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母の日

こどもが生まれて6年近く経つので今さらではあるのだけれど、お祝いされるとまだ少し照れくささを感じる。

母という自分にまだどこか居心地の悪さを感じているのかもしれない。

それでも、やっぱりありがとうはうれしい。

5歳のこどもは母の日というイベントを理解してきたようで、幼稚園で作成した「いつもありがとう」と書かれた作品を張り切って渡してくれた。そして、ブロックで作ったカーネーションも翌日渡してくれた。カーネーションは意外と凝っていて、赤とオレンジの2色を使った花の部分に、緑色の茎と葉っぱは少し左右に動かせるデザインになっていた。自分が得意なもので喜ばせたいという気持ちがとてもうれしかった。集中しすぎるとなぜか口をペロッと舐めてしまったり舌が出てしまったりするのだけれど、きっといつものそんな顔で作ってくれたんだろうと思うと気持ちがあたたかくなった。ブロックのカーネーションは5月末までは持っていていいらしい。その後はまた作品作りに必要なパーツだから返却するようにとのことだった。

4歳はどうやらこのイベントについてまだしっくりきていないようで、幼稚園で作った母の日の作品を見せて「これ〇〇ちゃん(自分のこと)が作ったの。見てここに付いているのいいでしょ。」とひとしきり見せて説明した後、とても不満そうに「先生がおうちの人に渡すようにって言ってた…」と言うので「気に入ったなら自分で大事にしたら?」と言うとうれしそうにしていた。その後、5歳が一生懸命作ったと言いながら母の日の作品を渡しているのを見て「これおかーさんにあげる!」と自分の作品も持ってきてくれたので、「いいの?」と聞くと、今度は満足そうに「いいの!おかーさんに作ったの」と渡してくれた。

私の母へは母の好きなお酒をプレゼントし、母がいつも気にかけている弟を夕食に呼んだ。弟は赤とピンクのカーネーションにかすみ草が添えてある小さなお花を持ってきて渡していたようで、翌朝、母の部屋に飾ってあるのを見て「弟が持ってきたの?」と聞くと「さすがに手ぶらで来るのはまずいと思ったんじゃない?中学生がくれたみたいなお花だよね」と笑って言いながらも、ここ最近見たことないくらいうれしそうだった。来年の母の日も弟を呼んでみんなで食卓を囲めるといいなと思った。

こどもたちからのプレゼントはとてもとてもうれしい。それでも、毎年、幼稚園で用意はしなくていいんだけどなと思ってしまう。母の日、父の日、敬老の日、色んな日があるけれど、園のみんなに等しくその存在がいるとは限らない。悲しかったり寂しい気持ちになる子がいないように、もちろん先生方も配慮してくれているのだろうとは思うけれど。

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