【歌謡ノベルズ】 そして、神戸

今日はいつも美味しそうなものばかり食べているタイタンさんへのオマージュですん。

きゃうん♥

ここは神戸。
普段ワシは、大阪キタで汗水流すしがないサラリーマン。ふと一息つきたくなって、小一時間愛車メタリックブルーのnoteを飛ばす。
爽やかな秋の風に乗り気分も上々、と言いたいところ。
その秋の初めの大勝負、日本の夢を乗せ、国内トップホース達が挑戦する凱旋門賞＠おフランスはロンシャン。

ワシの本命、無尽蔵のスタミナとコースレコードを叩き出すスピードで、日本の総大将として世界制覇を狙ったはずのタイトルホルダー。

せやけどな．．．

しかし。このワシは、ワシは．．．ま、またしても負けたんやっ．．．。
これぞ日本馬の悲願。
だけど泣いてどうなるのか。
あれだけのレース研究をしながら予想したにも関わらず、またしても負けたんやー．．．。

やはり日本勢に立ちはだかる世界の壁は厚い。
も、もう、遂に今度こそ競馬を辞めますっ! シェーーーーッ!! 宣言してしまったやないかっ．．．。
ワシの出番はもう無いっちゅーんかっ。
そんなん捨てられたような我身がただ、ただ惨めになるだけやん。

せや、そんな時には、この愛車の助手席に手足の長ーい金髪の美女でも乗せて、走らせてみようやないか、そう、神戸へ。
神戸の極楽、湯けむりの旅や。
清少納言の時代から「恋の湯治湯」は有馬温泉。
たとえ金髪美女がいなくてもキモチいいんじゃ有馬温泉♥

『湯はななくりの湯、ありまの湯、たまつくりの湯』

ななくりでちちくり、ありまー、たまつつきの湯か．．．

あんなこと! や、こんなこと! をガラス張りの窓のある部屋でゆっくり楽しみたくなる標高931m、六甲山の絶景よ。
誰も見てへん。
あの長ーい白い手を空でも掴ませるよに上〜の方へ、上〜の方へ。伸びれ、伸びれ。思わずはっきり波を描く一糸纏わぬボデーラインにくらくらや。その手を少し横に開いていってくれ。肘はやや落とす。
そそ、そこや。真っ赤に塗った爪立てて、キーーーっとやってんか。．．．たっ、たまらんがな。
その長ーい美脚も開いてな。ちと待って、黒いエナメルのピンヒールだけは脱がんといて。
あとで、きゅっと踏んづけてもらいたいねん。できたら踵でな。

せや、これや。六甲山を見下ろす室内露天風呂の一面ガラス張りの窓へ、素っ裸の金髪のオネーちゃんを貼り付けにしたのん眺めながらちびちびするんが極楽なんじゃ有馬温泉♨
いぇい✌️妄想機関車爆走中💋

大阪からはわずか小一時間のショート・トリップ。豊臣秀吉公にも愛された大坂お膝元の温泉と言やぁ、ここじゃあ有馬温泉♨
ちょっと小雨が空を洗って、遥かに見える薄紫に揺らめくネオンの見える市内。
ここからだったら寂しい船の灯りを映して、ひらひら輝く濁り水のその中に。
あゝ、なんとなく、靴を投げ落とす気になって。
いやよ、このままおさらばなんて。

そしてひとつが終わり、他にも見える目の前の、姫路は家島諸島かな。
そしてひとつが生まれ、コシあるうどん、四国香川の小豆島。
夢の続き、遥かに見せてくれる、あゝ、三田の市街地よ。

いやん、ばかんす、湯と食と金髪よ、窓全開でかけ流し、それがワシの極楽浄土。
ひとりもいいけど、人肌恋しい。
誰か一緒に入る相手、一緒に入ってくれる誰かをね、あゝ、今日も探すのよ。

