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「みんな楽しい、が良い」熱狂の渦の中心にあるのはいつも彼女の姿

一言で言うなら、熱い人。SNS時代のプロモーション企画集団「餅屋」のコンテンツディレクター・タカミ リホと共に働く社員は、そう彼女の存在を表現します。

楽しい、しあわせ、嬉しい……そんなポジティブな感情の連鎖を仲間と共に生み出す、柔和な創造主。タカミの働くマインド、原点にある意思に触れてみました。

タカミ リホ     テテマーチ株式会社 
Social Contents Studio『餅屋』 コンテンツディレクター
前職ではWeb広告代理店にてSNS運用/コンサルティング業務に3年間従事。
2019年4月テテマーチ株式会社に入社後は、SNSを中心に活躍するクリエイターやインフルエンサーの発掘やエンタメ・食品・美容など業界問わず幅広いジャンルでの企業とのタイアップ企画を多数手掛ける。


人を夢中にさせる“熱狂”がモチベーション

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── 今日はタカミさんの仕事のスタンスを聞いてみたいなと思っています。このインタビューの前に、社内の方にタカミさんの印象を尋ねてみたんです。そうしたら「熱い」「熱量」「巻き込み上手」などのフレーズが飛び交って……すごく渦を作る力のある方なんだなあと感じました。

えええ……そうなんですか……? 普段、社内で「熱量があるよね」なんて話をかしこまってする機会がないから少し意外です。自分の中では意識的に「熱量を持って仕事に取り組もう」と考えているわけではないんですよね。

── そうなんですね。無意識のうちに仲間にそういった印象を与えているんですね。

関わる仲間と自分が楽しくいられるように、常にその場その場でいろいろなことを考えているだけなんです。

── 楽しく仕事に取り組みたいから、そのための手段としてあらゆる方法を考えて、仲間と協力して、同じ方向に沿って歩いていく。その様子を見て人は“熱量がある”と表現するのかもしれないですね。

なんだか不思議な気持ちです。人の時間って等しく有限なので、その時間をなるべく楽しいことで埋め尽くしたいっていうのがわたしの考えなんです。もちろん楽しさを追い求める過程で生まれる大変なこと、難しいことってたくさんあるけれど、それらを乗り越えられるほどの強い楽しさを見つけて進んでいたいなあって。

── そういった考え方をするようになったきっかけがあったんですか?

子どもの頃から、オタク文化の中で育ったことがきっかけかもしれません。小学4年生くらいからジャニーズのアイドル、小学6年生で地下アイドルにハマり、今はLiSAッ子(歌手「LiSA」のファンの総称)。特に地下アイドルが好きになってライブ会場に足を運んだある日の一幕がすごく印象的で。

── なにか大きなエピソードが……?

些細なことなんですが、会場で盛り上がっているファンの表情を見て衝撃を受けたんです。だって、みんなめちゃくちゃ良い顔で盛り上がっているから。驚くほどの熱狂の渦を見て、こういう人々の喜びを作れるような人間になりたいなあって感じたんです。

── 人々の喜び、ですか。

そう。マイナスをゼロにするみたいな、イシューを解決することに取り組む人って世の中にたくさんいらっしゃって、そういう方のことも尊敬しています。でも、わたしはプラスを生み出す……要するに、生きるために必要なものではないかもしれないけれど、存在することでポジティブな感情が生まれる、そういうものを生み出していきたいと思っています。



クリエイターとの心地良い関係づくりはお互いの納得感から

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── タカミさんと話していると、対話しているだけで思わずワクワクするような巻き込み力にも似たエネルギーを感じます。普段、周囲の人と話すときに意識していることってあるんですか?

一緒に企画を作っている仲間が本当に熱量を持てているのかどうか、常に注意を向けながら対話していると思います。独りよがりになるのではなく、企画に関わってくれるみんなが熱い思いを持って一緒に取り組んでくれる空間が好きだし、そのほうが絶対に良い成果が得られるってわかっているから。

── たしかに、仕事に対してイヤイヤ向き合っているときの成果ってイマイチ……ということもありますよね。特に、餅屋のようにクリエイターさんと一緒に企画を進める場合はそのクリエイティブのクオリティにも直結しそう。

本当にそうなんですよね。納得感のない仕事を進めてしまうと、お互いに想像していたものとは違うクリエイティブができあがってしまったり、継続的にはご一緒できなかったりするので、できる限り密にコミュニケーションを取って、考えや意見を語り合うようにしています。

── タカミさんはクライアントさんとクリエイターさん双方の間に立つ役割ですよね。クライアントさんとのコミュニケーションではどんなことを考えているんでしょう?

