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「共感のひとこと」は魔法のコトバ

怒っている人がいるときは、逃げたくなる。
でも、「共感のひとこと」を加えるだけで、変化が起きる

カウンセラーを演じてみる

カウンセラーの仕事であれば、冷静に感情と事実を整理して受け止めることができるのに、
なぜか、身近な上司や母親が怒って話していると、
恐怖で胸がいっぱいになり、
委縮して、動悸がして、何も言えなくなってしまう。

母親からの怒りの電話を、冷静に分析してみた。

ケアマネさんから、
「おばあちゃんの認知症が進んできたので、
すぐにとは言わないけれど、
いずれは、このケアハウスを出る心積りでいてほしい。」
と言われたらしい。

うわ!怒ってる。
私が近くにいないことに憤りを感じている?
私に対して怒っているわけではない?
父が他界していて、相談したり、頼れないから怒っているのか?

話を聞いていると、どうやらケアマネさんに対して、怒っているらしい。
ケアハウスに入所したときから、
認知症が進んだときは退所しなきゃいけないのよ。
って心配していたのに、
どうして、今更そんなに怒っているのか?

どうやら、母はケアハウスのコロナウイルス対策に不満があった。
認知症が進んだ原因は、
「個室から一歩も出られないようにして、食事も部屋の前の床置きで配布、
 10日間も他人との接触を禁止したため」と、
母は推測しているようだ。

ケアハウスのコロナ対策の影響で、認知症が進んだのに、
「大変だったね」の一言もなく、

事務的に、「いずれは出ていく心積りで…」と言われて、
怒っているようだった。

そうか!母は、
「大変だったね。」の共感の一言
が欲しかったんだ。

キャリアコンサルタント養成講座のカウンセリング理論で習ったことを、
思い出した。
ロジャーズの理論の中心の一つは、
カウンセラーが、クライアントへの共感的理解を、
どこまでできるかにある。
その理解は「共感的であって同感的ではないこと」がポイント。
共感はあたかも相手と同じように感じながら、巻き込まれてしまわないような感じ方といえる。

ケアマネさんは、共感的理解をしないまま、
母に「おばあちゃんの退所の可能性」を伝えていた。

だから、母は怒っていた。
私は、母の怒り感情に巻き込まれそうになっていたから、
怖いと思ったんだなあ。

「共感のひとこと」は魔法のコトバだ。

無意識を、意識化してみると、
見えてくるものがある

無意識を多く意識化して、洞察を深めると、問題解決につながる。
私の場合、他人の感情をうけすぎて、疲れ果ててしまうところがある。
プライベートでも仕事でも、応用して、ストレスの軽減につなげられそうだ。

面倒だし、怖いし、逃げたいところから、
一歩踏み込んで、聴いてみる。
・誰に対する怒りなのか?
・何に対する怒りなのか?
・本当は、どうしてほしかったのか?
無意識の恐怖を、意識化して、分析してみることによって、

楽に、とらえることができそうな気がする。

とはいえ、

自身が壊れそうな相手からは、本気で逃げよう!

ご参考までに...
【カウンセラーの基本的態度の3条件】
・無条件の肯定的関心(受容的態度)クライアントに対して、無条件の肯定的関心を持つこと。
・共感的理解(共感)クライアントの内的世界を共感的に理解し、それを相手に伝えること。
・カウンセラーの自己一致(純粋性/誠実さ)クライアントとの関係において、心理的に安定しており、ありのままの自分を受容していること。

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「にげみちとセロトニンのそだて方」
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