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#オススメしたい一冊:サクライ編

こんにちは、サクライです。

本日より「オススメしたい一冊」をテーマに、第6回目のco:doリレーnoteを開始します。

読んで字の如く、co:doメンバーがオススメの一冊を紹介させていただく企画なのですが、その理由は人それぞれ。

『本棚を見ればその人が分かる』なんて格言めいた台詞をよく聞きますが、たしかにその人がどういう人なのか、なぜそのような考え方をするのか、といった根源的な部分が垣間見えるように思います。

オススメの一冊を通して、メンバーの人となりとその本を紹介させていただく理由に注目して、是非是非お楽しみください。

氷川清和 - 勝海舟・著 / 勝部真長・編 (角川文庫、1972年初版)

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サクライの父(ヤナギサワ)の蔵書を、中学生の頃に勝手に受け継いだもので、既に表紙は消え失せ、日焼けもして、だいぶくたびれた様相です。

皆さんご存知の幕末から明治の動乱にかけた中心人物の一人、勝海舟のエッセイ的な内容になっております。

こういったものを書いて後世に語り継がれようといった功名心のようなスケベ心は一切無く、淡々と思いついたことをつらつらと書き連ねた文面に非常に好感を覚えます。
(江戸っ子特有のべらんめぇな具合も痛快さが増している部分でしょう)

陶器リングのnoteにもその節が出ていますが、元々歴史が好きだったサクライは、歴史的事実と共にその人物がどのように思考して、事に至ったかを考えることも好きでした。

そんな中、父の本棚にあったこの本に目が留まり、自分の本棚へと移動させ、その後実家を出た後も連れていき、ついには長野移住まで共にしています。

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勝海舟が同時代に生きた人物を中心とした人物評をまとめている項目があるのですが、信念を持って取り組み、物事にしっかり向き合ってきた偉人たちが、自分と全く変わらない人間であることを学べたこの本に若い頃に出会えたのは素晴らしい体験でした。
(佐久間象山の人物評は子供心にとても印象的だったことを覚えていて、時を経て自分の妻が松代出身ということに勝手に奇縁を感じています)

200年以上続いた太平の世が終わりを告げ、激動の時代へと移り変わっていった過渡期に収められた言葉たちは、今現在のこのコロナ禍を生きる私たちにも通ずるものがあるのでは、と思いオススメの一冊に選びました。

惜しくも落選した書籍たち

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当然ながら、タイトルは「オススメしたい一冊」なので、一冊に絞るという行為がとても難儀しました。

落選した書籍たちもせっかくなので、この場を借りてタイトルだけご紹介。

【上列左から】
魂のゆくえ - ピーター・バラカン (アルテスパブリッシング、2008年初版)
人間主義的経営 - Brunello Cucinelli・著 / 岩崎春夫・訳 (クロスメディア・パブリッシング、2021年初版)
人間の測りまちがい 差別の科学史 - Stephen Jay Gould・著 / 鈴木善次, 森脇靖子・訳 (河出書房新社、1989年初版)
【下列左から】
ハーレムの熱い日々 - 吉田ルイ子 (講談社文庫、1979年初版)
ユートピア - Thomas More・著 / 平井正穂・訳 (岩波文庫、1957年初版)
男の作法 - 池波正太郎 (新潮文庫、1981年初版)
プリンシプルのない日本 - 白洲次郎 (新潮文庫、2006年初版)

今日の一曲

父から受け継いだ本を「オススメしたい一冊」としてnoteを執筆するにあたって、当時の思い出と共に頭の中で流れていた音楽で本日もお別れとさせていただきます。

幼少の頃から、父の車で出かける際にはほぼ毎度のことのようにカーオーディオから聴こえていて、氷川清話と同様にサクライの人物形成の一部となっております。

ブルーアイドソウル、そしてAORの代表格であり、無敵の完成度を誇る不世出のスタジオバンドSTEELY DANの曲で、最高のドライビングチューン「Peg」です。

それでは、さようなら。


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