記も、気を抜くと何ヶ月も置いてし

          日曜の夜のぼやき

          世の中の情勢、政治、将来のお金のこと、これからのライフプラン、明日やってくる仕事のタスク、そんなことを考えていたら、面倒なことがこんなにあるならば、いっそ全部辞めたいと思ってしまう。記憶を消して、縄文時代くらいの生活に戻れば、今この現代のエンターテイメントとか娯楽とかを知らずに行くならば、別に全然こなしていけるんじゃないかと、安易に思ってしまう。多分、縄文時代は縄文時代で結局、どうやって食糧を効率的に得るのか、とかそんなことを頭フル回転にして考えてるだろうから、それなら今も昔

          日曜の夜のぼやき

          帰る場所

          残業帰りに寄ったスーパーにて、携帯をレジに置きっぱなしにしたことを鼻歌混じりで用意した夕食目の前にして思い出し、慌てて自転車で爆走して探しに行き、無事受け取って、一息つきながらまた自転車を漕いだ春の夜、私はこの土地が自分の帰る場所になったことをしんみり思った。 〜〜〜〜〜〜 昨年の今頃も、自分の入寮していた会社の独身寮が老朽化で取り壊しになることを機に、引越しをした。指定された新しい借り上げアパートは新築で、ボロボロで臭くて狭かった寮と比較すると、格段に快適になった。

          帰る場所

          ふとしたその瞬間に、地獄が訪れる

          昔言われたトゲのある言葉とか、強引に納得させて蓋をしたことが、フラッシュバックとしてやってくる瞬間 そんな時、細いが鋭くて長い針で刺されたようにこころが突かれる。人と人とのお付き合いだから、そりゃ傷つくことだってあるけど。できるだけそういうものは取り除いていきたいな。意外と嬉しかったことより、苦しかったこと悲しかったことの方が、しっかり残ってしまうのが、仇。

          ふとしたその瞬間に、地獄が訪れる

          The Eras Tour

          昨日、Taylor Swiftの東京ドームライブ、The Eras Tourへ行ってきました。今までライブは、The Chainsmokers, Bruno Mars, そして先週Ed Sheeranに行ったことがあって、もう全部大興奮だったんですが、このTaylorのライブはもう想いが強すぎて、、、noteは長文がかけるアプリなので、日記として書かせていただきます。 ①洋楽、Taylorとの出会い ~Middle School Era~ 小学校卒業まで海外とは無縁だった

          The Eras Tour

          小日記

          3年弱会社勤めをして気付いたことがあるが、結局1番強いのは体力があることでなかろうか。どんなに頭が良くても、8時間を週5日こなして生活することに根を上げると、割とすぐに限界が来ると思うし、出会った中でこの人すごい仕事できるな、、と思う人はみんな体力あることが共通な気がする。 * この前、大学時代結構好きだった(人として)のに、最後の最後で大げんかして疎遠になった一つ下の後輩と会った。エッセイを作ったらしく、何となく読んでみたかったので郵送してよーというと、だったら散歩がてら渡

          考える、

          配慮とか気遣いとか、そういうものには敏感だったはずなのに、1番近い人への配慮は全然できていないことに最近気づいた。それはそれはショックで、自分がとても情けなくなった。そう最近感じたのに、また同じことを繰り返してしまった。 仕事でも、お客さんのことを考えて行動しろとか、今のことではなくて先々のことを考えて行動しろとか。仕事とプライベートが重なって、悔しくなった。 考えろっていうけど、考えるってものすごく難しい。答えがないことを考えるって、時間がかかる、心の負担がかかる。本当

          考える、

          気分の上がり下がり

          この頃、何が理由かわからずに気持ちが高まったり、落ち込んだり、そんなのが多い。昔は単純だったから理由が分かりやすかったんだろうが、今は日々いろんなことが起きて、いろんなことを考える中で、複雑だから理由が見えにくいのだろうな。昨日も本当に急に落ち込んでしまって、整理しながらnoteを書いている。 最近は、仕事もプライベートも落ち着いていたからこそ、前ぶれなく大雨が降ったようで、びっくりした。仕事は嫌なことも多いけど、一つずつ丁寧にこなそう、と気持ちは前向きだったし、プライベー

          気分の上がり下がり

          備忘録

          25年ほど生きてきて、葬式に参加したのは、小学生の時に母方のひいおばあちゃん、高1の時に母方のおばあちゃん、大学生の時に父方のおじいちゃん、そして直近、社会人3年目に父方のおばあちゃん、の4回。まあ期間的には5年に1度くらいだろうか。 それぞれの式でそれぞれの歳なりに色々思って、感じて、考えたことがあったと思う。小学生の時は単純な悲しさだけだっただろうが、高校生の時は親戚関係事情の複雑さにかなりいろんな感情が錯綜した覚えがあるし、大学生にもなると大人になって、親を手伝うことへ

          目標、宣言、変換

          何かあるたびに、目標を立てましょう、っていうのが苦手すぎる。昔から何か達成した記憶なんて微塵もありません。何が原因かわからず、飽きたか自分に甘いのか、忘れてしまうのか、腰が重いのか。とにかく今まで目標を立てずで悔しかったことはあっても、生きては来れたので、目標を立てるという行為を最近諦めていた。 でも私も行動にせずとも頭の中では色々考える人間なので、目標を立てるだけならね、できるんですよ。だからこそ何度も、三日坊主になってきた(期間は空けども、Noteを続けてることは唯一の

          目標、宣言、変換

          ランニング

          運動としても、ストレス発散法としても、最近よくランニングを勧められる。いつ使うかわかんないのにこの前ナイキでスポーツウェアも買ったし、今日ちょっと仕事でやらかしてしまったし、珍しく涼しいし走ってみよう、と思って走ってみた。重い腰を上げる時って、なんであんなにドキドキするんだろうね。帰りの電車の中でシュミレーションを念入りにし、一度家に帰った瞬間にやる気がちょっと落ちたけど、なんとか自分を震わせて、小雨の中走った。 小学2年生のとき、マラソンの練習として校庭をぐるぐる走る、と

          ランニング