見出し画像

オーストラリアでPCR検査を受けて、いろいろすっきりした話

昨日、PCR検査を受けてきた。
1週間前から喉の痛みと鼻水が治らず、週末には咳がではじめて、夜眠れないくらいになっていた。

発熱はない。ホットスポットには行ってないし、陽性になった人との接触もない。なのでほぼほぼ大丈夫、ただの風邪だとは思っていた。

けれど症状の出る前の週に作業スペースを探して いろんな人と会っていたし、もし保ウイルス者だった場合に後々面倒なことになると思ったからだ。

シドニーのあるNSW州では症状がある人に対して、それが軽い症状であっても検査を受けることを推奨している。一般医にかかって紹介状をもらったり、保健所等に電話をしなくても、受けたいときにいつでも受けられる予約不要のウォークインテスティングクリニック walk-in testing clinic が週末も休まず開いており、テストを必要とする人に対応している。

またメディケア(国保)に加入していない人でも無料で受けることができる。

画像1

つまり万が一陽性で、症状があるのにテストも受けず広めてしまった場合、「これだけこっちが用意して広報もしてるのに、どーゆーつもり?」と言われるのではないかとプレッシャーを感じたからだ。

ならもっと早く行けよって感じですが、さすがに「喉が痛くて鼻水が出てて~」だけではちょっと行きづらかった。あと家に籠っていたので。

日常生活で言えば、子供の送り迎えのときにママ友と会うのだが、会えば話したくなるが、話さないようにそそくさ退散している。「咳はあるけどだいじょうぶだから」と不確実なことを言うのも嫌だ。



私の住んでいるところは、ちょうど徒歩圏内に testing clinic がある。

子どもをお迎えに行く前の少しの時間で、行ってみることにした。

日によるが、昨日はクリニックの外に列はできていなかった。建物の前で待つようにという看板があったので、待っていると、ナースが見つけてくれて中に入れてくれた。体温のチェックと、ホットスポットに最近行っていないかのチェック。手をアルコール消毒。それが終わると記入用紙を何枚か渡されて、順番が来るまでの間記入するように言われた。

待合室は二部屋あって合計で10人くらい。1.5mあるのかな?ってくらいの微妙に近い間隔で、部屋の中心を向くようにイスが置かれている。窓は開いていた。

一枚目の記入用紙には名前や住所などの個人情報。二枚目はあらかじめ印刷されている*Discharge summery。三枚目は現在の体調や治療中の病気の有無についての質問だった。記入が終わると、検査結果を受け取るためにSMSで電話番号を登録する。

*Discharge summary 日本語で何というのかわからないのですが、病院(GPではなくHospital)での診察後に、診察内容とその時の医師の見解、今後のプランなどが書かれた紙を渡されます。GPなどでのフォローアップに使う目的ですが、今回に関しては、被検査者へのアドバイスが書かれていました。

意外だったのは、なーんか雰囲気が明るいこと。感染症の検査場というと、一人ひとりプラスチックの板で仕切って隔離。ドキドキしながら待つイメージで行ったのだけど、ナースたちはおしゃべりしながらけっこう密だし、重苦しさが全然ない。ただ一つだけ違うのは、検査を待つ人たちが向かい合って座っているのに、だれも話さないこと。いつもなら一人が話し始めて、まわりの人たちとスモールトークで盛り上がるのが普通だから。

記入時間も入れて20分ほど待つと、名前が呼ばれてドクターのいる部屋に通された。質問に答え症状を言うと、「多分コロナウイルじゃなさそうだね。」とのことだった。「ホットスポットに行ったのでなければ軽い症状のときは来ないほうがいいですか?」と訊くと、「まあテストしてみて、陰性だったら自由に出歩いていいから。」と、1分くらいの面会が終わり、綿棒での検査をする部屋へ。私が入るとナースは手に持っていたスマホを置き、私の喉の奥に綿棒を入れて、しばらくぐりぐりした。同じ綿棒を鼻の奥に入れて、こちらもぐりぐりした。

あがががが…

以前に受けた、インフルエンザの検査と同じだ。

そして入り口のカウンターに戻り、何枚かの書類と使い捨てマスクが4枚入った袋を渡され、「結果がでるまで自己隔離してね。」と言われて、30分程度ですべての行程が終わった。結果は24~72時間くらいでわかるということだった。

翌朝 携帯をみると、もう検査結果が届いていた。

画像2

結果は陰性だった。これで余計なことを考えずに療養できる。


おとといNSW州で検査した人数は13,257

昨日の新規感染者数は22

陽性率でいうと0.16%

そのなかでも検査場で発見される経路不明者はわずか4人

そう思うと、検査場がリラックスした雰囲気だったのはなんとなく納得できた。

待合室に入る前に発熱チェックとホットスポットに行ったか、感染者と接触したかどうかの質問があったということは、その人たちはハイリスクとして別室で検査するということだろうから、そこまでぎっちぎちに隔離!消毒!をしなくてもいいという判断なのだと思う。

もし陽性者が紛れ込んでいたとしても、同じ時間帯にいた人間を確保すればそのほうが早い。これは日々の新規感染者数が少ないからこそ取れる対策だと思う。

ラフなように見えて、現況とマッチした検査体制に妙に感心した経験でした。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?