う〜ん、とにかくクライアントさんが抱えている課題を解決するためにあれこれ策を練っていますね。ありがたいことに、餅屋にご依頼くださるクライアントさんは私たちの姿勢やスタンスに共感してくださる方ばかりなので「絶対にこうしてください」と一方的にお伝えいただくことがほとんどなくて。

── それはすごい……。じゃあ、クライアントさんと意見がぶつかることも少ないですか?

そうですね。プロジェクトに関わる全員の目指しているゴールは「抱えている困りごとを解決すること」で、解決につながる具体策はクリエイターや私たち餅屋の専門領域。その役割分担をしっかり理解いただいた上で、アイデアを一緒に広げるパートナーとして、クライアントさんともプロジェクトを進めることが多いです。


責任があることは、怖くて、でも楽しい

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── コンテンツディレクターとして働いていると、周囲の人を巻き込んで、旗を振ってプロジェクトを推進していく必要もあると思います。マネジメントの難しさを実感することも多いのではないでしょうか。

実は、わたしってマネジメントするタイプではないんですよね。マネジメントしないと保てないモチベーションって長くは続かないだろうと思っているので、できたらマネジメントを意識せず同じ熱量を持って取り組める人と一緒にチームを作りたい。たとえるなら、アベンジャーズみたいな。

── (笑)。わかりやすいです。スーパーマンみたいな人たちが集まる集団ってことですね。アベンジャーズはたしかにマネジメントとかしてなさそう……。

そうですよね。でも、役割として「決断すること」に対する責任を負っている自覚はあります。チームとして進む方向を決める瞬間が訪れたら、わたしが発した言葉がチームの意思になることもあるし、それだけの影響力もある立場だと意識しています。

── チーム内での関係性はフラットだとしても「決めきること」がタカミさんの担う役割になっているんですね。

最初は自分で何かを決定することに対して「不安だな」「怖いな」なんて思っていたんです。自分がそんな大きな責任を背負ってしまって大丈夫なのだろうかって。でも、最近は少しずつ考え方が変わってきました。

── どんな風にですか?

ワクワクしています! 責任があるってことは、やりたいことを発信できて、仲間を集めていけるんだなと気づいたから。だから今はすっごく楽しいです!



楽しく作ったものが、誰かにとっての楽しさでもあってほしい

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── タカミさん自身のワクワクする姿、ひたむきに楽しむ姿に感化される人が増える理由がなんだかわかるような気がします。これから先、タカミさんが目指している人物像ってありますか?

う〜ん、あんまりないですね。未来に終着点を作って歩むより、今目の前にある楽しさを拾い集めながら生きていたいなと思うので。ただ、なりたい姿ではないけれど、作りたいものならあるかも。

── そうなんですね、教えていただけますか?

人々の感性を刺激するものを生み出したいなあって。これからの時代、技術的に優れたものはたくさん生まれると思うけれど、「人の感性」に焦点を当てて生まれるものも、等しく大切だと思うんです。だから、自分の五感をフル活用して、誰かの感性にアプローチするクリエイティブが作りたい。

── すごくすごく素敵ですね……。表現方法は問わず、ですか?

言葉……文章かなあ。今はコンテンツディレクターとして企画を主に担当することが多いですが、それと同じくらい、文章を書くことも好きなんです。わたし、こういう仕事をしている割に、自分の考えをわかりやすく話して伝えることに少し苦手意識があって。

── 本当ですか? こんなに朗らかに話してくださるのに……ちょっと意外です。

今話していることも、ちゃんと伝わっているかどうか不安ですよ(笑)。でも、話すのが苦手なら代わりにと文章での発信を始めたら、それはそれで、とても楽しかったんですよね。

── 取材前に、わたしもタカミさんが書かれたnoteを拝読したんです。タカミさんの人間らしさをダイレクトに感じられる文章で……とっても好きです。

ひええ、ありがとうございます……。noteでの発信はとても楽しいし、自分が楽しんで作ったものが、誰かにとっても楽しいものになるって良いなあと思っていて。そういうポジティブな感情が生まれるクリエイティブをたくさん仕掛けていきたい、今はそう考えています。


写真・文:詩乃(Photoli)

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