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誰でもプロフェッショナルを目指せる

“プロフェッショナル”と聞いたらどんな人を思い浮かべるでしょうか?

特殊な技術をもっている人。
熟練の技をもっている人。
何かひとつのことに長年取り組み、極めた人。

こんな人を思い浮かべる人が多いのではないでしょうか。

これらに当てはまる人の共通点は、
『特別な人』ということです。

社会の中でひとにぎり、特別な人。

少なくともわたしはそう思っていました。

だからわたしには無縁の言葉だと。

私自身、なにかひとつのことをやり続けるのが苦手です。
同じ作業を繰り返すのも苦手です。
素振り100回とか、体力の問題以前につまらなくて続けられません。

もちろん、わたしのまわりにもいません。

同じ職業をずっと続けている人はいますが、なんというか極めようとしているより、一度始めた仕事は続けるものという観念で続けている感じです。

そこに情熱とか頂点を目指したいとか、そういったものはみえません。

“プロフェッショナル”には日常生活ではなかなか出会えないんです。


でも、昨日“プロフェッショナル”に会ったんです。

クリーニング店で。

我が家の近くにチェーン店のクリーニング屋さんがあるのですが、そこの受け付けのおばちゃんがすごいんです。

クリーニングに出していた冬用の掛け布団を取りに行っただけなんですが、
「あのね、この袋、マジックで店舗名書かれているから!」
と勢いよくしゃべり始めました。

布団が入れられている袋に仕分けのために店舗名がマジックで書かれていたのです。

「このマジックね、服に付くから!だからね、こう持つの!」

とわたしの着ている服にマジックが付かない持ち方を指導してくれます。

「あっ!
そうしたらお名前が書かれたレシートをみんなに見せながら歩くことになっちゃうわ!
はずしましょう!はい、はずしました!
はい、これでどうぞ!
気をつけて帰ってくださいね!」

もうわたしは笑いをこらえきれずにお店で大笑いしてしまいました。

そして思い出しました。
前に泥ハネしてしまったコートをクリーニングに出した時も笑わせてもらったのを。


実はクリーニングってわたしはできるだけ出したくないんです。

季節の変わり目にいっぺんに出すとかなりの出費になるし、その後取りに行くのも面倒です。

それでも、どうしてもクリーニングに出さなきゃいけないものもあります。

「その時は、このお店に出そう」

そう決めました。

クリーニングの受け付けのやりとりなんてどこのお店もだいたい同じです。

クリーニングに出したい衣類を確認して、オプションで防水加工しますかとか聞かれて、仕上がり日を確認するくらいです。

受け取りのときなんてさらに簡単なやり取りです。

自分のものか確認して間違いがなければそれで終わりです。

料金だって、どのお店もたいした差はありません。

だから今までは家の近くにあるとか、いつも行くスーパーの中に入っているとか、そんな理由でクリーニング店を選んでいました。

でも、
このクリーニング店の店員さんが好き。
このお店に出そう。

そう思いました。


この店員さんって、わたしが今までイメージしていた“プロフェッショナル”とは違います。

でも、
間違いなく“プロフェッショナル”です。

「この人に依頼したい」
そう思った人がここにいるんですから。


“プロフェッショナル”って別に特別な職業じゃなくてもいいんだ。

そう気づきました。

本人がその仕事と真剣に向き合うこと。
仕事を楽しむこと。
自分の個性を出すこと。
相手のために自分ができる最大限のものを提供すること。

それができれば誰でも“プロフェッショナル”になれる。


逆に考えれば、仕事のせいにはできないということです。

まわりの人と同じ仕事をしていても、毎日決まったことをやるだけの単純作業でも、そんなことは理由にならない。

クリーニング店の受け付けのおばちゃんがお客を楽しませ、その店の常連客を獲得したように、やり方と心持ちで成果が変わってくるのです。

責任は自分にある。


勉強になりました。
おばちゃん、ありがとう。




最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

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