神戸が見える。
やっぱりそれがいいじゃ有馬温泉♨
自称、室内露天風呂妄想研究家。
シルバーウィークを利用して、呼んで帰る人か。
ただただここでゆっくりするんがええんじゃ有馬温泉♨
そいでなかったら妄想もできん。
わざわざ外へ出ていくような、寒い中を縮こまりながら歩くようなフツーの露天風呂はもうメンドイ。やっぱり露天風呂は室内じゃよのう。目の前ってのがエエわい。出たり入ったりやりたいホーダイじゃ。これぞ秀吉公の気分じゃ有馬温泉♨

それはさておき、いったい金髪のオネーちゃんはどこにおるんじゃい!
日頃の疲れを癒やしに来たんじゃ、疲れが取り切れんまんま仕事へ戻るんなんてイヤじゃ!
#呑みながら食べちゃるぞ !
とりあえずは窓全開でかけ流し風呂じゃ。だーーーっ!! アチッ!!
名湯に浸かって極楽気分じゃと!
競馬に負けて、傷ついた心が醜くなるだけやん。

神戸やろ。
こうやって負けたにも関わらず、無理に足を運び、夜は飲み比べセットじゃ満足できんと、がぶがぶ、がぶがぶ。ちびちびなんて妄想の中だけじゃ有馬温泉♨ 現実は浴びるようでなかったらやりきれんわな。仕方ないんで土産用の日本酒もすっかり飲み干して、こりゃあ、目についた名もない花を踏みにじるよな夜更けやないかい。奥丹波かいな、それとも都美人でっか?

日本勢に世界の壁が立ちはだかるんやったら、ハダカで立ち振る舞ってみい! 金髪のオネーちゃんよ!
日本の夢乗せて、国内トップホース達が挑戦してるんや、アンタらもトップレスで挑戦してみなはれっ、ワシの夢乗せてんか! ついでにワシも乗らせてんかて。
血沸き、肉踊るようなメイクラブがしてみたいよのう。
あはん♥いやん♥ぱひゅん♥

しかし料理ばっかりウマいもん出されても。
見てみ、まずは手始め八寸。小海老ちゃんとタコちゅーちゃんのお見脚キューや。
その後の先付、秋のカキを型どった色とりどりの野菜がボインブンボン。
お次は、踊るや伊勢海老お造り、アラジン土瓶ハゲ茶瓶蒸し。秋の味覚は松茸、アワビ!
こりゃ、室内露天風呂妄想研究家の脳みそもゆるゆるのでれでれに。
ハイ、妄想しておりマス。
ハイ、がぶがぶしながらイッておりマス。
そんでもって舌の上でコロがしてたって、とろけちゃいそな地元の自慢神戸牛、ほっこり蓋物、金目ちゃん。
どれもこれもがあへあへな小皿の数々。舌鼓を打つよりも、舌で打たせてアナタの膨らみ。
シメのご飯をたっぷりいただき、デザートぺろぺろ舐め上げさせて、梨なの?桃なの?さくらんぼ? 何でもイイけど、たっぷり欲しい! 楽しませるなら目だけと言わず、どうぞソコまで楽しませてヨーん!

．．．そしてひとつが終わり、虚しい気持ち残り。
．．．そしてひとつが生まれ、帰りたくないままに。
このままここにずっといたいの、もう離れたくない。

いやもうこれは帰れんでー。わかる、わかる。離れたないの。べろべろやがな。
明日はどーすんねん。疲れ取り切れてないねんて。きっつー．．．帰れへんやろ。

誰かどこぞにおるかいな。自称、室内露天風呂妄想研究家、上手い、嘘のつけるとこも見せてやらんとな。相手探すのよ、この妄想についてこられる誰かをね。いつだって障子の向こうには予期せぬ事態が待ってるんやから。あー、こわっ。
まだまだ、有馬の夜は長いでっせー。
まだまだ終わりは有馬温泉♨
あゝアナタの心に。
そして、神戸。